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異世界の勇者、なぜかモブ男子高校生に転生する。~ざまぁした奴らが改心して気付いたら一大勢力のボスになっていた~  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ3巻&恋AIフラグ1巻★発売
第3章 高校生活(スローライフ)〜学年統一編〜

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第24話 香澄との帰り道、アオハルな距離感

「お二人さんは今日は帰りも一緒だねー♪」

「わー、アオハル~♪」

「香澄ー、明日はうちらと帰るからなー」

「あとで詳しい話を聞かせてよー」


「そーゆーんじゃないですぅー。まったくもー。みんな、すぐそーゆーこと言うんだから。勇太くん、行こっ」


 キラキラグループからの温かい冷やかし――日本語としてどうなんだろう?――にもすっかり慣れた様子の香澄と連れ立って教室を出て、帰路に着く。


 帰り道の話題は今から食べるあんみつの話と、さっきの球技大会の話だ。


 ちなみに香澄もバスケを選んでいた。

 その理由を聞いてみる。


「香澄はサッカーよりもバスケが好きなのか?」


「ううん、特にどっちがってのはないよ?」

「じゃあバスケを選んだ理由って、何かあるのか?」


「だってバスケは体育館でしょ? 体育館の方が日焼けしないもん」

「なるほどな」


 俺は大きくうなずいた。

 女子とは日焼けを嫌う生き物であるからして。


「それにバスケの方がコートが狭いから、あんまり走らなくていいよね? ハーフって言ってもサッカーはコート広すぎだしー」


「それもなるほどだ」


 明るくて快活な香澄は一見、運動が得意そうに見えるが、実はそれほど運動が得意ではない。

 特に長距離の走力に大きな不安があるため、楽な方を選ぶのはこれまた当然だった。


「あとは勇太くんもバスケだったし……なんちゃって、えへへ♪」


 香澄が歩きながら肩をトンっと軽く当ててくる。


 さりげないボディタッチ。

 付け足された照れ隠しのようなセリフに、俺はなんとも言えないむずがゆさを感じてしまう。


 本格的な恋愛とかまではいかなくとも、ちょっといい感じの異性とのコミュニケーションに、心がふわふわしない男子高校生はいないだろう。


 うん、実に悪くない。


 なんとなくだけど香澄は俺に好意を持っていそうだし、俺も香澄は可愛いと思っている。


 元・勇者といえど俺も現役男子高校生。

 可愛い女子と仲良くなれることは素直に嬉しい。


 だけどそれは「いいな」くらいのもので、根性込めて本気で恋愛したいとかそういうものではない。


 こういうアオハルな距離感が楽でいいんだよな。


 スローライフ高校生活に「人生を変える恋」だの「世界を救う愛」だの、激しく重い恋愛模様はいらないのである。


 少なくとも今は、まだ――。


 それはそれとして。


「体育のチーム練習は男女一緒にやるみたいだからな。ま、楽しくやろうぜ」


「勇太くんはバスケも上手そうだから楽しみー♪」


「どうだろう? それなりに動けるとは思うが」


「それなりに動けたら十分だってば。自慢じゃないけどアタシはバスケもダメダメだよ?」


「人間だれしも、向き不向きはあるよな」


「わっ、勇太くんってばいいこと言うねっ♪」


 こんな感じで香澄との仲はとてもいい感じだった。



 それから、体育の時間にサッカー組とバスケ組で分かれてチーム練習を何度かやって、迎えた球技大会の日。


 俺たち男子チームは初戦を見事に快勝した。

お読みいただきありがとうございます。

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