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規格外の『4倍バフ』で美少女と無双する。~褐色エルフと追放ざまぁ~  作者: 麗麗(レイレイ)


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27,5話。1899字。sideリクト剣を買う、4年契約。

☆☆☆sideリクト☆☆☆


朝、宿屋一階。

セレーネと合流し、二人でパンを食う。


事前にクエストは今日はお休みと伝えてあったが、起床時間は二人とも変わらなかったらしい。

たわいもない話を進める。


「あ、剣折れてるんだった。買い替えなきゃな」

「上質な剣にはバフの影響が大きくなりますよ」


折れた剣は捨てだろうし、新しいく依頼して良い剣を打ってもらおう。

その間の剣は取り合えず安物でいいか。


急な休みを作ったが、剣はあまり関係ない。


思えば休みを忘れていたし、そろそろ休日を挟まないといけないと気付いたのだ。

セレーネには悪い事をしてしまった。


のんびりしてもらおう作戦だ。

2人とも朝食を食べ終えて、会話も区切れたタイミング。


「俺はこれから剣を頼みに行くよ。セレーネは自由に休んでくれ」

「じゃあ…………一緒にすごしませんか?」

「え」


暇じゃない?


しかし断る理由もなく、一緒に鍛冶屋に向かう事になった。


☆☆☆


宿屋を出て歩く事15分。

鍛冶屋に入って10分。


予定の9割が終わった。


「じゃあこんな感じでお願いします」

「あいよ、2日後に完成な。したら冒険者ギルドに渡すから」


2日後に俺はこの街に居るとも限らない。

なので冒険者ギルドで預かってもらい、別の冒険者ギルドに運搬してもらう計画だ。

クエストとして依頼すれば運ぶ時に紛失されても補償が利くはずだしな。


「予備の剣が無いなら良いのあるけど?」

「流石に飾られてるのは買いませんよ。店頭の剣から買わせて下さい」

「買ってもいいのに~」


その台詞を商売で使わないで欲しい。

俺が本当に高い剣を買わないと分かると、鍛冶屋のおっちゃんは奥に向かう。


「剣が決まったら呼びます!」

「テーブルに置いとけ、値札に価格が書いてあるから」


そう言って本当に奥へ行ってしまった。

店頭に店員が一人もいなくなったが、信頼と受け取って良いのか?

代金置いたら帰るけど、良いのか?


何本か手に取るが、品質にブレのない良い鍛冶屋としか思えなかった。

店頭の剣から適当に一本を選び代金を見る。


払おうとした時、しかし今まで黙っていたセレーネが待ったをかけた。


「剣、買ってあげます!」

「自分で買いまーす」

「何かお礼をしたいです、してほしい事はありますか?」


そういえば昨夜は行動方針を決めただけで、セレーネの恩返しって話は何も進んでいなかったか。

して欲しい事ねぇ…………。


「ないかな。健やかに生きて」

「そこをなんとか!」


頼まれる側が言うセリフじゃないだろ。


これ、奢られた方が良いのか?

でもこれっきりで終わらずに「次からも払います」とか言い出しかねない予感。


適当に吹っ掛けて諦めてもらうか?


「じゃあ…………セレーネの4年命令権を俺に頂戴」

「良いんですか?」

「え」


どういう反応?

セレーネは相変わらず良く分からない。


「これってほとんどプロポーズじゃないですか」

「違うね」


多分だけど恋愛脳でそういった行為に憧れていて、形だけ真似て喜んでいる気がする。


「私の4年がほしいですか?」

「うん」

「あげます!」

「よーし、これで抑止力ゲットだぜー」


魔力パスが新たに繋がる。

どうやらマジで4年命令権を受け入れたらしい。


ダークエルフにとって4年は安いのだろうか。

まぁなんにせよ、命令権は簡単な奴隷契約と言える代物。


今回その抑止力を手に入れたのはデカい。


「「ふふふふふ」」


実質的に剣バフの対価と打ち消し合ったが、セレーネは気づいているのだろうか。

まぁ多分だが、精霊さんジャッジはセレーネに優勢だし問題ない…………。


……………………あれっ、これ逆の可能性もあるのか?


例えばだが。

『世界を救った』代わりに『一年命令権』と、

『スプーンを拾ってくれた』代わりに『一年命令権』だと前者の方が基本的に重い命令を行使出来る。



内容の内訳を事前に決めたなら別だが、俺たちはしていない。


しかし『スプーンを拾ってくれた』事が契約者にとって『世界を救った』事よりもずっと重い意味を持つ場合は前者に対する命令権が優先されるだろう。


俺は『剣バフの習得』で人生を救われた身だが、セレーネは何に恩を感じている?

もしも、うっかり『命の恩人』とでも思っていたら、命令の優先順位が分からなくなる。


セレーネが「膝枕をしろ」といい、

俺が「膝枕をさせるな」と命令する時、どちらの命令が優先されるだろう。


…………正確には分からないけど、これからセレーネに「焼きそばパン買ってこい」と言われたら自分の意思で買ってくる所存だ。


それと、口を滑らせてセレーネに命令してしまうリスクがあるな。

気をつけよう。


俺は剣を手に取り、代金をテーブルに置いて店を出た。


「店主ー! 代金置いて帰るからー!!」

「おーう!」


この店、大丈夫か?

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