作戦実行1
作戦実行なので、小分けにさせて頂きます
昨夜の作戦会議で、エドが石を壊す係りになった。
お母さんは、グラッドが持っていた石を真似て作り出した。その作り方も私が説明するのかと思ったら額と額を合わせて暫くじっとしていただけで、私の記憶を覗いていたらしい。うちの母親チートが半端ない。
この人の弱点てなんだろう?あるのかな?
と考えたら、
男を見る目が壊滅的に無い事だった。
ファボさんのお店で声掛けて来る誰からも
この人素晴らしいよ。
と言う人には全く興味を示さず、顔はそこそこ良いけど、ダメんずだから。と誰もか言う人には近寄ってしまう。騙されてデートしたダメ男何人か居ました。
最悪なヤツは夜の店にお母さんを売ってお金貰おうとしていた。当の本人は、どんなお店かも知らずに、
『私が役に立つなら頑張ります!』
と言ったらしいが、精霊王がお迎えに行って
『エメラディアが熱を出した。』
と嘘を付いて連れ帰った過去がある。精霊王に
『二度とエメラディアに会えなくなる所だったぞ。』
と言われて泣いてしまった。この男見る目のなさ以外は凄いんだけどなぁ。本人もチートだって前に言っていた位に自覚はあるんだろう。
そんなお母さんが作った石は完璧だったがエドはまたその石を模倣して同じ石を作り出した。
お母さんが私の手を持って少しだけナイフで指の腹を切った。少しして血が出て来たらエドが作り出した石に私の血が出ている指の腹を置いた。
私が見た石の様にマーブル模様になっていく。
「この位で良いわね。」
お母さんは私の指を治癒した。そしてお母さんが作り出した石にエドが指をラルクアン様の剣で切って出て来た血を垂らした。同じ様にマーブル模様になっていく。ただ光り方が違う。
エドが作り出した石は、青白く光ったのに、お母さんが作り出した石は緑白に光った。
お母さんの石はお母さんが持ち、エドの石はエドが手にしている。エドは更に石に魔法を掛けたらしく、先程より強く光った。
「それでは、合法的にいきましょう。行って来ますね。」
エドは、転移魔法で消えた。私だけが全く状況を理解していないようだ。ちょっと悔しいので、腕を組んで眉間に皺を寄せて怒っています。感を出してみた。
私の顔を覗き込んだアレクサンダーが、驚いて身体を仰け反って。
「怒っているの?何で?」
と尋ねて来たので、
「当事者らしいのに、除け者。」
と短く応えると、お母さんが、ごめんね。と説明を始めた。
「この魔石は魔力が有れば作れるの。その人の魔力を凝縮したものだからね。この石だけなら、その人が扱う事が出来る魔法を使用する事が出来るの。ただ、この石に第三者の血を吸わせると、その人を操る事が出来るのよ。但し作り出した本人では無いと操る事は出来ないから、エドの石ならエメラディアちゃんを操る事は出来ないの。但し、失敗した時にエドが敵に回ったらさぁ大変!その時には、ママが持っているこの石で、エドを操ります!魔石に血が馴染む迄は、時間が掛かるから、大丈夫だとは思うけど、転ばぬ先の杖って必要でしょ?」
とおっそろしい話を、通常の会話の様に言うお母さんに背筋が震えてた。
「出来ればお父様の石も回収しないといけないのよね。あれは普通の魔石では無いから、ちょっと面倒なのよね。」
「石の場所が解れば転移魔法で回収出来ますよ。お母様。」
自分がやります!的な感じをアレクサンダーが出していたが、ベッドの所へ行きさっき見たかも…。と思うものを取り出して、テーブルに置いた。
「あら、エメラディアちゃん持って帰って来たの?」
と聞かれたので、
「あの石見ると落ち着かない気持ちになるから、あそこに置いておくのは良く無い気がしたから、パクって来た。」
と言うと、
「エリー。エドに犯罪ダメって言ってなかった?それは犯罪だよ。」
とラルクアン様に指摘された。
確かに!やっちまったぜい!まごう事なき窃盗だわ。
と考えていたら、
「あれは、ラングラム家が森との契約を破って、当主に引き継がれた物だから、直系のエメラディアちゃんは、盗まれた物を返して貰っただけよ。ラルク。言い掛かりは良くないわ。マイナス500点よ。」
口元は口角が上がって笑っている感じなのに目が笑って居ない呪われそうな顔をラルクアン様に向けた。
うん。娘でも怖い。ラルクアン様は、すみません。と小さく呟いた。
チートなお母さんを怒らせると、何をされるか解らないから、お母さんにだけは絶対に逆らわない様にしよう!とこの時心に誓った。
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