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また会えたらいいね



夜中にまた、

外から誰かがお喋りしてるのが聞こえる。

猫ちゃんは、喋る。

それだけの事。

僕は寝た。


翌朝、てゆーか、もう午後なんだけど、

鈴カステラ屋さんの前を歩いていたら


『ちょっと。おいで?』


なんて声をかけてきたのは、猫ちゃん。

なんたらかわいい声なんだろう。


僕は、ほにゃん。とピンク色になって、

猫ちゃんのお誘いにのった。


おいで。の先は不思議でもなんでも無い

普通の喫茶店で、コーヒーの良い匂い。

やっぱりお店の1番のオススメはナポリタンで、

僕は、やっぱ。だよね。

と思っていた。


『ついてきてくれてありがとう。』


と、猫ちゃんが、

なんたらかわいい声で僕に言う。


『いいよ。楽しそうだったし。』



そうしていると、僕と猫ちゃんのテーブル席に

麒麟が来た。


『こんにちは。私、麒麟です。さようなら。』


なんたらかわいい声で麒麟が僕に挨拶をして、

お別れの挨拶をして、喫茶店から出ていった。


少しドキドキしたので、僕は猫ちゃんに今起きた事を説明した。


『麒麟だった』


猫ちゃんは、コーヒーを飲みながら

優しく微笑む。


『麒麟だね。』

『黄色だった……』

『麒麟だもの。』

『挨拶されたよ?』

『丁寧な子だね。』

『……喋ってた』

『麒麟だって喋るさ。』

『さよならって、言われた……』

『また会えるといいね。』


ナポリタンが運ばれてきた。

ケチャップのオレンジ。 

緑色のつぶつぶ。

ドリンクはレモネード。

半透明が好き。黄色。


僕はフォークを使うのがへたっぴなので、

割り箸でナポリタンを食べる。いつも。

フォークを使いこなす人に、憧れちゃうけど

練習はずっとさぼってる。


猫ちゃんに優しく見守られながら、

ナポリタンを食べる。


いろいろ知らなきゃいけない事を思い出して、

猫ちゃんに、聞いてみた。


『ねえ、猫ちゃん。』

『なに?』

『麒麟って喋るんだね……』

『知らなかった?』

『うん。知らなかった』

『言葉は、猫や人間だけのものじゃないんだよ』

『そうなんだ』

『そうなんだよ。』

『鈴カステラ……』

『なに?』

『鈴カステラも、喋る?』

『もちろんさ。』


レモネードを飲んだ。

炭酸が喉ちりちり。


『猫ちゃん、コーヒー熱くないの?』

『平気だよ。』


カーテンが揺れて、優しい音楽が流れている。


『またこんなふうに会える?』


猫ちゃんは、


とても、やさしいやさしい顔をした。


『また会えたらいいね。』















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