よるのろうか
【六日目】
六日目を迎えた午前一時、放送が掛かった。
『か・・・・から、だを・・・探せ・・・・・・』
遅くまで蓮の恋バナを聞いていた俺たち。
その放送が掛かった瞬間、直ぐに布団にくるまった。
「な、なにこれドッキリ!!??」
「し、知らねぇよそんなもん!!」
「蓮と颯ビビリスギーー!!」
「藍里さんあなた体が震えてるわよ」
お、落ち着いて考えよう。
先生主催のイベントの可能性だってある。でも教師がこんな時間にイベント主催するか? この前全校集会で質の良い睡眠をとかって校長言ってたじゃないか! で、でも、五日目はイベントが何もなかった。そう考えるとこの時間帯にイベントやってもあまり問題にならないのか?
「とりあえず、ここは一旦廊下に出て他の生徒がいるか確認しましょ」
梨花の言葉に俺たちは頷き、後を付いて行く。
「廊下には誰もいないわ」
「いや、梨花。奥になんかいないか?」
「せ、生徒じゃないの颯?」
「い、いや、生徒というより、背格好は少女だと思う」
蓮の言葉に全員が固まる。
蓮の言う通り、真っ赤な少女が俺たちの方に向かって走ってきた。
「な、なんか走ってきてるよ!!!」
「お、お前ら走れ!!」
「颯と藍里は梨花さんを連れて逃げろ!! ここは俺が!」
「馬鹿なこと言ってないで貴方も一緒に逃げるのよ!」
俺たちは全力で走り、一年のクラスへと向かう。
「だ、誰もいない! どうして皆いないの!?」
「こ、これ俺たち本当に呪いとかに巻き込まれてる!?」
「学校全体でドッキリとかは?」
「あるわけないでしょ。わざわざ私たちのために」
蓮の言ったことが現実だったら良かったのだが、今は真っ赤な少女が俺たちを追って走ってきているので確認も取れない。
「ま、マジでどうするこの状況ッ!!」
「さ、さっき放送で体探してとかって言ってなかったっけ!?」
「それじゃないか! 体探しだ!」
「体探し・・・・都市伝説で聞いたことがあるわ。体を探して棺桶に体を納めれば終わるんじゃなかったかしら」
「で、その棺桶はどこにあんだよっ!!」
「探すしかないわ」
探すしかないって・・・・この状況で!?
真っ赤な少女に追いかけられているこの状況で!?
少なくとも、真っ赤な少女は俺たち高校生と同等かそれ以上の速さで走っている。そんな少女を躱しながら俺たちは体を探さないといけないのか!?
「こうしましょう。この先の廊下で別々の場所へと走る。階段を上るか、真っ直ぐ走るか、右に曲がるか」
「この状況でよくそれ言えたな!? 下手すら死ぬぞ!?」
「わ、私はそれでいいよ! り、梨花ちゃんが言ったことだし!」
「俺は離れない方がいいと思うが・・・・わかった。別々に別れよう」
こうして、俺たちは別々の道へと分かれた。
☆☆☆
「はぁ、はぁ、はぁ。ここまでこればもう大丈夫だろ」
しかし、別々の道に分かれたがあいつらは大丈夫なのか?
真っ赤な少女は真っ直ぐ走って行った梨花に向かっていったし。
「まあ、俺は体を探すのに専念しないとな」
三年生のフロアについたし、とりあえず各教室を見ていくか。
「・・・・は、颯くん」
「え?」
彗さんの声が聞こえ、俺は後ろを振り返る・
「廊下に立ってると赤い怪物に見つかっちゃうよ・・・・!」
「赤い怪物・・・・?」
彗さんは真っ赤な少女の事を言っているのだろうか。まあ、夜の学校はくらいから見間違えたのだろう。
「彗さんはこの教室で隠れてたんですか?」
「うん、皆廊下に逃げて行っちゃってね。結局捕まって今頃食べられてるかもね」
そう言いながら微笑む彗さん。可愛い・・・・
「え、つ、捕まってるってどこに?」
「え? 知らないの颯くん、怪物に捕まった人は体育館に行くんだよ」
え・・・・・これ本当に先生主催のイベントだったの?




