↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/99

トキチン




太陽が熱くて嫌だぜとゆー毒が日本中に回って、日本中の駅を空中に浮かせなさい。ほんだら日陰ができるから、なんかいいかもしんない。


とゆー政府の方針に従って、僕はその工事中なんだけど。

駅を空中に浮かすための柱を拵えてんのさ。

太陽の毒はトキチンといいまして、人を狂わせる効果があって、日陰は人の役に立ちます。

本当に。犬も大喜び。


僕らは毎日トキチンの下にいて、

それでも働けと、クーラー快適なお部屋で政府が決めた。いつか殺してやろうと思う。そのために必殺の貫手を鍛えている。

暗殺の計画を計画しようと今度、仲間たちと居酒屋に行く。計画が漏れて政府にばれたならたぶん消されちゃう。慎重に計画しなきゃなんない。焼き鳥が食べたい。


それはまあ、先の話だけども、この柱のコンクリートだらけのやばい現場には僕の恋人もいて、名前はカゴメちゃんさん。算数が得意。

華奢で少し伸びたショートカットでかわいいし、毛先もかわいいし、靴はぷかぷかのを履いているし、何もないとこで転ばないし、ほうれん草の茎のとこを包丁するときは猫ちゃんおててをするし。かわいいし。

僕は女の子だけれど、僕よりも何センチもかわいい。カゴメちゃんさんといつか暮らしたいなあ。



僕とカゴメちゃんさんと2人、ああー柱でけえね。でけえ柱だね。コンクリートの匂いするね。

とか言って手をつないでタバコを吸っていたら、柱折れて、

駅が頭上に落ちてきた。


モス?


みたいな音がしてしばらく意識不明、気がついたら、僕とカゴメちゃんさんは駅の瓦礫に生き埋め。おおお。すんごい日陰。

んでいつまでも生き埋めしてても死ぬから、

よっとこらせって瓦礫から這い出たふたりで。

瓦礫に閉じ込められてしまった。

ここの残りの酸素はあとどれくらい?

完全な暗闇の中にいて人は何時間、正気でいられる?

でも、今はカゴメちゃんさんが生きてて良かった。コンクリに挟まれた手が冷たい。

爪に血がにじむ。

ライターで火をつけて辺りを確認する。

すぐに脱出するための隙間を見つけた。


良かった良かったとふたりでキスをして、

事故の調べとかもあるので、国家の事故調査委員会と敏腕刑事さんと名探偵が来たのでめんどくさいので

まあなんかお家に帰りました。


偽のビールを飲みながら、爪に絆創膏貼って、あとは見て見ぬふりをしながらトキチン特集のドキュメンタリーを見ていたら、そのまま寝ててて、目がさめたのは、夜中の3時。


はあ。だる。爪が痛い。とか思いながらノーブラらで寝返りをしていると、なんやら壁の向こう、隣の部屋からモニャモニャと音が聞こえてきて、こんな夜中にセックでもしとるんかな?

て、反対の方に頭を逃げて、

ねむねむしていると、そのまま寝て。おはよう。朝。


事故とは別の柱の拵え現場に歩きながら、僕は昨日のモニャモニャを思い出していて気づいたのだけど、

僕の部屋は角部屋で、12階で、

隣に部屋なんかは無い。


そうすると、昨日の夜中に壁の向こうから聞こえてきたあの声は何だったのだろう……


わかんない。

柱の完成までがんばろー。

あ、カゴメちゃんさんだ。

カゴメちゃんさんおはよう。

今日もかわいいね。

キスしよっか。


トキチン燦々。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。