さいきょうむてき⭐︎
『カレー味っすよ。』
新商品どうする会議で、ナッちゃんがそう言う。
みんなが、なんつったの? 今。
て顔をした。
僕はニコニコしていた。
『なんつったの? 今。』
チームのリーダーが、なんつったの? みたいな顔で、ナッちゃんに確認・質問した。
『カレー味です。』
ナッちゃんは、ドヤ! な身体的ポーズで
さっぱりした顔をしている。かわいいな。
『メーカーが努力をして、新しいものが次々に世に出て、でもすごい速度で飽きられていく現代社会。次の新しい何か、として、やはりどうしても外せないのはカレー味です。へへへ。』
みんなが、ナッちゃんを見ている。
いいぞ。 GO。 ナッちゃん!
お外では小鳥さんが、ッピ鳴いた。
応援ありがとう。
ナッちゃんの情熱に会議室のクーラーが調子悪くなっちゃったので、また明日になりました。
帰宅すると、猫ちゃんと犬ちゃんと
ナッちゃんが玄関で僕に抱きついてきたので、
今日だって幸せしかなかった。
ぎゅ。ってした。
翌日。
再び新商品どうしよ会議。
昨日より、少し参加者が増えてて、なんか偉そうな大人だらけ。みんなかっこいいスーツで、
髪の毛なんかも固そうで、いけてた。
こんな大人達が、社会を成り立たせてくれているので、ありがとうです。
『カレー味です⭐︎』
昨日よりも、瞳をキラキラさせながら
ナッちゃんはかわいかった。
ひたすらに純粋だった。
朝、出勤前にぎゅってしたからかな?
そうだと嬉しいな。好きだよ。ナッちゃん。
時計がくるくるして、会議がもう終わるよ時間になるまで、恐ろしいことに、
ナッちゃんの、
カレー味、以外のアイデアは出なかった。
ので、新商品はカレー味に決定。
会社全体で決定事項として共有されて、開発チーム、広報。あといろんな大人たちがカレー味のために動いて。
発売日の朝、ショップには開店前からいつもよりも多くの人が並び、ワイワイしてるので、小鳥さんも嬉しそう。
今日の朝だって、僕はナッちゃんをぎゅーしたので、僕はニコニコだし。
なによりもナッちゃんはキラキラしてて、
さいきょうむてき。
新商品はやばいくらいに売れて、
おつかれー。って早くも夜。
猫ちゃんと犬ちゃんと、ナッちゃんと。
味噌汁飲んで、歯磨きして、
夜のゆるやかな時間。
ナッちゃんは、ねむねむしてると思ったら、
秒で寝落ちしたので、
僕は頭をナデナデして、
髪にちゅ。
その後、リビングに戻って、
新商品を箱から取り出して、
少しだけ舐めてみた。
その新しい
iPhoneは、カレーの味がした。
あまくち。




