幸せな報告
カイル様は、マリーナ姉様に向かって微笑み、お姉様を引き寄せる。
その後、私達の方に視線を向け、話し始めた。
「僕は、昨日の舞踏会でマリーナに自分の気持ちを伝えて、マリーナと付き合うことになりました」
話しているうちに、だんだんカイル様の顔が緩んでくる。
嬉しそうな顔をしてる。
「そうなの? おめでとう‼ 」
「おめでとう‼ マリーナ姉様!」
私とアンナ姉様は、自分の事のように喜んだ。
「ありがとう」
頬をほんのり紅く染めたマリーナ姉様は、お礼を述べる。
カイル様も照れた様子で、話し続ける。
「それで、両親と話しまして昨日のうちに、マリーナと婚約をしたので、そのご報告に来ました」
私とアンナ姉様は、愕然としてしまった。
「えっ⁈」
「ほんと?!」
でも、お母様はあまり驚いていないように感じた。
2人をむかって、微笑んでいた。
カイル様とマリーナ姉様は、幼い頃から、お互いに相手の事が気になっていた。
何年もの間、自分達が両思いだと知らずに過ごしてきたはずなのに……。
この2人は、こんなに甘い空気を醸し出しているのに、お互いに気付いてない。鈍かったみたい。
お互いの気持ちがまるで、見えてなかったらしい。周りには、バレバレだったけれど……。
ーーー恋は盲目というものだ。
なのに、たった一日で状況がいっぺんしてしまった。
展開が、早くないか?
私は、心の中でそう呟いた。
お母様は、マリーナ姉様に返事を促した。
「そうなの? マリーナ」
「はい」
マリーナ姉様は、小さく微笑んだ。
「良かったね!」
「えぇ! ありがとう」
私は嬉しくなり、マリーナ姉様の手を両手で包む。
マリーナ姉様も嬉しそうだった。
「全く。展開が速くてびっくりさせられたわよ」
アンナ姉様も私と同じことを考えていたらしくて、呆れたように言った。
「婚約指輪は、もう貰ったの? マリーナ」
お母様はマリーナ姉様に聞くと、
代わりに答えたのは、カイル様だった。
「まだなんです。さっき、ロバートに頼んで、指輪の注文をして貰ったんだ」
カイル様ったら、準備済みですか……。
凄いですね!
感心してしまった。
アンナ姉様が手招きをして、私を呼ぶので、私は、アンナ姉の所に行く。
「ねぇ? シンデレラ」
「アンナ姉様?」
「今日はすごいわね」
「えぇ。本当にね」
私は、頷いてみせた。
「カイルってば、婚約なんて早すぎよね」
「姉様もそう思います? 私もそう思いますわ。凄いですよね」
アンナ姉様にそう言うと私達は、クスクスと笑ってしまう。
婚約をするのは普通ーー付き合ってから……早くても半年から1年たってから婚約する。
ただし、政略結婚などの場合は例外だが……。
でもこの2人は、付き合い始めてその日のうちに婚約した。
「おーい。2人とも何を笑ってるの?」
カイル様が眉を顰めながら、尋ねてくる。
「なんでもないわ、ね。シンデレラ」
「はい。お姉様」
私とアンナ姉様は曖昧に答えたのだったーー。
ふぅ。なんとか更新出来た〜(*^_^*)




