最高の癒し
クラス対抗リレーが終わったあと、俺は次の競技に向けて準備をしていた。
まあ、準備って言っても、ただストレッチするぐらいなんだけどね…………
「あ、いたいた!颯君!」
「え?彗さん!?」
「ん?どうしたのそんな驚いて?」
「いや、普通こんなとこに人が来ると思います?」
「あぁ……確かにね」
俺が今いるとこは校舎の中でもほぼ使われていない空き教室の一つだった。
普段だったらこんなとこに誰も来ないため、俺はそこに人が来たことについても驚いているが、ましてや彗さんが来るとは思ってもいなかった。
「それで、颯君はこんなとこで何してるの?」
「次の競技に向けてストレッチですよ。二人三脚は怪我をしやすいので」
「あ、あぁ、そっか……次は二人三脚か……」
俺の言葉を聞いて彗さんは悲しそうな顔をして答えた。
「彗さん、大丈夫ですよ。俺は浮気なんかしないですから」
「いや、そこは信じてるから大丈夫だけど………」
「え?ほかに何か心配事でも?」
「いや、私も颯君とイチャイチャしたいなぁ~って思っただけ」
「思っただけって………」
なんだこの可愛い生物は!?
ゲームの世界のように体力ゲージがあったら、俺の体力を全部削るぐらいの威力があるぞ!!
「ねぇねぇ、颯君、膝枕してあげるからこっちおいでよ」
彗さんはそう言いながら床にちょこんと座り、膝をポンポンとして俺のことを呼んだ。
「ここなら人もいないし恥ずかしくないでしょ?」
「そ、それはそうですけど………」
俺が恥ずかしがって膝枕を拒否していると彗さんが口を開いた。
「颯君、これはイチャイチャしているのではなく、次の競技に向けての体力回復なのです!颯君は私の膝枕を堪能してパワーアップしてください!!」
彗さんはそんな無茶苦茶な話を語ったあと、俺の頭を撫でて自分の方に寄せ、膝に俺の頭を置いた。
つまり、膝枕だ………
「ちょ!?彗さん!!なにして………」
「はいはい、颯君、彼女に甘えるのは彼氏としての仕事ですよ」
「ふつう逆じゃないですか!?」
「こら!そういうのを男女差別と言うのですよ」
「あ、はい、すいませんだした.....」
これに限っては俺が悪い。
このご時世そうゆうのには厳しいしな。俺も考え方を改めないとな!!
って、そんなことは今はいい!!それよりも彗さんの膝枕が気持ちよすぎる。
「ど、どうかな颯君?」
珍しく彗さんが照れている………可愛いな。
てか、こうして彗さんを見てみるとやっぱり彗さんは俺には勿体ないな、っと思うほどきれいだと思う。やっぱり俺も彗さんの隣に相応しい男にならないとな。
「最高ですよ、彗さん。いつも俺のためにいろいろありがとうございます」
「颯君のためなら何でもやっちゃうよ!!」
フンスッと鼻を鳴らして自慢気に言う彗さんはやっぱり可愛いかった。
「あはは、ありがとうございます、彗さん」
「うん!さっきも言ったけどこのぐらい彼女として当然だから!」
そう言った彗さん見ながら俺は次の競技に向けて、彗さんの膝の上で体力回復するのであった。




