表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/24

第7話:梅干しと、白いご飯

昨晩のサンマの匂いがまだほんのりと残る台所で、結は昼下がり、棚の奥からガラス瓶を取り出した。中に入っているのは、去年の夏に実家から送られてきた自家製の梅干しだ。

いつもなら、お茶請けにするには少し酸っぱすぎると思うほどの代物だが、なぜか今は、その強烈な酸味を身体が激しく求めていた。

炊きたての白いご飯を茶碗に盛り、その真ん中に、ぽつんと赤い梅干しを乗せる。箸で柔らかい果肉を崩し、ご飯と一緒に口に運んだ。

きゅっと酸っぱさが広がり、じわりと唾液が溢れてくる。その瞬間、ここ数日ずっと胃の奥に居座っていた、あの不快な重みが嘘のようにすうっと引いていくのが分かった。

(おいしい……)

結は小さく息を吐き、自分の下腹部にそっと手をあてた。まだ痛みも膨らみが変わり始めたわけでもないけれど、身体の奥がどこかいつもと違う、不思議な充足感に満たされている。

「今夜は、旦那さんにも酸っぱいおかずを作ろうかしら」

窓の外から聞こえるのどかな虫の声を聞きながら、結はもう一口、白いご飯を口に運んだ。

第7話をお読みいただき、ありがとうございました。

体調が優れないときでも、すっぱいものを食べると少しすっきりしますよね。

それでは、また第8話でお会いしましょう。

[SYSTEM_LOG: NORMAL]

Subject_YUI vital signs stabilizing.

No logic conflict detected in active consciousness.

Monitoring baseline parameters.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ