第2515話 次のお店はどこですか。(次はハワース商会に。)
お買い物中のエイミー達は。
「ふぅ、買った買った。」
ドネリーが満足顔をさせている。
「・・・靴、追加するかなぁ・・・」
「エイミー殿下、まだ悩んでいるんですか?
カタログ貰ったじゃないですか。」
「発注書もね。
帰って吟味だなぁ。」
エイミーが腕を組みながら歩いている。
「えーっと・・・スズネさん、次はハワース商会ですね。」
エリカが隣を歩く鈴音に言う。
「はい、モニカさんに言ってあります。
鉛筆と消しゴムだけでなく、もうすぐ販売の青鉛筆を出してくれるそうです。」
鈴音が言う。
「え?・・・青色ですか?」
「はい、赤は割と早く出来たんですけど、青色を作るのに苦労したみたいで。もうすぐ販売なんですよ。」
「青色ですか、それは・・・良いかもしれませんね。」
「書類仕事をするのに色分けが出来るのは良いですよね。」
「ええ、黒、赤、青の3色あれば随分と書類のチェックが楽になると思いますね。
文章を黒、訂正が赤で質問が青・・・とかすれば見えやすくなりますよね。
修正と決裁が早くなりそうです。」
エリカが考えながら言う。
「色は多すぎると大変ですけど、書類を処理するのには3色か4色が丁度良いと思いますよ。」
「確かに・・・色が多くても混乱しそうですね。」
「はい、ま、私がそう思うだけでもっと色があった方が良いとなっても良いかもしれませんけどね。」
鈴音とエリカが話しながらハワース商会を目指すのだった。
・・
・
「「いらっしゃいませ。」」
店先でモニカとモニカの父親が出迎えてくれた。
「モニカさん、こちらがエイミー殿下とお付きのドネリー殿、そして来年にエルヴィス家に就職するキティ殿です。」
「「お初にお目にかかります。」」
「はい、鉛筆を使わせて頂いています。
それに王立学院内で黒板も。
生徒達が勉学に勤しむ為の物を製作して頂きありがとうございます。」
エイミーがにこやかに言う。
「こちらこそ、ご購入頂きありがとうございます。
本日は私共の店内をご自由にご覧下さい、ご購入も承りますので。」
「はい、よろしくお願いします。」
エイミーが軽く会釈をする。
「ドネリー殿。」
「なんですか?キティ様。」
キティがドネリーの耳元にコソッと声をかける。
「ここって、例の鉛筆や黒板、製造方法が謎のチョークを作っているんですよね?」
「そうらしいですね。」
「・・・家具工房に見えるのですが。」
「そうですね、どう見ても家具屋さんですね。」
「なんでここから黒板や鉛筆が出来るのですか?」
「・・・木だからでは?」
「え?・・・そんな共通点で良いのですか?」
「良いも悪いも木しか共通点がないような・・・発想とは怖いですね。」
「王都にない考えです。
ここから鉛筆が・・・凄いなぁ。」
キティとドネリーはエイミーがモニカ達と談笑しているのを少し離れて見ながら感心をしていた。
「さ、中にどうぞ。」
モニカの父親が先導する。
「さ、皆さん、行きましょう。」
鈴音がその後に続きながらエイミー達に声をかけるのだった。
「ええ、エリカさん、大丈夫ですか?」
「私は平気ですよ。
・・・エイミー殿下、結構ここ凄いですよ。」
エリカがコソッとエイミーに言う。
「タケオさん関係ですからね。
驚きしかないと覚悟はしていますけど。
何が凄いので?」
「建物の内装系の壁板を作り出しています。
石造りか木造しかなかったですけど、選択肢がここにはあるんです。
説明を聞いて、驚きました。
ま、製造方法は秘密との事でしたがね。」
「?・・・壁を仕切るのは石か板と思っていますが・・・壁板の何が凄いんですか?」
「燃えづらいんです。
正確には耐火板という商品だそうですよ。
30分程度は火にかけても燃えないそうです。」
「え?・・・燃えない板かぁ。
火を使う所には最適かもしれませんね。」
「客室とかでの寝パイプでの出火時も建物から十分に逃げる時間が取れるようになっているそうです。」
「なるほど、火を使う所だけでなく、本来火が無い所からの出火時にも良いと。
用途は広そうですね。」
「はい、それに色は1色のみだそうですが、追加費用を認めれば、耐火板で壁を作って、その上から紙を貼って部屋の雰囲気を変える事もしているそうです。」
「部屋の壁の色が?・・・真っ赤とか?」
「頼めばしてくれるそうです・・・部屋の壁が全部赤?
エイミー殿下、そんな部屋に住みたいのですか?」
「あ!違うわよ!?極端な色でも作れるのかと思って、例えばよ例えば。
この壁材を使うと面白い色の部屋が作れそうね。」
「これを使うと部屋の壁の色の指定もしなくてはいけなくなりますね。
従来よりも決める事が多そうです。」
「良い物が増えると意外と決めないといけない事が増えるのかもしれないですね。
あ、さあ、皆の後に続いてお店に入りましょう。」
エイミーとエリカもハワース商会に入って行くのだった。
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