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降魔の鎖
「えぇ。はっきりと見えるのはジャンヌの憎しみの炎。その原因までは見えないのですが…そう、見えるのは下層区。そこに行けば何か分かるかもしれません」
下層区と言えばニードの家がある場所だ。もしかして…
「行ってみよう。あ、リーラさんも行こう?こんな所にいたら具合悪くなるよ」
カビ臭くて埃っぽい教会の中。此処に来て少し息が苦しい。
「私は…此処から出れません」
そう言ってリーラは自分の首の辺りを掴む。
すると薄っすらと透けた鎖が見えた。
「なに…それ」
半透明な鎖はまるでリーラの首輪のようなチョーカーから犬の鎖のように伸びている。
「降魔の鎖だ。コイツは鍵がないと外せない」
ノワールは鎖を怖い顔で睨みながら吐き捨てる。
「ノワールのあの剣でも斬れない?」
初めて会った時に付きつけて来た光る剣。手品みたいに空中から出したけど、今は出せないのかな?
「無理だ。これは別名魔力のへその緒と呼ばれるもので、ガルーダに必要な魔力と養分を補給する代わりに特殊な鍵でなければ解除出来ない。もし此処で叩き切ればリーラは…恐らく死んでしまう」
「そんな…」




