そりゃ、来るさ心配だものネ…
まさか、本当に枕投げをするとは思わなかった。
そうしてユミカ姫の枕投げスキルが半端なかった事が解った翌朝…
パトロールに出ていた陸士長と2等陸士がとあるゲストと共に帰局した。
公用車5型のリアシートから降り立ったのは、
何処に出しても恥ずかしくない…
女性騎士
であった。
陸士長の報告だと、
トンネルの森から直ぐの辺りで登校途中の中学生が発見し、たまたま通り掛かった陸士長達に引き継いでくれたらしい。
その中学生は犬の獣人だったので(?)騎士とはコミュニケーションが取れた事で幸い不幸なファストインパクトにならずに済んだそうだ。(後で事情聴取を兼ねてお礼に行かなくちゃな…)
でも獣人とは言え、その文化に殆ど触れた事の無い中学生がなんでコミュニケーションを取れたか?と言うと…
この騎士…
日本語が喋れたのである。
私は、フレスベルク公国のナミエン・ラディア騎士爵である。
王女がこちらにいらっしゃると伺い伺った。
王女にお目通り願えるか?
と仰有られたので一緒に局に来ていた姫様に確認をして(会うか会わないか)貰った。
ようこそお越し下さいました。
私はこの地の防衛を任されている、諏訪 謙三 陸将補です。
以後お見知りおきを…
握手をしようと手を差し出すと不思議そうな表情を浮かべたので、ちょいと焦ったが…
自己紹介をした所で、すっかり通訳が通常業務となってしまっている宮澤副官と担当者(笑)の千須和2曹が王女様と一緒に事務所に入って来た。
するとナミエン・ラディア騎士爵が跪き、
ユミカ様…
と1言仰有って涙を浮かべられた。う〜む…
やはりたった1日でも心配していたんだろうなぁ〜。
で、護衛です。と断って副官と3曹
に付き添って貰い姫様のいた応接室に入って頂いた。
でたまたまだが昨夜一寸調べてみたのだが、爵位とは上から
公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵
となるそうで、彼女の爵位である
騎士爵
と言うのはどうやら
名誉爵位
の様で
一般的な爵位とは異なるらしい。
どうやら、話の内容からして姫様の護衛隊長の様な職務と言う事らしい。
ほかの隊員にドヤ顔で説明をしていると、何やら応接室が騒がしい。
どうした?と案じていたら、内線が…
ユミカ姫とナミエン騎士爵が揉めているそうだ。
念の為、この建屋に入る前にサーベルと小刀はお預かりしているので殺傷ごとにはならないと思うが、警務隊(MP)の役割を担って貰っている陸曹長と共に直ぐに応接室に向かった。
慌てた雰囲気を極力抑えてノックをして笑顔で入室すると…
両者テーブルを挟んで立ち上がって口論をしていた。
宮澤副官に聞くと…
きっかけはナミエン騎士爵が姫様に、
さぁ、帰りますよ!
と腕を取った事から始まっているらしい。
騎士爵曰く
国では国王陛下を始めみんなが、非常に心配しているよ。
だからネ、早く帰ろうよ。
それに対して…
ユミカ姫曰く
帰りません。この国は高度な文化文明を持っています。
その文化文明をもっと知っておくべきです。
とかなんとか(枕投げがそんなに楽しかったの?)…
で、
揉めているらしい。
ん~
我々としては、スタンピードの事などのもっと詳しい情報が欲しいんですがネェ〜
まぁ…結果的に騎士爵に残って欲しい位なのですが…
さて…
どうしたものか…
そう!
スタンピードってどうなっているの?
大丈夫なのかしら…




