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異世界の勇者、なぜかモブ男子高校生に転生する。~ざまぁした奴らが改心して気付いたら一大勢力のボスになっていた~  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ3巻&恋AIフラグ1巻★発売
第3章 高校生活(スローライフ)〜学年統一編〜

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第23話 球技大会の話題

「今日は球技大会の参加種目を決めたいと思います。種目は男女別でハーフコートサッカーとバスケットボールがあるんだけど、全員がどちらかに参加しないといけません」


 6時間目のロングホームルームで、委員長が開口一番にそう言った。


 続く委員長の説明によると、この高校の球技大会は男女別々でサッカー(運動場)とバスケットボール(体育館)をするらしい。


 といっても試合時間は10〜15分程度と短め、全クラスの総当たり戦で、サクサク進んで1日で終わるとのことだ。


 そして全員参加なので俺もどちらかに出ないといけないのだが。

 熊谷が俺のところへスルスルと移動してくると、


「オレと伊佐美はサッカーに出るぜ!」


 勝手に俺の右手を持ち上げて、サッカーに立候補した。

 だがしかし。


「おまえ、委員長の話を聞いてなかったのか? サッカー部はサッカーには出れない。強制的にバスケで参加だよ」


「な、なんだって!?」


 多分だけど熊谷はサッカーと聞いて、サッカーに出ることしか考えずに後の話はろくに聞いていなかったのだろう。


 サッカーバカ(もちろん褒めているぞ)の熊谷らしいと言えば熊谷らしい。


「そりゃあ熊谷みたいな上手い奴が出たら、他の生徒は相手にならないだろ。聞いたぞ、市の選抜チームに選ばれたんだってな」


 熊谷のいるサッカー部は熊谷の大活躍で、なんと市の新人戦で開校以来の初優勝を成し遂げたらしい。

 選抜チームに選ばれるのも納得だ。


「くっそー、俺の雄姿を伊佐美に見せる大チャンスだったのに!」


「俺に見せてどうするんだよ」


 そういうのは普通、気になる女子とかに見せるもんじゃないのか?


「そりゃおまえ、サッカーに感動した伊佐美がサッカー部に入ってくれるって筋書きに決まってんだろ?」


 これまたサッカーバカの熊谷らしい答えが返ってきて、俺は苦笑するしかなかった。


「残念だが俺はこれからもずっと帰宅部だよ。放課後は自由が欲しいんだ」


 俺はもう勇者じゃない。

 正義の象徴として常に誰かの視線を気にして振る舞う義務もない。


 今まで大変だった分、これからは放課後スローライフを自由気ままにゆるりと生きるのさ。


「自由もいいが、みんなで協力して一つのボールを追うサッカーもいいぞ!」


「熊谷はブレないなぁ」


 なんて会話をしているうちに、少しずつ枠は埋まっていき。

 最終的に俺はバスケに出ることになった。


 熊谷が、


『なら一緒にバスケやろうぜ! オレ、バスケもそれなりにできるんだよな。運動神経抜群の伊佐美がいれば優勝を狙えるだろ?』


 と誘ってきて、俺も特に断る理由はなかったからだ。


 そんなこんなでロングホームルームが終わると、そのまま今日は終業となり、帰る用意を終えた香澄がてこてこと俺の席までやってきた。


「勇太くん、一緒に帰ろー」

「おう」


 俺も鞄を持って立ち上がる。


 今日も今日とてお昼に香澄の手作りお弁当を一緒に食べた時に、


『駅前の小さなカフェのあんみつがちょー美味しいらしいんだけどー』

『へぇ』

『よ、よよ、良かったら一緒に食べに行かない? 実はあの、20%オフクーポンがあるの。2人まで使えるから、1人で使うともったないっていうか?』

『マジか。そういうことなら一緒に行こうぜ』

『やった!』


 そんなお誘いを受けて、一緒に帰る約束をしていたのだ。

お読みいただきありがとうございます。

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