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ラピュタみたい
ジャンヌがそんな悩みを抱えているなんて知らなかった…。
「…ニードさんは?」
どうしてこんな話題になったのか分からない。だけど、女として、同じ女としては何か励ましたい。
「そう…ニード……彼は私に触れてくれません。
どの男性よりも心から愛しているのに…身分の違いを気にして触れてくれないんです」
「……」
奴隷のニード。例え大事にされていても、愛されていても……彼は主人の愛を拒んだ。身分が違うから?それとも…
「ごめんなさいね。こんなこと愚痴って…。
さぁ、もう着きますわ」
上空に大きな島が見える。
「わぁ…」
まるでパルテノン神殿のような白亜の神殿。美しいそれは木々や草花に囲まれより一層白が強調される。
「空なのに水があるの?」
神殿の周りにはお堀のような水路が流れている。
「浮遊大陸は雲を生み出す程の水分を多く含む樹木で出来ているんですよ。
その樹は浮遊樹と言って、大昔に海上から島ごと空に運びあげてしまったのです」
何だか不思議なお話。
「まるでラピュタみたい」
あっちは飛行石で飛んでるけど。こっちは樹自体が空を飛ぶのか。




