覚醒
エドと精霊王が居なくなると疲れがどっと来て椅子に腰掛けた。大きく息を吐き出すと、ふと思い出した。
私…認識阻害の魔法掛けて居たよね?何でバレた?
視線をゆっくりとアテナに移す。アテナは待ってましたと如く微笑み説明を始めた。
「認識阻害なんて、使うだろう予想をすれば、壊せるし、エリーだから、もしもの保険はかけてくれていると思ってた。いやーちょっと助かったわ。解除暗証に引っ掛かる事が出来て。」
解除暗証何にしたっけ?幾つか考えてパッと掛けたのよね……。やだ、思い出せないわ。
アテナが当ててくれて良かった。
「それで、ジェシカと伯爵の事だけど。伯爵は領地から出たらしいわ。噂ね。ジェシカはエリーを追っているらしいのよ。」
「なんで?」
「復讐の為じゃない?幸せを壊されたから?」
可愛いい振りして首を傾げないで欲しい。内容が内容なだけに、可愛い振りされたって、背筋は寒くなる。
だって殺されるじゃない。娘だって私を騙し討ちで4回も殺した強者なのに。
やっと免れた。と思ったら、次が来るなんて!
ラスボスであって欲しい。
いや、伯爵がラスボスの可能性……
無いわ。ジェシカ様ね尻に敷かれていたわ。
情け無い。
ああ、伯爵って私の生物理論上の父親だっけ?
お母さん精霊王の娘なら、父親なくてもさ、こう…魔法で?違う、何か特別な方法で産んでいたりしないかな?あれが父親は……嫌だな。
「ジェシカは魔法使いだから、ハッキリ言って守ると言う部分ではラルクアンは全く役に立たない。さっきの魔法使いの方がまだマシ。王様に頼る?」
首を勢い良く左右に振った。借りは作りたくは無い。
冗談じゃない。
「一番良いのは、彼女が目覚める事なんだけどね。」
「彼女?」
アテナは、それは追々。とはぐらかした。
誰だろう。
『見つけた!待ってて。直ぐにいくから。』
透き通る美しいソプラノボイスが響き渡った。
此処には居ないであろう誰かの姿を私とラルクアン様は探す様にキョロキョロと店内を見渡した。
でも私達の他は誰もこの時は居なかった。
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童話
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