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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
新大陸 学府編

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302/2337

第250掘:先輩の経験談

先輩の経験談



Side:ユキ



「と言う事で、魔物を狩る為のアドバイスなどが欲しいのですが」


俺はそう言って、冒険者経験があるトーリとリエルに頭を下げている。

ああ、カヤも一緒にいる。まあ、カヤも村を守るために結構戦ってたって言うし、教えてもらって損はないだろう。

現在、魔術の訓練は速攻で終わったので、教えを乞うているわけだ。

因みに、エリスは学長の所で調べ物。

もう、対学長最終兵器って感じ、果物飴玉渡して、完全に主導権を握っているらしい。

苦い顔をしていたララ副学長もケーキを与えて、懐柔したそうな。

エリスさんぱねーっす。

と、そんな事はどうでもいい。

冒険者としての心構えや、教えを聞かなくては!!

だって、俺は初心者冒険者なんだからな!!


「えーと……」

「うーん……」


で、頼み込んだ2人はなぜか悩んでいる。

そして、それを見ていたカヤはポツリとつぶやく。


「……ユキにアドバイスってなに言えばいいかわからない」

「え、カヤ。俺、初心者」

「ユキを初心者なんて言えば、ウィードの大陸とこの新大陸を含めて、冒険者は全員初心者以下になる」


うんうん、とトーリとリエルも頷く。


「いやいや、俺のその評価はチートスキルが目白押しだからだ。だが、そのチートが使えなくなった時、あっさり死んでしまうだろう。だから、そんな事が起きても生き残れるように、ほぼスキル無しでの戦闘とか気配察知を教えてもらおうと思ったんだ」

「いや、ユキさんはそんな事態になれば、逃げの一手を打たないとダメですよ」

「うん。ユキさんが万が一いなくなっちゃったら、もう僕たちどうなるかわかんないや」

「……ユキ、もっと自分の身を大事にする。お嫁さんも子供もいるんだから」

「落ち着くんだ。俺は無論逃げるし、お前たち嫁さんと子供たちを置いて死ぬ気はない。逃げる為に必要なことなんだ」


そう、逃げる力が無ければ、逃げの一手も打てない。

だから、これは無意味ではない。

初心者という立場に帰って、ちゃんと熟練の冒険者に教わる必要があるんだ。

いや、俺、初心者すっとばしてるし、実に正しい事だと思う。


「俺は、真面目に嫁さんたちに甘やかされてる部分があると思う。いざというとき、その甘さに甘えて、逃げ損ねて、お前たちと子供たちを残して逝きたくない。だから、お願いだ。冗談抜きで冒険者としての話だけでも聞かせてくれ」

「「「……」」」


冗談で言ってみたが、芯を捕らえてるな。

真面目に聞く価値はあるぞ、俺が完璧なんざありえないし。

色々な視点ってのは大事だ。

モーブたちからは太鼓判もらってるが、トーリたちの話からでも得る物は多いだろう。

親友やタナカも言っていたじゃないか、全てが糧だと。

無様に泣き叫んで逃げ切ったとしても、その無様さのおかげで生き延びたのなら、正しいことだって。


「ユキさんの言っていることはわかります」


トーリがそう言って頷く。

流石、嫁さんたちの中でも常識人で冒険者時代はリエルを抑えていただけのことはある。


「でも、なにかユキさんからは、思い付きで言って的を射てるんじゃね? って感じがするんですよね」


ギクッ。

やべ、この嫁さん勘が鋭い。


「……はぁ、まあ言ってることは間違いじゃないですし、リエルとカヤ、一緒にやろう」

「え? 僕、ユキさんに教えられることなんてないよ?」

「……私もない」

「いや、2人とも、ユキさんが欲しがっているのは、経験談だよ。能力だけなら、制限しても私たちじゃ敵わないから。多分、モーブさんたちとは、違った視点の話が欲しいんだと思うよ。そうですよねユキさん?」

「ああ、頼むよ。リエルとカヤも協力してくれると嬉しい。ちゃんとお礼はするからさ」

「「お礼?」」


リエルとカヤのケモミミがピンと立つ。

お、これは好感触。

最初は、冒険者できるぞイェーイだったけど、真面目に聞きたいからな。

お礼で押し通そう。


「ああ、お礼だ。トーリたちの話は絶対に役に立つからさ、可能な限りは何でも言ってくれ。無論、トーリも遠慮しないで言ってくれ」

「じゃ、じゃあ、その……」

「はいはい、僕はエリスと同じように、一晩じっくり愛してほしい!!」

「私も、それとお揚げ料理」


えー、エリスとの一戦をまたやるのか。

あれは、俺が凄く摩耗するんだけどな……。

でも仕方ないか、聞く価値はあるし、嫁さんたちとにゃんにゃんするのは嫌いじゃない。


「よし、わかった。で、トーリは何かあるか?」

「あ、あの、わ、私も同じで……」


トーリは顔を両手で隠して、恥ずかしそうに言う。

うん、トーリらしいわ。

狼耳、イヌミミはペタンとしてるが、尻尾は期待するように小刻みに揺れている。


「わかった。今日はトーリとの日だし、今日頑張るか?」

「はい!!」


尻尾が全力で振られる。

これは、回転すれば飛べるんじゃね?と思わせるレベルだ。


「むー、トーリいいなー」

「……私の日は遠い」


2人の日はトーリの次とさらに次だ。

普通なら混ざってきたりするんだが……。


「ねぇ、トーリ」

「なに?」

「僕も今日混ざって……」

「私とユキさんが、ずっと絡み合ってるのを見てるだけならいいよ」

「それ、拷問だよ!! うー、やっぱり無理か」

「仕方がない、リエル。明日頑張ればいい」

「やっぱそれしかないか、うん。でも、約束は取り付けたし、いいか」

「そう、欲張りはよくない」

「うんうん。って、カヤはお揚げも要求したよね!?」

「ユキからOKもらったから問題ない」

「うがー、なんか納得いかない!!」


ま、やっぱりこの3人らしいな。

で、そのじゃれあいが終わったあと、俺が質問をして、トーリたちが答えるといった形になった。

結果としては、短い時間で話をした割には結構有意義だったと思う。

主に聞いた話は失敗談。

モーブたちには基本的に冒険者としての実技とか依頼の種類とかを教えてもらった。

無論、失敗談がなかったわけではないが、すでにモーブたちは熟練で、ギルドからの信頼も厚い冒険者で、さらに、俺の状態が特殊だったから、失敗談とかはまず横に置いておいて、作戦の遂行が優先になったんだよな。

で、トーリたちの失敗談というのは、主に依頼主との意思疎通が不足したって話が多い。

例えば依頼書には、オーク退治とあって、お互いに今までの経験から、深く聞かず、場所を聞いて退治して戻ってきてみれば、オークの討伐証明がほしいのではなく、オークの死体を持ってきてほしいという依頼だったりしたのだ。

トーリたちとしては、オークは全身それなりに換金できるいい魔物なので、持ち帰りたい。

依頼を出した側は、いつもの通りにオークの素材が欲しくてオークの退治依頼をだしただけ。

この問題の原因は依頼を受け付けたギルド側にあった。

この村はいつもオークの素材が欲しくて、定期的に依頼を出している。

だから、つい「退治」と依頼書に書いてあればわかるだろうと思ってしまったのだ。

で、トーリたちのこの仕事の受け付けをした職員はオーク退治と書いてあったので、この村にしては不思議とは思ったが、依頼書通りに手続きをしてしまったというわけだ。

それで、少し揉めたというか、トーリは依頼通りでないと憤慨していたが、リエルは相手に困惑があるのを読み取って、話を聞いてみることにすると、おそらく、ギルド職員が依頼の内容を簡素にしてしまったんだろうという結論にたどり着いたそうだ。

実は、オーク退治にしては報酬がレートの3倍はあったとのこと。

トーリは当初は割のいい仕事だと思っていたが、リエルは少し首を傾げていたらしい。

で結局、オークの素材は村の人たちに渡して、依頼自体はとりあえず完遂。

そのあとギルドの職員にこのことを話して、ギルド職員から頭を下げられたそうな。

この教訓を生かして、それ以降は依頼の内容は仔細確認をとるようにしたらしい。

まあ、話を聞いてみれば「あるある」なトラブルではある。

でも、当事者にとっては日々の糧がかかっているので簡単に済ませられる話ではないというやつだ。

当時のトーリはようやく冒険者に慣れてきたところだったので、気が緩んだのだろうといっていた。

リエルもあの時のトラブルで、あまりトーリに任せっぱなしもよくないかなーと思ったらしい。

だが、戦闘での暴走っぷりはあまり改善されなかったみたいだけど。


意外に思えるが、昔はリエルがリーダーシップとって世間知らずなトーリを引っ張っていたそうな。

で、冒険者になった時、対応や指揮に関してはトーリのほうが上だと思ったのでリーダーを譲ったそうな。

まあ、リエルは簡単に自分の子供のころを笑って話していたが、村八分で最後には殺されそうになってたしな。

そういうことで、リエルは悪意に関してかなり寛容というか麻痺してたので、多少給金が減らされるとか、仕事がふやされるなどを当たり前に受け入れてたらしい。

だから、それを見ていたトーリは冒険者になるのを機にリーダーを代わろうと思っていたんだと。

今にしてみれば、笑って済ませられる失敗談。

だが、俺にしてみれば確認はしっかり取るべし、という教訓だな。

あ、でもリエルの給料減らしてたとか、村八分にして殺そうとしてたやつは許さん。

まあ、しきたりとか色々事情があるんだろうが、今は俺のもの、嫁さんである。

今のところリエルは村人のことに関しては興味を示していないが、いつかリエルの母親を迎えにいくのだ。

絶対邪魔が入るに決まっている。

というか、最悪、リエルの母親の墓や家は跡形も無くなっている可能性もある。

その時、リエルが泣いたらキレてしまいそうだ。

というか、その可能性を考慮して、未だに俺からリエルの母親を迎えに行こうとは言えないんだよな。

いや、嫁さん全員同じ意見だ。

全員、リエルの話を聞いて憤っている。

リエルは笑って話しているが、かなり凄惨な話だ。

トーリに至っては、自分で身内をぶっ殺しかねないといっているので、リエルから言い出さない限りは先送りだ。

だって、俺たち全員がキレたら、村一つなんて文字通り跡形も無くなるからな。


と、話がずれた。

あとの話は、森の中での戦闘とかだな。

トーリたちは獣人族なので、感覚器官がとても鋭い。

特に聴覚。

今まで言っていなかったが、獣人族はケモミミと通常の耳が普通にある。

使い分けができて、普通にイヤホンとかをつけて音楽とか楽しめる。

ケモミミは狩猟用、戦闘用といった感じだ。

それを駆使して森の中での異音を聞き取り、敵を把握する。

これが獣人族の基本だ。

俺には難しいかもしれないが、音に気を配るのは基本なので、これまで以上に気を配ってみよう。

あるいは、トーリたちに追いつけるかもしれない。


2人の話もよかったが、カヤからの話もかなり勉強になった。

カヤは村を守る警邏団で次期団長とまで言われただけあって、有事の際、村という防御力もなく、戦闘要員も少ない、そんな陣での戦い方を熟知していた。

今では、無口であまり感情をうごかさないが、次期団長とまでいわれたからには、人との付き合いも上手かったのだろう。

村が壊滅して、自分自身がひどい目にあったにもかかわらず、俺の質問に答えてくれたんだから、カヤもいい嫁さんだと思う。

で、カヤの話は簡単に1つ。

逃げるならさっさと逃げる。

戦うときは、なんでも使って生き残ること。

2つあるように見えるが、これはどっちも生き残れということ。

村の戦力は少ない。

それが減ること自体が、村の存亡にかかわる。

だから、生き残れという話。


「ありがとう。かなり助かったよ」


そろそろエオイドやタイキ君と合流する時間なので、そういって切り上げる。

実際、自分の身になるいい話だったと思う。


「役立ったならよかったです。あの今日楽しみにしてます」

「ぬふふふ、ユキさん明日まってるからね」

「……お揚げは今日食べたい」

「ああ、約束は守る。で、そういえば3人は午後の魔物退治はどうするんだ?」


そういえば、この3人とエリスはどう動くのか聞いてなかった。

あ、因みにリーアはずっと俺のそばにいるからな。

一緒にトーリたちの話を聞いて勉強してたから。

ジェシカはミフィー王女の護衛だし、あ、ミフィー王女は予定通り、いったんジルバへ帰ることになった。

で、代わりに駐在ジルバ要員として、ルルアとミリーが残ることになり、ラッツがお忍びでエナーリアの情報を集めている。

セラリアとデリーユはジェシカと一緒にミフィー王女の護衛という名目でベータンに戻って、トーリたちやちびっこたちが学園に来て空いた穴を埋めている。

スィーアたちも無論連行して、予定通りに監視の聖剣使いが来ている。

これで、いつ敵が動き出してもいいわけだ。

いや、ダンジョンでの高速移動ができるから、最初から攻めてきてもよかったんだが。

敵はスィーアたちが捕まって以来、徹底的に情報を集めているようだ。

間違いじゃないが、まあ、どんまい。

と、いかんいかん。3人の予定を聞いてるんだった。


「えーと、どうだっけ?」

「もう、リエルはこういうことは適当なんだから」

「……私たちはサマンサと一緒に魔物退治みたい?」

「みたい?」


カヤ、なぜ疑問形?


「それがですね。サマンサお嬢さんとアマンダさんと一緒なんですが、この2人は成績優秀者らしくて、今日は1階生の魔物退治見学を行うみたいなんですよ」


トーリがそう質問に答えてくれる。

1階生の魔物退治見学ねー。


「それって、サマンサお嬢さんたちが実際に退治しているのを見せるって感じか?」

「はい、引率や護衛は他にいるらしいんで、サマンサお嬢さんやアマンダさんが実演して見せるらしいです」

「あれ? それじゃ、トーリたちとエリスは魔物退治できないんじゃね?」

「あー、それは大丈夫だよ。僕たち、魔術の訓練でやっちゃったからエリスと同レベルって見られてるから」

「……学長とも話はついてるし問題なし」

「あ、そうですか。ま、それならいいや。いい機会だし、サマンサお嬢さんやアマンダさんの実力を見てきてくれ。俺はエオイドの方を観察しながら、魔物退治するわ」

「わかりました。でも魔物退治は加減してくださいよ」

「だねー。魔物がいなくなっちゃったら実演もなにもないよね」

「……手加減をする。いいユキ?」

「わかってるって。じゃ、またあとでな。リーア行こうか」

「はい」


で、エオイドとの合流場所まで行ってる時にリーアがこう呟く。


「あの、私はトーリさんたちみたいに、何もお話しできないですけど……、その、激しく愛してほしいなーって」


くそ、やっぱりこうなったか。

だが、被害拡大を防ぐためにリーアで塞き止めておく必要がある。


「いいよ」

「いいんですか!!」

「まあ、あの場で聞いていて、仲間外れはあれだし、リーアにはいつも俺の護衛で苦労かけてるしな。あ、だけど、ほかの皆には内緒だぞ、そうしないと、俺が干からびるから」

「はい、わかりました!! 黙ってます!!」


銀髪のツインテールが綺麗に揺れ、いい笑顔で可愛いのだが、この約束は破られることになる。

いや、リーアが悪いわけではない。

俺が頑張った、エリスを含めた5人がえらくツヤツヤしてたのを、ほかの皆から質問攻めされて、白状することとなり、俺が気合いを入れて頑張る羽目になった。


「……俺、これで死んだらどうしよう」

「大丈夫よ。やりすぎで万が一死んでも生き返らせるから。ぷっ、でも、やりすぎで死ぬダンジョンマスターとか前代未聞よね。一度やってみない?」

「誰がやるか、この駄女神が」

「ぶー、いいじゃない」


やっぱり、一番の難敵はこの駄女神だな。




さてさて、今回は冒険者のなんたるか、というか、お仕事での確認は大事ということ。

次はユキが暴れる前にイベントがおこるぞ!!

ここに一緒にきているのはまだまだ他のいるのだ。

ちびっこたちとかな。


さて、話は変わりますが、今日明日には質問コーナー10を投稿します。

11の投稿は再来週にしますので、安心して質問を考えてください。

あと、質問コーナーを知らない方へ。

現在「必勝ダンジョン質問コーナー」というのを基本週一でやっております。

どこで見れるのかというと、小説内の私の名前 


作者:雪だるま


をクリックしていただくと活動報告というのがありますので、その履歴で質問コーナーを見れます。

内容はアスリン、フィーリア、ラビリスが寄せられた質問に答えるという形になっていますので、それなりに楽しめると思います。

良ければどうぞ。


更に、現在やっているゲームでもここで言っておきましょう。

ネトゲ:ガンオン・艦これ・かんぱに

PC:マイクラ

PS4:ウィッチャー3・地球防衛軍4.1・ディスガイア5・ブラッドボーン

3DS:世界樹迷宮4・世界樹ダンジョン・ポケモン

VITA:ダンジョントラベラー2・エルミナージュシリーズ・閃乱カグラ・ウィザードリィエンパイア3・ガンダムブレイカー2


といった感じで冒険するのが基本的に好きです。

でさ、マイクラみたいにランダム生成のMAPで、城とか街も固定数作って、自由に冒険できるウィザードリィみたいなシステムゲーム作ってくれね?

毎回、クリア目的があって、それを達成すると、他の生成した世界にわたれて、俺TUEEEスキルを取得できるとか。

あ、キャラクターも毎回立場をランダムで入れかえるとかしてさ、同じキャラでも立場が違うから仲間にできるとか、スキルも違うってことで楽しめると思うんだ。

奴隷制度ありで、仲間を作るか買うかって選べるとかいいと思わね?

無論、各町で家とか購入ありでさ。

冒険者になるのもあり、城に勤める兵士になるのもあり、とかでさ。

イベント管理はオートで、イベント介入時期が遅ければ、逆転できずに逃げるだけとか、面白くね?

城や街、ダンジョンとか屋内MAPは経過時間を一歩10分で、外のフィールドは一歩30分とかにしてさ、時間での魔物配置とか……。


だれか作ってくれ、この妄想のゲームがあればかなり遊べると思うんだ。

シナリオは俺が書いていいから!!

だれか作ってはよ!!

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