始まるお泊り会
【一日目】
「・・・・・・えぇ、ということでね、生徒の諸君、この一週間最高の青春を謳歌してくれ!」
こうして校長の長い話も終わり、俺たちの学校お泊り会が始まった。
「颯、昼までどうするよ」
「確かに昼まで何しような」
「私、友達の先輩と話してくる!」
場所は体育館。学年ごとの優勝クラス生徒と先生が集まっている。
今日の日程は昼まで自由行動で、昼から他学年交流バーベキューらしい。
今現在の時刻は十時。昼まで二時間ぐらいはある。
「藍里も行っちまったし、クラスの男子とゲームでもするか」
「おお!俺がおすすめしてたスマホゲームやっと入れてくれたのか!」
「まぁな。蓮があそこまで必死になってこのゲーム進めてくるし」
「あ、あの!橘先輩っ!」
俺が蓮とゲームの話をしていると、とても可愛らしい声が聞こえてきた。
「ん?俺に何か用か?」
「あ、あの!私、神崎唯奈と言います!体育祭で橘先輩のご活躍を見て憧れて、は、話したかったんですっ!!」
「そ、それは素直に言われると照れるな」
「だろ、うちの颯はすごいだろ」
なんで蓮が自慢げなのかはさておき、神崎。この苗字、どっかで聞いたことあるな。誰だっけ。
「あれ、そういえば颯、うちの学校の生徒会長も神崎だったよな?」
「あ、そうか。神崎先輩か」
「は、はい。私のお姉ちゃんは唯華お姉ちゃんです」
やっぱりそうか。神崎って苗字は珍しいからな。
そういえば体育祭の時に神崎先輩に話しかけられたな。結局話してきた理由は知らないままだけど。
「まあその話は置いといて、憧れるまで言われると流石に嬉しいな。ありがとな」
「は、はい!」
「お、そういえば神崎さんのことはなんて言えばいいんだ?」
蓮がそう聞くと神崎さんは頬を赤く染め、照れながら答えた。
「わ、私ですか?そ、そうですね・・・・下の名前で呼んでほしいです・・・」
「下の名前ね。じゃあ唯奈ちゃんだな!」
「え、蓮ちゃん付け?まあ俺は普通にさん付けかな」
「どんな呼び方でも大丈夫ですよ」
唯奈さんは笑いながら答え、ニコッと微笑んだ。
「よろしくな、唯奈ちゃん!」
「よろしくね、唯奈さん」
「はい!よろしくお願いします!」
こうして、俺には新たに可愛らしい後輩の友達が出来た。
☆☆☆
「え?颯先輩と蓮先輩もこのゲームしてるんですか?」
「え、なに。唯奈ちゃんもこのゲームやってんの!?」
「唯奈さんもやってるんだ。じゃあ蓮も唯奈さんもこのゲーム教えてよ」
俺たち三人は昼になるまで一緒に話すことになった。
その話の中で、俺たちがやっているゲームが話題に上がった。そしてそのゲームを唯奈さんもやっているらしい。
「へぇ~、唯奈ちゃんもFPSとかやったりしてるんだ!」
「はい!数年前にハマって一時期は上位のランクまで上り詰めたんですよ!」
「え!あのゲームで上位って唯奈さん、いや師匠!俺に上手くなれるコツを教えてください!」
そんな感じで俺たちは昼になるまでゲームの話をした。




