表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/68

モテ期

モンドさんの首裏のシャツを掴んで持ち上げているのは、ファボさんの友人で常連さんのラングさん。ラングさんはモンドさんをそのまま外へ連れ出すつもりだったらしいが、入って来てプロポーズして来た元近衛騎士をガン見している。多分一人を除いた全員がガン見している。


「えっと…何方ですか?私はエディと申します。」


今度は元近衛騎士さんがフリーズした。


「何で…俺を忘れたの?アテナも探しているんだよ!」


アテナ?知りませんが…。首を傾げると、段々と顔色が青く変わっていく。


「彼女は、今迄の記憶が無いらしいぞ。アテナもお前の事も覚えては居ないらしい。」


嬉しそうに話すアッシュグリーンさんを訝しんだ。

アッシュグリーンさんは近衛騎士さんとアテナさんを知っているの?でも元近衛騎士さんは知らない感じだけど?


「貴方は誰ですか?王太子殿下の関係者ですか?」


元近衛騎士さんは、キレ気味にアッシュグリーンさんを睨んだ。


「彼女の記憶を甦らせるのにはアテナを呼んだ方が早いぞ。」


アテナとは誰ぞや?アッシュグリーンさんと元近衛騎士さんを交互に見ていたら、


「僕も彼女がずっと好きだったんだけど。僕は君よりも早く彼女と出会っているんだよ。」


一瞬フワッと風が舞い上がって、目を細め風が止んでから部屋を見ると女性が増えていた。

艶やかな美女が現れて、ラングさん達は頬を染めた。

失礼な!

まあ…あんな美人じゃ仕方ないけど。



「あら。お久しぶりですね。敬意を表するべきかしら?」


美女が、アッシュグリーンさんに目を向けて話し掛けると、アッシュグリーンさんは、いらぬ。と呟いた。小さ過ぎた声は殆どの人が拾えなかった様で、皆んなが顔を合わせて、首を横に振って居た。


「エリーも…何をしてんのこの子?」


元近衛騎士さんは悔しそうに顔を歪め


「俺達を忘れた様ですよ。」


と美女に話した。


「ごめんね。お客様達お帰り願っても良いかしら?」


そう彼女が言うと二人を除いた皆んなが、何も言わずに出て行った。残ったのは、アッシュグリーンさんと、エドさんと、元近衛騎士さんに美女。


「まあ、王様は私の魔法が通じないから残るのは解るけど、貴方は何方様?」


「僕はシエル・エドワード・ド・キースライン魔法省の副長官をしております。彼女が名無しの時に出会って、彼女に魔法を指南して貰いました。」


「好きな女の為に仕事だけを生き甲斐にしてしこたまお金を貯めて迎えに行ったら居なくなっていた。と言う哀れな男?」


美女はあけすけに言い放った。エドはダメージは全く受けて居ないらしく、笑顔を見せている。


「まあ間違えでは、有りませんね。でもやっと見つける事が出来ました。」


今度は忘れてを見て微笑んだ。とても嬉しそうに。目端に映るアッシュグリーンさんは、またもや苦虫を潰した様な顔をしている。


「先ずは、エリーの記憶解放するよ。」


美女は目を閉じて私の額に指を付けた。じんわりと身体が温かくなり、頭の奥にある硬い物に触れる感じがした。パリーンとガラスが弾ける様な音がすると、頭の中に色々な情報が流れて込んで来た。

私が封印した記憶が目を覚ました。

目を開けると、アテナとラルクアン様が認識出来た。


「アテナとラルクアン様。良く見つかりましたね。」


アテナは私の額を指で弾いた。


「ったく。中々見つからないから王太子の行動を見張っていたのよ。そうしたら、えっとシエルさん?がやたらとこの店に通うから、ラルクアンを向かわせたのよ。」


アテナはシエルさんを睨む様に見た。


「僕は王子には何も伝えて居ませんよ。だって自分がずっと探していた相手を本当に好きでも無い人に差し出す訳ないじゃないですか。王子はまだ知りませんよ。何時迄もこのままは嫌なので、王子には諦める様に伝えて、僕も魔法省を辞めて彼女を迎えに来ます。」


魔法省を辞める?エリート街道を抜ける?何を言っているんだろう。この人は。


「僕を覚えてないの?森でパンをくれたり、魔法を教えてくれたじゃないか。」


ああ。貴族様だったけど、偶にお腹を空かせていた子だわ。親近感があって仲良くなったのよね。

ある日を境に全く森へ来なくなった人。


「森で?」


エドは微笑みながら頷いた。


「名無しの君に名前をあげたくて、家庭教師の伝手で魔法省に入って、お金を貯めて迎えに行ったんだけど、もう君は森には来なくなっていた。何処に居るのかも聞いて居なかったから探しても中々見つからなくて、困っていたんだ。やっと会えたね。」


彼がそんな事を考えて居なくなったなんて想像もしなかった。胸が温かくなった。

貴族なのに学園にも通わずに私の為に魔法省へ入ってくれたんだ。


「俺も近衛騎士を辞めて来た。エリー一緒になろう。エリーの為なら何でもするよ。」


ラルクアン様が私の両手を包み込んで、自分へと私の視線を向ける様に身体を移動した。

人生初のモテ期到来か?

ちょっと嬉しい。

頬に熱を感じていると、


「もう、人間等に嫁にはやらん!」


と誰かは存じませんが父親が言う様な台詞を吐くアッシュグリーンさんに驚いた。


「はい。ちゅうもーく。こちらはエリーの祖父に当たる精霊王様に御座います。」


アテナが右手でアッシュグリーンさんを示した。

納得。だから私ときめか無かった訳だ。

ちゃんとした対面初だけど、あの王子であの妹でしょう?真面な訳無い気しかしないのは、私のせいじゃないと思う。




読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

ブックマークや評価⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ありがとうございますm(_ _)m


童話 星に願いを〜僕の大切な君へ も宜しければご覧下さいm(_ _)m

此方もブックマークや評価⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎頂けると嬉しいです(o^^o)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ