↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『スキルシェア・サバイバー』  作者: SM
第3章 街の影と「共有」の光
PR
25/44

3.4 路地裏の陰謀

東地区は、ギルドのある中心街とは全く雰囲気が違った。街の入り口を抜けると、そこはまるで別の街のようだ。道は舗装されておらず、泥だらけの場所も多い。建物は古く、窓ガラスが割れている家も目立つ。洗濯物が、色褪せてひっそりとぶら下がっている。人々の表情もどこか暗く、活気がない。子供たちの姿も少ない。時折、物乞いの子供が、俺たちに手を伸ばしてくる。


リリアの「探索」スキルを借り、俺たちは少女の足跡や気配を探し始めた。ミナがよく遊んでいたという公園や、友達の家を訪ねて情報を集める。公園の遊具は錆びつき、子供たちが遊ぶ姿は見えない。友達の家も、扉は固く閉ざされている。しかし、東地区は入り組んでいて、細い路地が複雑に絡み合い、なかなか手がかりが見つからない。まるで、迷路のようだ。


「くそ、どこに行ったんだ……」


焦りが募る。時間が経てば経つほど、ミナの身が危険になる。その時、薄暗い路地裏から、ひそひそと話す声が聞こえてきた。それは、まるで獣が獲物を狙うかのような、不気味な声だった。


「おい、あのガキ、どこに隠した? 早くしないと、買い手が待ちくたびれるぞ」

「うるせぇな、もうすぐ買い手が来るんだ。大人しくしとけ。いい金になるんだから、文句言うな」


嫌な予感がした。子供の売買。この世界にも、そんな闇があるのか。俺とリリアは顔を見合わせ、音を立てずに路地裏に近づいた。そこには、見るからに柄の悪い男たちが二人、小さな少女を囲んでいた。少女は恐怖で震え、今にも泣き出しそうだった。その瞳は、絶望に満ちている。ミナだ。間違いない。彼女が着ている服は、母親が教えてくれたものと全く同じだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。