第六十五話 秘密の作戦
東大陸、アルバーノ伯爵領。
「兄上!お願いします!私をフェルス王国に行かせてください!」
「ダメだ!」
先程から2人はこの問答を繰り返している。エステルさんも話の仲裁に入っているがライネルさんもジェドさんも頑固なのだろう、お互い譲らない。
俺は隣で耳が垂れたチャミに声をかけた。
「チャミ。僕らだけで行くって伝える?」
「……ん……。」
ダメだ。聞いてない。海さんを守れなかったことが相当ショックなのだろう。気持ちはわかるが今は凹んでる場合じゃない。
俺はチャミを引っ張って部屋から出た。
中庭に来て初めて目に入った綺麗な光景に僕は見入ってしまった。屋根がステンドグラスになってる。光が当たると地面に色とりどりの影ができる。
「チャミ。見て。凄い綺麗だよ。」
僕はさっきまでの苛立ちを忘れて、チャミに言った。チャミは顔を上げて同じ光景を目にいれた。
「すげぇ……。これどうなってんだ?うちの島にもこんなのあればいいのにな!」
「うちの島じゃこれは無理だよ。海からの風が強くて倒れちゃうかも。」
すると隣から小さく
「海……。」
と聞こえた。
あ、まずい。余計なこと言った。
僕はため息をついてチャミに向き合った。
「チャミ。いつまでいじけてるの。あれはチャミのせいじゃない。分かるでしょ?」
黙っているチャミを見て僕はこいつの心の中が読めた。
海さんを守れなかったことに凹んでるんじゃない。海さんがいなくなって安堵してる自分に凹んでるんだ。チャミは海さんの為ならなんでもしたいと思ってた。でもその覚悟がふわふわした正義感だと気づいてしまった。いざとなったら死ぬ気で海さんの力になろうと思っていたのに、いざ海さんがいなくなったら恐怖から解放された自分に気づいた。
『よかった。俺がやらなくてもいいんだ』と。
僕は黙ってるチャミの頭を引っ叩いた。
「いって!なにすんだよジョン!」
「痛いでしょ。僕だって痛いんだよ。」
「は?」
チャミは僕の言ってることが理解できないという顔をしている。アホ面だ。
「引っ叩くとね、叩かれた方も叩く方も痛いんだよ。お前が海さんを守ろうと必死になってた時、海さんも守られることに必死だったんだ。不安と恐怖の中、海さんは必死でお前を信じたんだ。それがどれだけ大変なのかわかる?信じるってどれだけ大変なのかわかる?僕とチャミみたいに長い時間をかけて信頼関係を築いてきたわけじゃないんだよ……。」
そうだ。僕らと海さんは出会ってから1年も経ってない。
その短い期間で、僕らは一体海さんの何になれたというんだ。海さんの信頼をどれだけ得られたというんだ。僕らはいつの間に海さんの隣を歩くことを許されたんだ。
「チャミ。お前は海さんにとっての何になったんだ。親友?護衛?仲間?」
チャミは僕を見つめて黙っている。
「僕は……海さんが好きだよ。多分これはそういう気持ちだ。だから今も彼女のところに駆けつけたい。チャミ。お前はどうする?」
僕は真っすぐな気持ちを親友にぶつけた。
「ジョン……。俺は……海ちゃんを……。」
チャミはゆっくり気持ちを言葉にしている。
「俺は……最初は島を出るきっかけに過ぎなかった。でも一緒に行動して、黒竜になっちまった海ちゃんを見て、黒竜守り隊になって、フェルス王国出てから……いつの間にか当たり前の存在になってた。ジョンみたいな存在になってた。これがどういう気持ちなのかわからないけど……。俺は海ちゃんの力になりたい。」
最後は顔を上げて僕の目を真っすぐ見た親友。僕はその姿に自然と頬が緩んだ。
「チャミって本当に馬鹿だね。馬鹿なんだから色々考えずに行動すればいいんだよ。いつもみたいにさ。」
「ごめん。なんか頭ん中ぐちゃぐちゃでさ。」
頭の後ろをかきながらチャミは笑っている。いつものチャミだ。
僕は青空に輝く色とりどりのステンドグラスを見上げた。
「海さんは魔属領にいる。エステルさん達が言ってた。まずはこのことをフェルス王国に伝えよう。僕らが信頼する仲間たちに助けを求めよう。それが今できることだよ。」
「あぁ。そうだな。よし!ジョン行こうぜ!」
気づくとチャミはもう目の前にいなかった。
「ジョン!早くしろよ!おばちゃん達んとこ行くぞ!」
さっきまでのしょんぼりムードはどこに行ったのか、いつものチャミが手を挙げて呼んでいる。
僕は呆れながらチャミを追いかけた。隣に立って歩き始めると、チャミがニヤリとして言った。
「ジョンの恋っていつも実らねえよな!島のあの子も別の奴と結婚しちゃったしさ~。海ちゃんも元の世界戻っちまうだろうし。」
僕はまたチャミを引っ叩いた。そしてギャーギャー騒いでいるチャミから走って逃げた。
フェルス王国に繋がる転移術の陣の前に来た。
「では兄上、行ってきます。必ずすぐに戻ると約束します。」
ライネルの言葉に俺は無理やり笑顔を作って答えた。
「おう。必ず戻ってこい。絶対に魔族との戦いに参戦しないこと。いいな?」
ライネルは力強く頷いた。
「じゃあ気を付けるのよ。チャミ、ジョン。元気でね。風邪ひかないようにね!」
「おばちゃん俺らを子ども扱いすんなよ!風邪なんかひかねぇって!」
「何言ってんのよ!あたしからしたらあんた達なんて赤ん坊よ!」
「ハーフエルフの感覚で僕らを見ないでくださいよ……。」
母上とチャミとジョンが騒がしく話しているのを見て笑っちまった。
「母上。その辺にしとけよ。悪ぃな。二人とも楽しかったぜ!またいつでも来いよな!ライネル。頼んだぞ。」
「はい!」
ライネル、チャミ、ジョンは陣の中に入って光の中に消えていった。
帰ろうとしたら母上が声をかけてきた。
「ジェド。あんたよく決意したわね。絶対ライネル行かせないと思ってたわ。」
「本当は行かせたくなかった。でもあのライネルがあそこまで引き下がらないのは初めてだったんだ。なんかいつの間にか大人になってたっていうか……。なんとなく親父を思い出したんだ。ライネルは母上似なんだけどよ。行かせてくれって説得してる姿は親父みたいだった。一回これと決めたら揺るがないところがさ。」
母上は笑った。
「あの子が聖職者になるって決めた時もそうだったわね!あの子はそういうところが父親似なのよ。大丈夫。必ず帰ってくるわ。あの子は約束を必ず守る子だもの!」
「あぁ。そうだな!」
俺と母上は屋敷に向かって森の中を進んでいった。
森を出たら、執事長のグスタフがニコニコしながら待ってるのが目に入った。黙って出てきたのに馬車まで準備してやがる。いつバレたのか、俺と母上は苦笑いしながら馬車に乗り込んだ。
西側の海の港町に着いて船の手配をしていると、慌てたようにナコ殿が走ってきた。
「ダルシオンさーーーーん!大変でーーーーーす!」
そんなでかい声出されたら誰だって大変なのはわかります。俺は呆れた顔をしてナコ殿が来るのを待つ。遠いからもう少し良いだろうと地図を見ていると、目の前の地図を取られた。
「ダルシオンさん!大変なんです!」
「ナ、ナコ殿!足速いですね。」
「魔法でシュパッと移動しました。物を動かすときの魔法を自分に使ったんです!どうです?すごいでしょう!」
ドヤ顔のナコ殿から地図を取り返し、ため息混じりに口を開いた。
「で?大変なこととは?」
すると思い出したように慌てたナコ殿は、整理してから話せよ、というくらいの勢いで話し出した。
「つまり。本国から転移術で手紙が届いて、中身はとんでもない内容だった。海殿が何者かに攫われた。魔法の形跡を辿ってみるとおそらく魔族領だと。そういうことですか?」
ナコ殿は血相変えて何度も首を縦に振っている。
「で?本国はなんと?」
「それが……。私たちはそのまま作戦実行しろと。」
急に俯いてしょぼくれたナコ殿になんて声をかけようかと思っていたら、別の声が聞こえてきた。
「ついに動いたか。まぁ殺されることはないだろう。食われることもないはずだ。」
ようやく戻ってきた相手にため息交じりに言葉を返す。
「どこ行ってたんですか。急にいなくならないでください。困るんですマスター。それと、なぜ魔族は海殿を殺さないと言い切れるんですか?」
俺は港町に着いた途端姿を消した師にイラついている。この人はいつもこうだ。勝手すぎる。
そんな俺のことなどお構いなしにマスターは答えた。
「話しただろう?魔王は力を求めていない。恐らく海に興味を持っただけだ。それでアヤ辺りに連れて来いと命を下したのだろう。四天王にも黒竜であることを隠すはずだ。バレればナギに食われてしまう。」
「じゃあ!海は無事なんですね⁈でもなんで魔王が海に興味を⁈何のために⁈海に何させるんですか⁈絶対無事だと言えますか⁈助けに行かなくていいんですか⁈このまま西大陸行っていいんですか⁈」
マスターの言葉に安心したのか、元気を取り戻したナコ殿が、マスターに食らいつくように質問攻めしている。さすがのマスターもその勢いに押されている。
「ナコ。落ち着け。海は大丈夫だ。それより早く西大陸に行くべきだ。海もそれを望んでる。」
ん?海殿がそれを望んでる?
「「どういうことですか?」」
俺とナコ殿の言葉が被った。
それを見てマスターはフッと笑った。
「お前たち気づいてないのか?」
俺とナコ殿は顔を見合わせた。それを見て、マスターは呆れた顔で口を開いた。
「全く……いいか?海はナコと別行動をしている。それは何故か、そして何故ナコに手紙を渡したのか、ちゃんと考えろ。」
海殿は黒竜の力を使うために他の竜を探しに行った。ナコ殿はフェルス王国の危機を救うために戻ってきた。そしてナコ殿に異世界人の帰り方についての手紙を渡した。ついでに西大陸の召喚を止めろと指示してきた。
俺はそこまで考えてナコ殿に聞いた。
「ナコ殿。海殿は竜に会って何をするつもりでしたか?」
「え?黒竜に力を使わせるために焚きつけるとか言ってました。他の竜と会えば気が変わるかも、と。あとグレンさんのことも聞いてどんな人なのか知りたいとも。」
つまり海殿は竜に会って竜という存在を知りたがっている?つまりそれは……。
「あ……。」
ナコ殿がすっとぼけた声を出した。
「海は竜を味方につけようとしてるのか。」
俺は全ての点と点が繋がったのを感じた。
「なるほど。戦力の分散ですね。フェルス王国チーム、俺たち3人のナコ殿チーム、海殿チームの3つの戦力ができていました。ですが今は4つです。海殿のチームが、海殿と残されたアルバーノ伯爵領チームに分かれました。全部で4つの戦力ができています。つまり、四天王と同じ数です。」
やっとわかったか、という顔でマスターは頷いた。
「海を魔族領に連れていかれるのは予想していた。その時にナコ、お前まで一緒に連れていかれたら困るんだ。だから別行動にした。恐らく海は俺たちの方に負荷をかけてくるだろう。予想ではリクとシュウが来る。ついでに西大陸の魔族も足止めしておけ、という考えだろうな。ナギは赤竜と橙竜を食うために火山に向かう。そこで竜を味方に付けておくのが切り札になってくる。アヤは魔王の側を離れない。そっちはフェルス王国本隊で対処するしかないだろう。」
なるほど。そういうことか。だからこの師はここに着くなりどこかへ行ったのか。
「マスター。応援要請を出しましたね?誰が来ます?」
マスターは俺の質問にいつもの意地悪そうな顔をして答えた。
「来ればわかる。」
王の間には笑い声が響いている。
「あははははははは!あのマスターが応援要請?めっちゃウケるわ!しかも私をご指名ってか?あいつマジどうした?」
「シルビア殿。マスターに失礼ですよ。」
「騎士団長様よ。お前も笑ってんじゃん!手紙の書き方がウケるんだって!だってこの書き方じゃまるで下手に出てる書き方だ。あのマスターがだぜ?信じらんないわ。」
僕は手紙をそのまま読んだだけなのに、何故か僕が笑われてるみたいで恥ずかしくなってきた。
突然手紙が僕のところに現れた。鳥の形をして飛んできて、僕が触れたら手紙の姿に変わった。中身を読んで僕は慌ててサントスのところに走った。そして上層部を全員呼び集めて今に至る。
手紙はマスターらしくない文面だった。シルビアが笑うのも無理はない。
内容は簡単にするとこんな感じだ。
『武力のない魔術師三人だけでは心許ない。実力のあるシルビア騎士団長様にぜひ救援をお願いしたい。アルバーノにはルーク騎士団長様を送って欲しい。フェルス王国本体はこの機に乗じて魔族領に攻め込むことを勧める。恐らく内側から手引きしてくれる者がいるだろう。』
しかもついさっき、アルバーノ伯爵領から使者が来た。ライネル様と獣人2人。海さんを魔族に連れていかれたというのだ。
それを聞いて僕とサントスは顔を見合わせて同じことを思った。
『海さんとマスターはいつからこの作戦を練っていたのだろう……』と。
国王はみんなに指示を出した。
「シルビアは急ぎダルシオンたちを追ってくれ。ルークはライネル殿と共にアルバーノ伯爵領へ。それでいいな?サントス。」
「えぇ。それで問題ないかと思います国王。」
サントスも同意か。
僕は一応不安を口にしてみた。
「シルビアとルークが抜けた穴はどうするんだい?騎士団長が不在なんて……。しかも僕らも魔族領に攻めるんだよ?戦力が……。」
それに答えたのは意外な人だった。
「ならばチャミとジョンをここに置いていきます。私はルーク騎士団長と共に戻ります。恐らくですが……こちらはルーク騎士団長だけでも十分過ぎる程の戦力です。赤竜と橙竜も味方と思ってくれていいでしょう。」
「ライネル兄様!本当に⁈竜が味方なの⁈」
ライネル様の妹である王妃様が、僕ら全員の代弁でもするかのように声を発した。
「あぁレイチェル。赤竜と橙竜とは海さんの通訳を通して会話をしている。それにこちらの言葉は通じるようだ。向こうの言葉が分からないのは不安だが、それなりに友好関係を築けたと思っている。」
確かに獣人2人は強い。でも騎士団長の代わりを務められるほどの経験はない。
僕は不安を拭えないまま悩んでいると、ルークが口を開いた。
「ジョンとチャミを騎士団長代理として推薦します。第一騎士団はジョンに、第二騎士団はチャミに。良いですよね?シルビア殿。」
「あぁ。私も2人を推薦する。騎士団には私らからきつく言っておく。いつも通りの働きができると思ってくれていいよ。」
いきなりの抜擢にチャミとジョンも目を見開いて驚いている。
「えっ⁈いいのか⁈」
「僕らは新参ですよ⁈騎士団長なんて⁈」
ルークもシルビアも笑って2人に任せている。
僕はサントスを見た。サントスも黙っている。というより、それを加味した策をもう練っている。つまり、それでいいということ。
「はぁ……わかったよ。君たち2人からの推薦なら僕は何も言わない。国王。よろしいですか?」
国王は騎士団長2人と獣人2人を真っすぐ見つめた。
「4人とも。私からのお願いだ。」
4人は姿勢を正して国王を見た。
「必ず生きて私の前に戻ってきてくれ。そして再びその笑顔を見せてほしい。約束してくれるだろうか。」
4人は跪いて凛とした返事を響かせた。
「「「「はっ!」」」」
僕はその返事を聞いて、なんて頼もしい騎士団なのだろうと心から思った。
レイチェル様は兄君のライネル様と久しぶりに会話をしている。私は側に控えてその会話を聞いているだけ。
「ライネル兄様!ジェド兄様は元気?母上は?義姉さまは?グスタフも使用人のみんなも変わりない?」
ライネル様は、レイチェル様の質問攻めに困りながらも嬉しそうに返事をしている。
「皆変わりない。落ち着いてくれ。」
「だってグスタフしか手紙くれないんだもん。たまにファティナ義姉様が贈り物をしてくれるだけ。母上も兄様たちも手紙一つ送ってくれないわ!だから心配で実家に顔出しに行っちゃうのよ!」
なるほど。レイチェル様の帰省はそういうことだったのか。サントス様にお伝えしなければ。
そんなことを考えていると突然名前を呼ばれた。
「ナタリーからも言ってよ!酷いわよね?」
私は笑顔でライネル様にお伝えした。
「レイチェル様はいつもご家族を心配しておられます。たまにで構いませんので手紙を書いてください。私どもも安心いたしますので。」
「それは申し訳ない。兄上にも伝えておこう。ナタリーさん。いつも妹が迷惑をかけて申し訳ない。」
「ちょっと!兄様!それじゃまるで私がわがまま言ってるみたいだわ!」
「レイチェル……お前はもう少し王妃としての落ち着きを身につけてくれ。」
この2人は双子なのだなと思う瞬間だ。並んでいる姿をみるとまさにその通りだ。
私はつい、ふふっと笑ってしまった。お2人が会話に夢中になって聞いていなかったのが唯一の救いだろう。
ライネル様をお見送りしてレイチェル様に紅茶を入れていると、レイチェル様が窓の外を見ながら零した。
「ナタリー。私たちにできることって少ないわよね。母上のハーフエルフの血を継いでればっていつも思うわ。魔法でみんなを守れるのに。」
私は手を止めてレイチェル様の言葉の裏に潜んでいるものを探った。
彼女はお父上をフェルス王国と魔族の戦いで失っている。レイチェル様がこの国に嫁いだからだ。理由はどうあれ我々の戦いに巻き込んでしまったのは事実。
「レイチェル様に救われている者は多いですよ。たとえ魔法が使えなくても。」
「そうかしら……。もし私が戦えたら最前線でも構わないのに。ナコや海が羨ましいわ。戦えるんだもの。ナタリーは思ったことない?異世界人が羨ましいと。」
私は素直に自分の気持ちを言葉にした。
「ありますよ。特にナコさんにはいつも嫉妬していました。天才魔術師ですからね。でもその後、いつの間にか気持ちが変わりました。レイチェル様は突然見知らぬ場所に来て、色んなものを背負わされたらどうしますか?きっと私は逃げ出してしまいます。」
ナコさんはサントス様の思い付きで突然ここに召喚された。そして見たこともない魔法を使わされて、天才魔術師ともてはやされてる。そして親友を失いかけて、今は海を渡ろうとしている。
海さんも突然召喚されて、黒竜になってしまった。そして今、魔族領という敵のど真ん中に一人放り出されている。
「そうね……。私ならきっと2人みたいにうまくやれないと思うわ。我欲が出ちゃうもの。力を求めて、あっという間に黒竜に呑み込まれちゃう。ナコみたいに親友を信じきれないわ。あの2人って本当にすごいのね。どんな時もお互いを信じあってる。疑うことないのかしら?」
私は2人が疑っている様子がどうしても想像つかなかった。
「想像つきませんね。信頼し合っているのが当たり前すぎて。」
レイチェル様と私は顔を見合わせて、どちらともなく笑ってしまった。
「私たちは私たちのできることをしましょう。きっとそれがみんなを守る方法だわ!」
「はい。」
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