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第19話 祝音花の隣で――X日後
その後――
ルーカス・キリフォードは、国家魔術師団を去った。
筆頭魔術師の座は次代へと引き継がれ、
王都で魔術師としての彼の名を耳にすることは、ほとんどなくなった。
それでも屋敷の研究室には、今日も本を抱えた若い魔術師たちが訪れる。
分厚い書物が積まれた机のまわりには、かつての賑わいが戻っていた。
ルーカスの指には、国家魔術師団の青い指輪の代わりに、銀色の細い指輪が馴染んでいる。
私は揃いの指輪をそっと撫で、静かな書庫で魔術書を開いた。
窓辺で風に揺れた祝音花が、今日も優しく鳴っている。




