私はバカじゃない!
カンジュの視線は鋭さを増す。ヤバいなあ。自を出すの早すぎたかな。ちょっとだけ後悔したけど、大丈夫!私はチートママンの出来るお子ちゃま!
足元が光り出した。カンジュが詠唱している。
あーアテナが前に教えてくれた攻撃魔法の無効化…
思い出せ!
冷静に頭に術を描け!
ゆっくりと確実に描いていく。
「解けろ!」
さっきの爆ぜろ。が言葉にした時威力を増していたから、今回も言葉に魔法を乗せて叫んだ。
『パーン』
と言う大きな音と共にカンジュの魔法が破れた。
あら。凄い。やっぱりチートの血を引いていたわ。
「へー。こんな事も出来るのか。尚更私と一緒になるべきだね。」
「貴方が好きだったのは、伯爵とジェシカの娘でしょ?私は違うわよ。」
「あれは、聖女だって聞いたからだよ。伯爵の娘だったしね。名無しだって知っていたら、近づかなかったよ。顔もそこそこで、性格はブスで金遣いは荒い。良い所なんかないじゃないか。」
「お互い様じゃない。似た者カップルで最高じゃない。関わった人達は迷惑極まりない最悪カップルだけど。」
これを世間では同族嫌悪と言うのだろうか?エメラディアも顔と財産しか見てなかったし。
「その点私と君だったら最高だよね。お互いに欠点を補える。…いや…違うな。私が君の欠点を補う事しか出来ないな。」
怒りで顔が熱くなって来た。お前のそのバカな頭より私の頭が悪いってか?お前よりも体力ないってか?
まぁ…お金は無いけど。お金の部分で少し冷静さを取り戻した。そこはただ働き期間が長かったから、仕方がない。…でも…
「あんたよりも劣ってなんかいないから!バカにすんな!」
感情が抑えられずに叫んでいた。
「そうだ!既成事実を作れば良いんだ。」
さっき迄怒りで熱を持っていた顔が急激に冷たくなった。一気に頭が冷えるってこう言う事なんだ。
って。バカなの?いや!バカなんだけど!スッゴイ馬鹿なんだけど!再び全身が粟立った。額には冷たい汗が流れ出す。
ヤバい
ヤバい
ヤバい
防御壁作れば良い?攻撃すれば良い?あれ?攻撃魔法…教えて貰ってないわ。やっぱり防御壁しかない?
背中に迄汗が伝い出す。
私の周りに薄らとカーテンの様な膜が出来ていた。
私を囲んでいる。
でもカンジュの魔法とは違う。
暖かい感じ。
これは守りだわ。
足元に弓が現れる。
これは!
「大変お待たせしました。最強ママコンビ参上!」
「アテナはママじゃないでしょ!ママとナニーの登場でしょ?」
「お乳はあげて居ないから乳母じゃないわよ。養母だからママでしょ?」
「仕方ないわね。ママんずに入れてあげるわ。」
最強にして最高のコント母達が助けに来てくれた様です。
貞操の危機助かった…。
安心感から、小さく溜息を吐いた。
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