第2510話 レイラに報告します。(次は貴女達ですよ。)
アズパール王達が地図を見ながら感想を述べているのを横目にジーナがソファに座るアルマとレイラの元にやって来る。
「アルマ殿下、レイラ殿下、今日はこちらにおいでだったのですね。」
「ええ、ジーナに会いにね。」
アルマが言う。
「私にですか?」
ジーナが不思議そうな顔をさせる。
「うん、ジーナちゃん、仕合関係でここ最近、王城に来ても訓練と報告だけして帰っちゃうでしょう?
たまには会いたいなぁってなったのよ。」
レイラが言う。
「それは・・・申し訳ありませんでした。
もっと通えば良かったですね。」
「ううん、良いのよ。
仕合の準備に訓練に報告にと忙しいのはわかっていたんだし、第3皇子一家の執務室には、来なくても良いの。
私達が久々に会いたいと思っただけよ。」
「アルマ殿下、ありがとうございます。」
ジーナが軽く礼をする。
「本当なら明日の決勝を見に行くんだけど、王都守備隊からダメと言われちゃってね。
無理は言えなかったのよ。」
「それはそうでしょうね。」
レイラが笑いながら言うがジーナは王都守備隊員の苦労がわかるのか頷きながら言う。
「ジーナちゃん、明日の準決勝に進出だって?
やったわね。」
「はい、対戦相手に恵まれまして。」
「むしろ対戦相手からしたらジーナに当たって散々だったわね。
スミスは進出出来なかったようね。」
「はい、残念ながら。
昨年の優勝者と当たったので力負けをしてしまったようです。」
「「ふーん。」」
「明日は勝ち進めば当たる相手ですので、何とかしないとスミス様のように負けてしまうかと思っています。」
ジーナが言う。
「え?ジーナちゃんが負けを覚悟って・・・アリスかタケオさんだけじゃないの?」
レイラが驚きながら言う。
「・・・レイラ殿下、私を何だと思いですか?
私は一使用人ですよ?」
「・・・ジーナちゃんを使用人にしている2人がまず我が国の1位と2位なんだけどね?
その愛弟子のジーナちゃんは3番目でしょう?」
「そんなわけないじゃないですか。
訓練でも王都守備隊の方と良い勝負をさせて頂いているのです。
本気を出されたらどうなるかわかりません。」
ジーナが呆れながら言う。
「何を言っているのよ、ジーナは魔眼があるじゃない。
それこそ、それを使えばアリスとタケオさん以外に負けはしないと思うけど?」
アルマが呆れながら言う。
「それは・・・まぁ、そうですが・・・今回は魔眼を使う気はございませんし。
負ける事はあると考えています。」
「・・・そう・・・まぁ、ジーナちゃんがそう言うなら慢心しているより良いか。
明日は頑張ってね。」
レイラが「王都守備隊員と互角って、魔眼を使わずとも上位だと思うんだけど?」と思うが声には出さない。
「はい、全力を尽くします。
レイラ殿下宛にアリス様より伝言が届いております。」
「うん?アリスから?・・・エイミーちゃんかエリカさんに何かあったかな?」
レイラが首を傾げる。
「エイミーとエリカさんに何かあるのは一大事ね。
あの頭脳派2人が解けない物なんて王都で対応するのも時間がかかりそうよ。」
アルマがレイラに言う。
「そうですね。
でも、あの2人なら怪我なんかしないだろうし、研修はエルヴィス家のフレデリックが丁度良いのを用意してくれているし・・・タケオさんみたいに何か買い占めに行ったかなぁ?
その程度なら総監局と財政局に言って、予備費の計上をお願いするか。
エイミーちゃんが買い占めたのなら、売れそうな物だろうし、エリカさんが止めないのは売りが見込めるという事だろうしね。」
「売りが見込める物を買って来てくれるのは良いわね。
エリカさんなら王都にではなく領地の方で売れそうなのを見繕ってくれていそうだけどね。」
レイラとアルマが話している。
「はぁ・・・その話は来ておりません。
レイラ殿下、アリス様より2日前の深夜、取り上げたのは日付が変わっていたそうですので、昨日の早朝にエルヴィス伯爵邸でゴドウィン伯爵夫人、ジェシー様が無事男子をご出産なさいました。」
「「!?」」
アルマとレイラがソファを立つ。
「母子ともに健康であり、その場で命名を終え、ハリー・フレッド・ゴドウィンと宣言されております。
アリス様より王都への正式な手続きはゴドウィン伯爵家よりされるので、今は一報のみとの事です。」
ジーナが淡々と言う。
「ジェシーお姉様が!?」
「はい。」
「ジェシーも子供も無事なのね!?」
「はい、そう書かれています。」
「「よかったねぇ。」」
アルマとレイラが嬉し涙を出しながら軽く抱き合う。
「ジーナ!今の話は本当か!?」
アズパール王がやってくる。
他の面々も驚き顔をさせてジーナ達を見ている。
「はい。
アリス様より伝言を受けております。
正式には後日、ゴドウィン伯爵家より書類が来るだろうとの事です。」
「うむ、そこは良い。
それよりもジェシーも子供も大事ないのだな?」
「はい、母子ともに健康との連絡が来ています。」
「うむ、そうか。
新たな次期領主が誕生したな!」
「はい。
陛下、忠誠を誓う貴族家の存続が高まりましたこと、お慶び申し上げます。」
ジーナが軽く礼をする。
「うむ!ジーナ、ありがとう。
我が国の未来は良い方向に行くだろう。
吉報だ!
ウィリアム、クリフに連絡してやれ、級友の跡取りだ、喜ぶだろう。」
「わかりました。」
ウィリアムが頷く。
「アルマ、レイラ、次はお前達の番だな。」
「「はい。」」
アルマとレイラが頷くのだった。
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