2.2 リリアとの出会い
沈黙を破ったのは、少女の方だった。
「私はリリア。弓使いよ。もしよかったら、その依頼、手伝ってあげようか? 森は危険だから、一人だと大変でしょ」
リリアと名乗る少女は、少しぶっきらぼうな口調だったが、その言葉には、どこか俺を気遣うような響きが含まれていた。彼女の瞳の奥に、わずかな優しさが垣間見えた。彼女の言葉には、迷いがない。まるで、当然のことのように、俺に協力を申し出ている。
「え、いいんですか? 助かります!」
俺は素直に感謝した。一人で未知の森に入るのは心細かったからだ。しかも、彼女は弓使い。戦闘能力もあるだろう。何より、この異世界で、初めて自分から声をかけてくれた相手だ。
「ただし、報酬は半分ね。私は『探索』スキルがあるから、ルナグラスの場所もすぐにわかるわ」
「探索」スキル。それはありがたい。俺はすぐに承諾した。報酬が半分になっても、無事に依頼を達成できる可能性が高まるなら、安いものだ。それに、彼女が持つスキルに、俺のスキルシェアが使えるかもしれない。
「ありがとう、リリア!」
俺が笑顔で礼を言うと、リリアは少しだけ視線を逸らした。彼女の頬が、わずかに赤くなっているように見えた。
「べ、別に。これも仕事だから。早く行きましょう」
そう言って、リリアはさっさとギルドの門へと向かっていった。その足取りは、軽やかで迷いがない。俺は慌ててその後を追った。彼女の背中を追いかけながら、俺は、この異世界で、ようやく一筋の光を見つけたような気がした。




