そんな日
『冬なので、いま。』
『なあに?』
『お鍋にしてみたの。』
『へえ。いいじゃん。』
キッチンには美味しそうな湯気。
湯気そのものが美味しそうなのは、
ようするに、なぜ?
味付け匂い成分が粒子となり、
鼻の粘膜にふれていい匂い。美味しそうな、
と脳が認識。それだから。
食べても美味しいのかもしれない。
あたたかいのかもしれない。
キッチンには、美味しそうな湯気、
はみ出して、テレビの設置されている部屋を貫通して、漏れ出た粒子は、狭い玄関、さらには、
ご近所さんまで、粒子とばして。まだ止まらない
由来の。何気ない。
『食べよっか?』
『ちょい待ち。食う前にチラとタバコをそうしてくる。待ってて。』
『うん。』
ベランダのは緑色腐れの枯れた葉っぱ。
ネギでしょうか?
いや。違う。知らない葉っぱ。
外は遠くに工場がサビしてて、
夕暮れにサビ発色は発光。目にもオレンジ。
鉄の賞味期限、期限切れ感。
タバコの有害の煙の有害は想像よりも広範囲に流れて、誰かの健康に害を及ぼす可能性に満ち溢れていて、通りには子供たち。無垢。
タバコ消す。
『外、すっかり寒くなってきた』
『うん』
お鍋。匂い。粒子。
しらたき。
あたたかな
『おいしいあたたまる』
『うん』
『しらたき好きなんよ』
『うん』
『痛い。』
『うん』
『はれ? 痛い痛い』
『うん』
呼吸するたびに、胸の奥、
食道の途中で痛い痛いする。
『なにこれ。痛い痛い』
刺さり。
『しらたきに針を混入したの』
そんな日




