第2490話 301日目 残処理します。(まぁ、皆徹夜かな?)
エルヴィス伯爵邸のジェシーの為の仮分娩室。
子供の泣き声が響いていた。
「・・・はい、へその緒の処理終了っと。
小さいタオルでへその緒を処理して・・・タオルで包んで。
はい、ジェシー、お待ちどうさま。
待望の男の子よぉ~。」
コノハがテキパキ処置をして、ジェシーの横に移動し、ジェシーのお腹に子供を乗せる。
「はぁ・・・はぁ・・・そこぉ??・・・はぁ・・・頑張ったぁ・・・」
汗だくのジェシーが息を整えながら安堵する。
「「「奥様!出産、おめでとうございます。」」」
「「「ジェシー様!出産、おめでとうございます。」」」
メイド達が軽く頭を下げて言ってくる。
「うん・・・ありがとう。
この子はハリー・フレッド・ゴドウィンよ。
やっと会えたわね。」
ジェシーが我が子を見ながら言う。
「メイド長。」
「はいっ、コノハ殿。」
コノハの呼びかけにメイド長がすぐ横に来る。
「一応、私の方で体の確認はしたけど、問題はないと思う。
子供の方は、ここから先はメイド達に任せるけど。
ジェシーの処理が終わったら再度、子供の確認は精霊達でもう一度します。
それとフレデリックに『母子ともに問題ない』と伝えて。
事務的な事はフレデリックがしてくれるからね。」
「畏まりました。
では、すぐに動きます。」
「うん、お願い。」
コノハが頷くとメイド長が両家のメイド達に指示を出し、メイド達が動き出す。
子供も一旦、メイド達が連れて行く。
「ジェシー、お疲れ。」
コノハがジェシーの枕元に行き、言う。
「・・・子供は大丈夫かしら?」
「出て来た時に一瞬、泣かなかったからちょっと刺激は与えたけどね。
あれだけ泣けば十分、元気よ。
一応、調べた感じでは問題ないわ。」
「そっかぁ・・・はぁ・・・疲れた。」
「ジェシー、今、ちょっとお腹痛い?」
「うん?あー・・・ちょっとだけね。」
「今、ジェシーの体は子供が居た子宮内の掃除が始まっているわ。
子宮も小さくなり始めているからその体調の変化が今の違和感よ。
だから、処理の為にもう少しこの体勢でいるからね。」
「えーっと・・・確か、保健の本にあった、胎盤とかが出てくるのだったわね?」
「あら?良く読み込んでいるわね。
そ、まぁ、問題ないからそこは気にしないでもう少し待っていてね。」
「はい。」
「あ、ジェシー、子供が大きくて少し膣が切れたのよ。
胎盤とかが出て来るまでに軽く塞ぎたいのよね、ケアをするのも考えたけど、出て来るまでかけたくないし・・・じゃ、今から縫うから。
大丈夫、私、上手いから。」
「はい?」
「じゃ、待っててね。
アルちゃん、テトちゃん、ジェシーの脚押さえておいて。」
コノハが再びジェシーの股座に向かう。
「え?え?どういう事?」
ジェシーが顔を左右に向ける。
「「ジェシー、お疲れ。」」
ウカとダキニがひょこっとジェシーの顔を覗き込んで言ってくる。
「え?はい。
今、コノハ殿が。」
「あー、コノちゃんは、その辺ちゃんとするから。」
「あれは歴戦の強者だからね。
ま、2針くらいよ。
胎盤とかが出てくればケアで治すから。」
「へ?何を言って・・痛ったぁ!!!!!」
ジェシーの絶叫が響くのだった。
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エルヴィス伯爵邸の客間。
「もう・・・遅い時間になってしまいましたね。
明日の日の出と共に向かって頂こうと思います。」
「「はい。」」
フレデリックの言葉にゴドウィン家の兵士が返事をする。
「仮眠が出来るようにしてありますので、そちらをお使いください。
日の出前に起こしますので、気を楽にしていてください。」
「ありがとうございます。
お言葉に甘えさせて頂きます。」
兵士が頭をさげる。
「ええ、では、ご案内してください。」
「はい、こちらになります。」
フレデリックが執事に言うと、兵士達を先導して退出していく。
「ふむ、無事にジェシーは出産したようだな。」
チビニオがフレデリックに言う。
「はい、安堵しました。
王都への正式な報告や戦地のゴドウィン伯爵への報告はゴドウィン家がするので問題はないでしょう。
タケオ様とジーナ経由のレイラ殿下への簡易報告はアリス様の定時連絡で問題ないでしょう。」
「そうだな。
はぁ・・・テイラー、帰るか?」
「スズネさん達がどうなっているかですね。
でも、僕達も日の出とともに戻った方が安全だし、ステノ技研の人達を起さなくて良いと思うんだよね。」
テイラーが言う。
「うむ・・・まぁ、精霊魔法師2名でもスズネが戦力にならんからな。」
「そうだね。」
「はぁ・・・テイラーは、そこで『僕が守るから大丈夫』ぐらい言ってくれたら心配しないんだが。
ヤレヤレ、まだまだ先になりそうだ。」
チビニオが呆れている。
「・・・こんな深夜に出歩くのを許容するのは常識を疑うよ。」
「うん、まぁ、うん、それがテイラーだな。」
チビニオが頷くのだった。
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