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閑話 家族

与える側もいつの間にか何か貰ってたって話

Side:オリーブ


 ベルがスライムだったメルが来てからまた家の中が一段と騒がしくなった。

 季節もあるだろうけれど、子供達が元気いっぱいに外を駆け回ってるとなんだか安心する。


 安心、と言うのも、それまでは次女―双子だからあまり次女も長女も関係ないけど―のベルがあまり遊ぼうとはしないで長女のジルに誘われるまでずっと勉強や鍛錬しかしなかったから。

 昔はもっと自分からなにか木で作ったりジルと一緒に家族全員巻き込んで、騒いだりして遊んでいたけれど、いつからかそれもなくなってしまった。


 

 確か、それはジルとベルが二人で遊んでたときに魔物に出会ってからだと思う。

 それ以来なにかに取り憑かれたように自分の体を虐めていて、昔から遊びよりも鍛錬だったり、自分のことよりも他人を気にする性格だったけれどそれがますます酷くなったと思う。それが最近の唯一の悩みで私もルークもまだどうすれば良いのか分からないでいた。


 でも、それもメルが来てから暫くして、アンナの記憶の中に何かトラウマでもあったみたいで、お昼から何も文句を言わずに泥だらけになってるベルを見て、泣いて駄々をこねたことで解決した。

 

 それからは私達が遊びに誘うと鍛錬を理由に断ることは無くなったし、泥だらけになる頻度も落ちたと思う。


 唯一の悩みの種は無くなったおかけで、最近は何も無く、ダラダラしてて今日もまた予定も何も無く、ただ家族全員のんびりお庭でゆっくりしてるだけ。


 でも、そののんびりも子供達には退屈らしく3人とも寝てしまっていた。3人とも可愛らしく着飾ってた服がめくれたり、草がついたりしててやっぱり子供なんだなぁって改めて実感する。


「…ふふ……」


 子供達の寝方を見るとつい笑い声が出てきた。


 メルは満足げな顔で何か食べてる夢を見てるみたいで、むにゃむにゃしながら足をジルのお腹の上に乗せて足を支店に寝返りを繰り返してる。

 ジルはどんな夢を見てるのか幸せそうな顔でジルに抱きついて眠ってる。

 ベルは二人の間に挟まれても穏やかにメルが叩いてもジルに抱きつかれても動じずに静かに寝息を立てている。


 なんとも性格が寝相に出てる。メルは無邪気に、ジルは寂しがりで、ベルは包容力がある。


 でも、多分だけどベルはどちらかと言うと女性的な包容力じゃなくて男性的な包容力な気がするのよね。精神的には男だったり? 話には聞いたことはあるけどそうなのかもしれないわね。


 何だかあの三人の中に入るのも勿体ないくらいずっと見ていたい光景。やっぱりメルが家に来たことはいい方向で働いてる。


 こんな光景を見ていると、魔物をすべて討伐するって言い張ってる宗教は嫌いになってくるわ。


 絶対にうちの子には手出しさせない。

 あ、これがベルの原動力なのかしら?


「ベル、今日は昼前の稽古無しで頼むー……」


 ルークもお日様の光に負けたみたいで、寝言なのかベルに話しかけてる。


 お昼か、そろそろ準備しましょうか。お手伝いさんはみんな寝てしまってるし、今日は私一人で頑張りましょう。


 私が冒険者パーティーの時やその前の生活では想像もつかないくらい平和な光景。もっとずっとこのままでいたいけど、いつかは親から離れていってしまう。

 このままだと私が子離れ出来なくなっちゃう。


「……ふふふ…」


 ならできる限りこの時間をもっといっぱい楽しみましょうか。

 それならみんなで遊びに行きましょう。私とルークがいる限りは何処にでも行ける。なら、明日みんなで一緒に決めることにしましょうか。きっと決める時間も楽しいわ。


 メルが色んな所に目移りして、ジルは楽しみになったり心配性になったりして、ベルは色んな準備を始めてて。


 やっぱり私は子離れ出来ないかもね

幸せそうな日常。きっとこれを守るため

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拙い文章ですが、これからも読んで頂けると作者が喜びます。
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