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動物じゃないよ
アルビレオの言葉にノワールは更に驚く。
(試してみる?カノン、僕が言った言葉を続けて言ってみて。
星降る都、宇宙にある空、闇の中の帝王)
「…星降る都、宇宙にある空、闇の中の帝王…」
アルビレオの言った通りの言葉を繰り返すともうノワールの目は点のようになった。
「嘘だろ…」
(嘘じゃないよ。カノンには僕の言葉が聞こえるんだ)
「ねぇ、ドラゴンの言葉が分かるってそんなに凄い事なの?」
直接頭に流れ込んで来るだけだけど。ジャンヌには聞こえないのかな?
「…普通の奴には聞こえない。教皇は守護神竜と会話出来るらしいが…俺にはアルビレオの声しか聞こえない」
私も同じだ。守護神竜の言葉は分からなかった。それにジャンヌのドラゴンもキュゥとかクーンとしか鳴かない。
「よく分かんないけど…動物と話せると便利だよね。何を言いたいか分かるし」
(僕動物…じゃなくてドラゴンだよ。ヴァルカーンって種類の!)
「うんうん、分かってるって。それじゃ…乗ってもいい?」
(うんいいよ)
アルビレオが背を低くするとそれまでポカンとしていたノワールがはっとして私をさっと抱き上げた。
「きゃ」
「乗せてやるよ」
タンッと床を蹴り、ノワールが私をお姫様抱っこしたままアルビレオに跨る。




