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降り注ぐ刃
突然に目の前が暗くなる
助けを求めて暗闇に手を伸ばす
泣きながら声にならない声で叫ぶ
「誰か助けて……」
その声は誰にも届かず
心の奥で木霊する
暗闇に慣れて周りを見渡す
悪魔が落としていった刃
心に刺さった刃は時間と共に
痛みが広がり傷口が深くなっていく
伸ばした手の先は暗闇が続く
この闇が永遠に続くのだろうか
もしそうなら……
それはそれで楽なのだろうか
いらない娘はやはりどこにいっても
いらない子なのだろう自覚する
居場所を失いかける泣き虫天使
悪魔の使者が来ては落としていく刃
傷だらけになりながら伸ばす手に
容赦なく降り注ぐ刃に心と身体が悲鳴をあげる
このまま暗闇に溶けて居なくなってしまいたい