ホットココアあちあち
結局、どういった理由で、あの子が
許されざる者なんかになってしまったのか。
それ、誰にも分からなかった。
だって、
なんにも言わないんだもの。
———
玄関のドアよりは、
室内のドア。
鋼製建具では無く木製建具。
そのへんは、アレだよ。僕の好み。
お手本見せますね。
はい木製建具、もちろんドア枠。
んで、許されざる者。
ここね。ここんとこ。
蝶番部分に指を挟みまして、
閉めます。
ううー
この時に注意しないといけないのは
映画なんかではパァーンって閉めて、
パァーンって一気に切断。
それじゃおもしろくない。
完全には閉めない。
指挟む。
開ける。
また完全には閉めない。
を、繰り返します。
まあ、甘閉め?そんな感じ。
そうすると痛いじゃん。
ね。ほら、見て。この反応。
痛そうでしょう?
訓練が必要です。
切断してしまわないように。
ただ痛いだけ。を。
そのあたりを、これからそうします。
て教えてあげるのも、大事だよ。
そうすると、すんげえ怖がるから。
つぎは、耳かき。
これも考え方はさっきの木製建具指と同じ。
でも、木製建具よりは、必殺です。
上級です。
映画なんかではパチンって耳奥まで挿して
パチンって一気に頭の中の触れちゃいけない部分まで到達。
それじゃおもしろくない。
すぐ人間じゃなくなるし。
お手本見せますね。
はい耳かき。
んで、許されざる者
あ、もう時間ですね。
明日はみなさんにもやってもらいます。
実技をやりますのでね、ドア枠、木製建具、
耳かきをもってきてね。
はい。
お疲れ様でした。
———みたいな。
講座を受講して、もう、真夜中。
お空には曇りの雲。
あちあちなホットココアを販売機して、
私はお家に帰る帰る。
唇にココアのぬめぬめ。
息は湯気。
ううー
はやく帰りたい。




