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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
果ての大地 召喚編

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第506堀:未知の大陸の危険性

第506堀:未知の大陸の危険性




Side:カグラ・カミシロ ハイデン所属 カミシロ公爵家次女




「きゅーん」


アスリン?に叱られた、大きすぎる狼の情けない声が室内に響く。

……もう正直わけがわからないわよ。

私もキャサリン様もジョージン殿もなんていっていいのかわからず、状況を見守るしかできないでいる。

だって、仕方ないじゃない。

下手なこと言ったら、周りの怪物が動き出すかもしれないんだから。

そんな感じで、命の危険を感じているのに、その怪物に囲まれているユキやアスリン?たちは動じておらず、口を開く。


「と、見てもらってわかったと思うが、これが魔物で、こういうのがこの大陸で普通に闊歩している。野生動物の強化バージョンとでも思えばいいのかね?」

「そ、そんな、レベルじゃないわよ……」


震える声でなんとか返事をする。

その、怪物じゃなくて、魔物から発せられる威圧感は並みじゃない。

それどころか、魔法力を感じる。

ここまでわかりやすいとなると、魔術もそれ相応の規模が使えるはず。


「まあ、カグラの言う通り、野生動物とはレベルは違うな。だからこそ、連合ができた理由の一端でもある。こいつらは、見てのとおりアスリンを主と仰いでいるが、野生の魔物はそうじゃない。人や家畜を襲い、果ては村や街、国まで滅ぼされた例がいくつも存在する」

「そ、そんな、強さなの?」

「いや、魔物もピンキリだからな。だが、国が落ちる例があるから、それ相応の魔物もいるってことだ。で、アスリン配下の魔物たちは、小国ぐらいならここの全員で潰せるぐらいの能力はあるな」


そ、そこまでの魔物なの!?


「だ、大丈夫なの?」

「大丈夫も何も、こいつらより、アスリンの方が強いからな。無論俺たちもだが」

「……」


もう、スケールが違いすぎてついて行けない。

私は一体何を召喚したの?


「ねぇ。ユキは魔物の王。魔王なの?」


私がそう聞いた時、キャサリン様とジョージン殿が焦った表情でこちらを見てきた。


「ん? そんなわけねー。そもそもこっちでいう魔王の概念がそっちとは違う。言っただろう? 魔物は野生動物の強化版だって。まあ、使役するところは似てるかもしれないが、動物を飼うのと変わらないからな。馬を飼って騎馬隊を作るのと同じだ」


ああ、そういわれるとなんとなく納得できる。

そうか、だからユキは野生動物の強化版って言ったのか。

私がそう思っていると、ジョージン殿が焦った表情は消して、口を開く。


「……なるほど。こちらの大陸では魔物はそういう存在なのですな」

「素材としても優秀なのが多いからな。強い武具などにも重宝されているかな。一般的には魔力を大量に蓄えた動物が魔物に変化すると言われて、ジョージン殿に渡した魔道具の材料でもある」

「ふむぅ。一概に外敵というわけではないのですな」

「被害をこうむっている分、利用する手段も考えられているわけだ。そうしないと、つらいだけだからな」

「確かに」


そうよね。

強いだけで、何にも使えないんじゃ辛すぎるから、素材を回収して、より強力にってことよね。

ここの大陸の人たちはそうやって生きてきたんだ。

言われてみれば当然だけど、自分たちがいる大陸と違い過ぎで理解することを拒んでいたみたい。


「で、聞きたいのこれからだ。って言いたかったんだけど、今、魔物のバイデへの進出はやめた方がよさそうだな」

「はい。それがいいと思われます。バイデの民もおびえますし、なにより、カグラ殿が言われたように、魔王だのなんだとのと言われて、周りの国から攻撃されかねません」

「キャサリン殿もそう思うか。ジョージン殿は?」

「……私も同意見ですな。正直、帝国に対してはこの事実は隠しておくべきでしょう。タイミングが悪すぎる」

「何か問題が?」

「……申し訳ありません。いずれ話をするつもりでおりましたが、状況が状況なだけに、今言うべきではないと思いましたが、魔物が絡む以上、話しておくべきですな」


え?

なんの話?

思った以上に、ジョージン殿は重苦しい空気を放っている。


「……つい7年ほど前まで、我がフィンダール帝国は隣国、リラ王国と争っておりました。その原因は、リラ国が我が国の姫を攫ったことに端を発します」


ああ、聞いたことがある。

第二王女が攫われて、取り返すために軍を起こして、戦争が勃発した。

でも、確か、攫われたお姫様は……。


「しかし、奮闘むなしく姫は殺められてしまった。これが一般的に伝えれている争いの顛末ですが、裏が存在します。実際は、姫の魔力を使い魔物を呼び出し、それを使い我が帝国とリラ王国は争っていたのです」


そんな、馬鹿な話が……。


「最後には、姫の命を使いきって強力な魔物が呼び出されましたが、それを何とか仕留め、ようやく戦いは終わりを迎えましたが、なぜ、そのような技術が存在したのか? なぜ、あのような蛮行に及んだのか、未だにわかっていないのです。ですので、今、魔物を帝国にちらつかせれば……」

「帝国と開戦になりかねない……か」

「はっ。その通りであります。この魔物のことは時がくるまで伏せていただいて、私を使い陛下に話を通しておかなければ、火種になりかねませんな」

「なるほどなー。話は分かった。そのリラ王国とのいさかいは聞いていたが、まさか魔物が絡んでいたとはな。しかも最終的には生贄か。他国が手出し無用になったのは、魔物のせいか?」

「そのとおりです。正体不明への当て馬は少ない方がいいですし、自分たちで対処はしたくないですからな」

「しかし、ジョージン殿は思ったより冷静だな。魔物を使う俺たちが敵に見えないのか?」

「ははっ。そこまで耄碌してはおりませんよ。逆に敵ではないと確信しました。魔物より被害を受けた我が国に魔物をちらつかせるなど、カミシロ殿が言ったように魔王と誤解されかねない。それは周りすべてが敵になるということです。今まで話してきたユキ様がそのようなことをするわけがありませぬな。むしろ、ハイデンとのことが終われば、その魔物の知識を以って、あの悲劇の原因究明を共に探ってほしいと思っております。あの出来事は、未だに帝国上層部では苦い記憶であり、今でも暗い影を落としております。……姫様の無念を晴らすためにも」


……そうよね。

お姫様が生贄にされたなんて、そう簡単に忘れられるわけがない。


「その話は俺たちにとっても好都合だから協力させてもらう。ジョージン殿には帝国との調整を頼む」

「はっ。お任せください」

「というか、魔物が、俺たちの一番の懸念でもあるんだ」

「どういうこと?」

「カグラが言ったよな。魔物なんておとぎ話の話だって」

「ええ」

「でも、俺たちの大陸では魔物が普通に存在している。なんで同じ世界なのにここまで違いがあるのかわかるか?」

「そんなのわかるわけないじゃない。学者じゃないんだから」

「ま、それが一般的な感想だよな。でもな、魔物が存在する俺たちの大陸では、生存のためになぜ魔物が発生するのかという研究がされている。ここはわかるよな?」

「それはわかるわ」

「それは当然ですね」

「ですな。生きるために必要な情報収集ですな」

「理解が得られて幸いだ。その発生理由についてだが、繁殖はもちろんあるが、魔力だまりで発生するというのがある」

「まりょくだまり?」

「そう。魔力のたまり場から魔物は唐突に現れる」

「そんなのあるわけないじゃない」

「残念ながら、この説はかなり有力だ。わかりやすくいうなら……そうだな、そっちには魔術で作るゴーレムとか存在しないか?」

「あ、そうか。あれも魔力を使った疑似的な魔物ともいえるのね」

「そうそう。しかし、この大陸には魔力が存在しているのにも関わらず、魔物が存在していない。と、思っていたが、先ほどの話から魔物を呼び出す手段はあるようだ」

「それがどうしたの? あれは呼び出したんでしょう?」

「まだ何ともいえないが、こっちの大陸では、魔力が一定以上溜まると、そこから魔物があふれ出す現象が存在している。大氾濫と呼ばれている魔物の軍勢……と呼ぶには指揮系統はないから、暴徒というべきかな。これに強力な知恵を持つ魔物がいると、国家存亡の危機に立たされる」


その話を聞かされて、私はぞっとした。


「まさか、その大氾濫が起こるかもとか言うんじゃないでしょうね?」

「その可能性も無くはない。まあ、このバイデは見ての通り戦力が整っているからどうにでもなるけど、他の国はどうなるかねーと思う。荒唐無稽すぎるから、帝国も知ったからといって対策は立てられんだろう?」

「……流石に、今の状況では厳しいですな。信じられる材料が無さすぎる」

「だよな。ということで、俺たちからすれば、この魔物がいないという状況は非常に歪だ。バイデを抱えた以上、その危険性を理解しているウィードとしては安全のために調査する必要がある」

「ユキ様。バイデの為にそこまで……」

「キャサリン殿の期待に応えたいとは思うが、正直、おとぎ話までになっている魔力蓄積からの大氾濫は想像を絶するものになると思う。最悪の場合はバイデ放棄も考えなくてはいけない。そんなことはしたくないし、そこまでの大氾濫があればウィードがある大陸まで影響が出る可能性があるから、できうるならなんとしても止めたい」

「……その調査を行うためにも、まずはハイデン王国ですな」

「そういうことだな。カグラ、頑張れよ。魔力が溜まる原因は生物の大量死とかが関係しているって考えられているからな」

「ちょ、ちょっと待ちなさい!? いまハイデンとフィンダールの戦いが起これば……」

「その可能性もあるってことだ。魔物たちに蹂躙されたくなかったら戦争を止めるために頑張れ」

「な、なんでユキは、そんなことをサラッと言うのよーーーー!!」


な、なんでよ。

気が付けば、国を救う話が、世界を救う話になるかもしれない!?

なにがどうなってるのよ!?

私がそんな感じでパニックになっているのにユキはのんびり首を回しながら……。


「あー、長い話はこれで終わり。細かいことは明日でいいだろう。じゃ、今からウィードの観光と行きますか」

「まあ。素敵ですわね」

「ほほー。楽しみですぞ」

「なんでそうなるのよ!? 今物凄い話があったばかりなのに!? 2人ともなんで観光する気満々なのよ!?」


私がそうまくしたてると、3人はこちらを冷めた目で見ていて……。


「どうせ、今日頑張ったところで事態が変わるわけもないしな。状況説明しただけだし」

「そうですね。今話したことはあくまでも推測。今なすべきは、ウィードを知ること。カグラ、ちゃんと物事の順序を考えなさい。先走っても何にもできないわよ?」

「ですな。まずはウィードを知り、カミシロ殿がハイデン、カミシロ公爵家との繋ぎを上手くしなければ、何も進みますまい。そのためにも、ウィードを説明するために、観光は必須ですぞ。まずは足元を固めなされ」


なんて言われてたら……。


「むっきーーー!!」


っていうしかないでしょ?



閃乱カグラの新作プレイしてるので忙しい。

相変わらずのおっぱゲーでうれしい限り。

しかし、思ったよりも普通に対戦できるから、スゲーとは思う。



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