カーニバルの夜
光の淡いサーフグリーンの髪の女の子。
名前は、るセちゃん。
空が燃え上がったあの夜、
るセちゃんはまだちいちゃかった。
火をつけたのは、天使とかそのあたりの、
まあ適当な連中で、気分と自己都合で空に放火する。
人間たくさん裁かれた。
『まるでカーニバル気分かよ。』
るセちゃんは、赤びかる空と黒焦げる人間と
ニヤけるカーニバルの連中を見つめながら、
必殺の意思を決めた。
『なめてんじゃねえぞ』
光の淡いサーフグリーンをなびかせながら、
その日のために、
早起きしてジョギングをしたり、
近所の詠春拳の塾に通ったり、
逆上がりをしてみたり
片足で長く身体のバランスを保つ訓練を。
思考がそう思うよりも速く、噛みつくこと。
心で現象を見ること、心眼。
ひとところにとどまらぬこと、水の理論。
躊躇なく他者の命を断ち切ること。
を練習した。
たまに駄菓子屋さんで、お菓子も食べた。
『もう一度、空を燃やしてみやがれ』
カーニバルの夜を待ち焦がれて。
長さは、るセちゃんの4人分。
厚さは、るセちゃんの7人分。
重さは13t。
神殺しの狂いの武器は、純粋な鉄と少しの血と爪を流し込んで作った。
板チョコアイスみたいな大きな剣。
《逆カーニバル》
るセちゃんは、
『斬る』
その狂いの心のみで、やがて逆カーニバルを神速で自由に振り回すまでになる。
空はなかなか燃え上がらなかった。
ささのはさらさらがおわり、
そろそろクリスマスイブ。
るセちゃんは、板チョコアイスを肩に担いで、
お散歩をする。
お風呂上がりの、ほんの少しだけ熱を帯びる頬に
冷たい夜の空気。
光の淡いサーフグリーンの髪、さらさら。
甘い匂い。
『こんばんは。おばちゃん』
『こんばんは。るせちゃん。』
駄菓子屋のおばちゃんに夜の挨拶ぺこり。
夜のお空には遠くに名前のわからないお星さま。
空はとても紺色。




