第2486話 ぞくぞく到着。(まだまだ先は長いですね。)
エルヴィス伯爵邸の玄関。
「「お待ちしておりました。」」
セレーネ、ルアーナが玄関から入って来た人達に礼をする。
「はい、ジェシー様が始まったと伺いまして。」
「応援に来ました。」
「ダキニが手伝います。」
ベルテ一家のボーナとエンマ、ニルデが挨拶をする。
と、玄関にかすかにうめき声が聞こえてくる。
「はい・・・あー・・・今、ジェシー様方は客間においでですが、陣痛が再び始まったようでして。
少し大声を出しておりますが・・・」
セレーネが言う。
「あ、始まってますね。」
「はぁ・・・フローラが生まれた時以来かぁ。」
「子供が生まれるんだね!」
3人が言う。
「私もエンマも問題ないですし、ニルデも興味あるみたいなので、大丈夫です。」
「畏まりました。
その際はよろしくお願いします。
あと、この後、湯浴み場にご案内いたしますので、手、腕、顔をお洗いください。
その後、客間にお連れします。
コノハ殿からもうすぐ出産する部屋に移動するとの話は来ています。」
「「わかりました。」」
「はい。」
3人が返事をする。
「では、こちらにお願いいたします。」
セレーネ、ルアーナが先導するのだった。
・・
・
エルヴィス伯爵邸の客間。
「ふぅっ・・ふっ!・・・ふぅっ・・・あぁぁぁ!・・・痛いよぉ!もぉぉお!」
ジェシーが長椅子のソファで横になって蹲りながら唸っている。
「ジェシーお姉様が・・・あのお姉様が・・・頑張って!」
「ジェシーさん、頑張ってください!」
アリスとエリカが二人して両手を握って応援している。
そんな中、コノハとボーナがジェシーのスカートの中から顔を起こす。
「ボーナ、どう思う?」
「開いていますね。
ただ・・・まだ開ききっていないですね。」
「子宮口の開きがまだ途中か・・・でも、ジェシーは初産だからもっと時間がかかると思ったけど・・・早いなぁ。」
コノハが考える。
「コノちゃん、ジェシーが陣痛始まってどのくらいなの?」
チビウカが聞いてくる。
「えーっと・・・アリス、今何時?」
「え?えーっと・・・16時半です。」
アリスが慌てて懐中時計を取り出して、見ながら言う。
「始まったのが13時くらいだから・・・3時間半かな。」
「今、見た感じだと5cmくらいかな?
結構、開いてきているよね。」
チビダキニが言う。
「個人差だろうね。
ジェシーは案外、早く終われるかもね。
パンニューキス、ジェシーに呼吸を止めさせないのとマッサージを。」
「はい。
ジェシー、力んではダメですよ、大丈夫ですから、ゆっくり呼吸をしましょう。
はい、ゆっくり吸って~」
パンニューキスがジェシーの面倒を見始める。
「コノハ殿、まだ生む部屋に行かないのですか?」
エイミーが聞いてくる。
「大丈夫よ、まだまだ序盤よ。
もう少し子宮口が開かないと子供が出てこないからね。
当分はここでリラックスするしかないわ。
アリスもエリカもエイミーもキティも良く見ておきなさいよ。
いつかやる事なんだから。」
コノハが立ち上がりながら言う。
アリス達は無言で頷く。
「あ、コノハ殿、言われた弦を持って来ました。」
ボーナがポケットから新品の弦を取り出す。
「あ、ありがとう。
アリス、メイドさんに言って煮沸して貰って。
長さは・・・20cmで何本か作ってくれれば良いわ。」
「わかりました。
預かりますね。」
アリスが、ボーナから弦を受け取り、客間を出て行く。
「アルちゃん、どう?」
「順調そうですね。
気晴らしにペイトー、何か弾ける?」
「わかりました、気晴らしにリラックスが出来そうな軽めの曲を何曲かします。」
ペイトーがどこからともなくヴァイオリンを取り出して、軽く弾き始める。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・落ち着いた・・・」
ジェシーがゴロンと仰向けになり呆ける。
「ジェシー、大丈夫そうではないけど、大丈夫ね?」
コノハがジェシーの顔を覗き込んで言ってくる。
「・・・これが大丈夫というなら大丈夫なんでしょう。
すっごく大変だというのがわかりました。
パンニューキス、ありがとう。
水か何かある?」
「はい、ジェシー・・・こちらです。」
パンニューキスが机の上のコップをジェシーに渡す。
「ん・・・ありがとう。
・・・はぁ・・・おいしいなぁ。」
ジェシーが体を起こし、一口飲む。
「ジェシー、現状は子供を産む為の子宮口、まぁ早く言えば膣ね。
これが生むのに必要な約半分と思われる所まで広がり始めているわ。」
コノハが現状を説明する。
「・・・まだ、半分なの?」
ジェシーがかなり疲れた顔をさせながら言う。
「うん、半分。
でも、これでもまだまだ序盤だからね。
これからもっと陣痛の間隔が短くなるわよ。」
「・・・はぁ・・・短くなるんだぁ・・・」
「うん。
で、開ききったら生む部屋に移動して力むからね。
今の段階で力んでも意味はないからあまり体に力を入れないようにね。
産む時が一番力まなきゃいけないから、今体力使う必要はこれっぽっちもないから。」
「力むなというのが無理よ・・・勝手に力入るし・・・でも、意味はないのよね?」
「ないねぇ、子宮口が広がりきらないと子供が出てこれないからね。
袋の出口が閉じているのに後ろから押しても中の物は出ないでしょう?」
「あー・・そうなのね・・・うん・・・わかったけど、わかったけど・・・」
ジェシーが「無理だって」って顔をさせる。
「うん、意識するのとしないのでは大違いだから、今は力を抜く事が必要と思っているだけで良いわよ。
それとパンニューキスが呼吸とか声掛けするから真似て、あまり力まないようすれば良いわ。
あと、腰や背中が痛いでしょう?
パンニューキスがマッサージしてくれるから、今はリラックスしてね。」
「ジェシー、そのままで良いですから、何処が張っているか言えますか?」
「あー・・・腰のちょっと上が張ってるかな。」
「わかりました。」
パンニューキスがジェシーの腰をゆっくりと揉みだすのだった。
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