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ミチコって…誰?
「はっ?教皇のご子息の妻はミチコ様だろう」
「えっ……」
ミチコって…誰?
「ミチコって…ミチコ・バルセフォン公爵じゃ…」
ショックでフラついて倒れそうになった私をケイトさんが支えてくれ、そう呟く。
「我等が主、ミチコ・バルセフォン公爵様が教皇のご子息と婚約される。
お前のような下等生物が妻なわけなかろう」
物凄い見下した顔で兵士はそう吐き捨てる。
「おい、とにかくこの事をミチコ様とアーヴァイン様に報告するぞ」
別の兵士がそう言うと兵士達は全員空へと飛び去って行った。
「……」
私はそれを見ながらケイトさんの腕の中でヘナヘナと座り込み、無意識にお腹に手を当てる。
「カノンちゃん…」
「母さん、とにかくカノンさんを休ませなきゃ」
ケイトさんの娘、次女コーディリアが私の脇に手を通して立たせてくれる。
「大丈夫よカノンちゃん。私だってノワール様がカノンちゃん以外と結婚するなんて殻信じないから」
ケイトさんが私の頭を撫で、慰めようとしてくれるのに…ポツリポツリと涙が出た。
「ノワール様を信じなさい。カノンちゃんの旦那様でしょ?」




