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第2499話 302日目 魔王国側の訓練開始。(とりあえず監視に向かおう。)

朝食後の第二研究所陣地内打ち合わせ室の特殊コンテナ搭載馬車の上のテント。


「お茶を持って来ましたよ。

 どうですか?」

武雄がお茶の入ったポットを持ってテントに入ってくる。

「ありがとうございます。」

「前回より多いですね。

 目算、2小隊40名と言った所です。」

監視をしているアーリスとベイノンが言う。

「でも・・・多すぎてはいないですね。

 何しています?」

「んー・・・前回、偵察した場所で何か道具を使って地面に何かしています。」

アーリスが武雄の問いに答える。

「・・・穴を掘っているのですかね?」

「「何のためにですか?」」

「それは私も知りたいです。

 ・・・アンダーセンさんに報告してきますね。

 試験小隊で出かけるかはその時に決めます。

 それまで動きを監視していてください。」

「了解しました。」

「うん、では。」

武雄がテントから出て行く。

「・・・アンダーセン隊長に報告って普通俺らがするんだよな?」

ベイノンが言う。

「まぁ、うちの所長が行って話した方が早いのは事実でしょう。

 んー・・・昨日のマイヤー殿と所長の予想より多いですね。

 そこへ近付いての監視を実施する時にどう影響するのかですね。」

「ま、そうだな・・・と、うん、中央の方が小競り合いの準備をし出したな。」

「となるとあの端の2小隊は陽動ですかね?」

「所長の話だと魔王国の王軍かもと言っていたらしいな。

 陽動ではなく別行動という事だろう。」

「別行動なら私達、研究所も伯爵領軍とは命令系統が違いますから動けますね。」

「その辺は所長が3伯爵方から許可を取って来るんだろうな。」

「ま、それは所長のお仕事ですから。」

ベイノンとアーリスが雑談をしながら戦場の監視をするのだった。

・・

第二研究所陣地内の焚き火周り。


アンダーセン達試験小隊の面々は偵察の準備を終え、各々が少しリラックスしながら号令がかかるのを待っていた。

「アンダーセンさん、ゴドウィン伯爵達に許可を貰ってきましたよ。

 向こうは小競り合いの検討で忙しかったようですけど。」

武雄がアンダーセン達に近付きながら言う。

「所長、お疲れ様です。

 伯爵方は何と?」

「『監視は許可するが戦闘は極力するな。

 小競り合いの最中で万が一の際の救援は遅くなる可能性があるから安全策を取ってくれ』だそうです。」

「まぁ、大回りして森の方から向かい、森との縁から監視をするだけですけどね。」

アンダーセンが言う。

「そうですね、それに私だって戦闘をしたいがために行くのではないですけど。

 あの3人は私が戦闘好きとでも思っているんですかね。

 それに魔王国の王軍ならそんじょそこらの兵士では勝てない可能性がありますからね。

 アズパール王国(うち)で言うなら第1騎士団並みと考えておきましょう。」

「それが5000名も居るのは脅威という他ないですよ。」

アンダーセンが呆れながら言う。

「さらにあそこに居るのはその内の40名程度。

 さて・・・何に来たのでしょうかね。」

「そうですね・・・マイヤー殿と所長の考えでは訓練でしたか?」

「こんな所で訓練するのうちだけだと思ってました。」

アンダーセンの問いに武雄が答える。

「そうではなかったのでしょう。

 まぁ、戦場での訓練は実戦形式で緊張感もあってなかなかに成果が上がるというのはありますけどね。

 所長、確認です。

 戦闘はしないのですね?」

「ええ、森の縁から相手に認識され難くしながらの監視業務をします。

 向こうが撤退したのならその後、その場に行き何をしていたのかの確認をします。

 向こうが撤退しないで長時間居たのなら、今作業をしてる場所への偵察は明日に延期で結構です。

 今回は戦闘をしないで戻って来る事が重要だと考えています。」

「了解しました。」

「では、試験小隊の把握お願いします。

 私は装備の最終確認しますから。」

武雄はそう言い、その場にリュックを置いてからベストやヘルメット、小太刀に拳銃の確認を始めるのだった。


------------------------

魔王国 パーニ伯爵領の関にある櫓の上。


「お、若手が掘ってるようだな。」

ヴァレーリが望遠鏡でファロン子爵領軍の端でしている王軍の新人研修を見ている。

「ダニエラ様、概要書に書いてある罠って・・・ボナ子爵殿の所から売り込みのあった大型魔物を捕獲するための罠ですよね。」

「ああ、王城で試験をした時には我も観たぞ。

 ベアートラップというらしい。

 開いて設置しておいて、大型獣が踏むと動作、装置が閉じて脚に鉄板が食い込み離さないというのが売り込みだったな。」

「・・・ですが、なんであんな場所に?

 馬車や幌馬車を曳く馬を狙ってする物だと思っていましたが。」

「人が近づかないだろうからな。

 あくまで今日は設置をするだけ、明日に別小隊が回収しに行くという訓練だからな。

 一旦、その場を離れるから、近寄る事がほぼない所で尚且つ戦場の雰囲気が感じられる場所が良いとなってあそこでと企画されたのだろう。」

ヴァレーリが言う。

「・・・そうですか、キタミザト殿が反応しそうですけどね。」

アンナローロが首を傾げなら言う。

「・・・あ、それ忘れてた。」

ヴァレーリが気が付くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大型トラバサミ設置、こんな戦場に獲物来るのか? タケオが持って返っちゃうのか(落ちてた ビエラか成獣化して踏んでみるとか。(竜が踏んでも壊れない?
[一言] 異世界モノでベアートラップとは珍しい気がする……むしろ初めて見たかもしれない。
[一言] トラバサミは日本では使用が禁止さらてますねぇ。
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