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声を出すな…痛くはしない
「……」
手がお湯でふやけてシワシワになっても…私はまだお風呂に浸かっていた。
(もう…関係ないのに)
あっちの世界とはもう関係ない…私は此処で…此処で生きて行くんだ……。
(でも…さっきノワールに出て行ってって…言ってしまった)
やはり此処にもいられないのかな…私の居場所は何処にもない。ならいっそ……
ガチャ
「えっ…」
ノワールの部屋の方のドアが開き、彼が入って来た。
「…いつまで入っている。ふやけるぞ」
「……別に」
別に…ノワールには関係ない。
「……」
ガッ
「きゃ?!」
ノワールが私の腕を掴み、無理やり浴槽から上がらせる。
「ちょ、ちょっと何?!」
「…来い」
濡れたままの私を抱き抱え、ノワールの部屋に連れて行かれ…ベッドに投げられる。
「いや…何…」
怖い表情をしてノワールがそのままベッドに上がって来る。
「声を出すな…痛くはしない」




