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姫さま、『恋』をーーする。  作者: ※Rasp※Berry※
✝と或る名も無き星にて〜しがない教師と“恋”等の〜話✝
60/75

“決意の日の、『リプレイ』を。”

 「……………えっと。…………………、ごめんなさい。」


 海は取り敢えず。謝って置いた。




 †   †   †




 橋本 和希は、こめかみを抑えた。勿論“叱れず”に。



 †   †   †




 “結原 基”は、こっそりと、友人に問い掛けた。“何?”と。華月 陽藍は苦笑してみせた。



 †   ✙   †




 「?? ……………………和希さま?」



 絵理撫が、そう言って、“隼人”は、はっとした。そして“和希”は、諦めた。†   †   †






 ✙   †   ✙




 そして“彼”は、言った。










 「こんな、沢山“ギャラリー”いる“前”で渡す様な“代物”じゃあ、無いんだよなあ。…………………。」と。




 溜息と共に。×   ×   ×






 彼は小さく“妻の名”を呼んだ。妻はぴくりと反応した。和希の声が、緊張していたからだった。





 「ま、仕方無いっか。放って置くと、太一君とか(丶丶)に、惚けて食べられそうだし。」



 「………………?和希さま?」



 絵理撫は小首を傾げて、その様子を見たのだった。不安そうに。




 橋本 和希は、食卓に置いた其の箱を手に取った。そして言った。妻へと向かって。




 「“ハロウィン・イベント”の、時に。渡せなかったから。“リベンジ”かな?」と。



 箱を彼女へと、手渡したのだ。“受け取ってくれますか?姫様”と、彼は確かにそう言った。




 ✚   ✚   ✚




 「………………和希さま。………………開けても“良い”ですか?」



 姫様(丶丶)は、そう聞いた。頷いた和希を見て、其の蓋をゆっくりと開けてみた。そして歓喜した。






 「わあ。素敵。“綺麗”です。此れ、和希様が?」




 「“姫様”が、“黄橙キダイ”の実が“お好き”だと、伺っていたもので。“黄橙”の代わりに“オレンジ”で、自分“流”に、作りました。…………………“あの日”も、ね。…………………気に入った?」





 「はいっ、とても。和希様、ひとつだけ、今“頂いて”も、良いですか?」



 「うん。“1個だけ”なら。良いよ。」




 「“あ〜ん”」



 「嫌、自分で食べなさいよ……………」



 「? そうやって“食べさせて”戴くのが、此方の“普通”なのかと。“駄目”ですか?」




 「………………………、疲れる。」




 「!!和希様っ、酷いっ! 私の事“御嫌い”でした?!」





 「………………………、疲れた。…………………はあ。はい、もう“いい”よ。はい口開けて。はいーーーー」




 「! っ。………………………………⸜❤︎⸝♥*.♥︎︎∗︎*゜(ᐡ⸝⸝- ̫ -⸝⸝ᐡ)♡美味しいです。ふふ」




 「満足した?じゃあ、もう、帰ろう?ーーーーほら。“オジさん”が、何時までも“仕事の話”が出来ないだろ?




 “俺達”が居たらさ。ーーーーーー“部外者”は、帰ろう。」





 和希はそう言って、さっさと退散を図ったが、“待った”を掛けた者が在た。“蓮”だった。







 「……………………滝、君。…………………君も“帰る”よ。オジさ……………、“陽藍さん”の“仕事”の邪魔しないの。ほら、“海”に“睨まれてる”よ。」




 「わお。“リトル・キング”君……………………、じゃ、無くて!それ!それ、あれ?……………………。






 だよね。………………………………。ごめん。“イベ”の日に“俺が食べちゃった”奴だ。すっげえ“美味かった”奴。………………………………。そうか。“そうゆう事”だったのか。………………………ごめん。





 あ〜後“敦君”も。」




 そう言った“滝 蓮”に、敦之は言った。“蒸し返さないでくれ”と。




 ×   ×   ×





 “絵理撫”が開けた“箱”の中を、仲村 叶はーーーー見た。宝石の様に美しい輝きの“チョコ(ショコラ)”が、





 ーーーーーーーー並んで在た。彼が“自信”を、失くす程の。






 “出来栄え”だった。









 仲村は叫んだ。思わずだった。“それを食べさせてくれ”と。





 ×   ×   ×





 「え?ーーーーーー、えっと。」



 「え、“無理”ですが?」



 面食らい戸惑う和希の横で、辛辣な姫の“妻”は、そう断言したのだった。




 「え?あ、いやーーーーーー」




 仲村は戸惑った。




 「嫌ですわ。此れは御譲り致すことは、御断りを申し上げます。此れは“わたくし”の和希(丶丶)()”がわたくしの為に“贈って”下さった、謂わば“和希様”の、わたくしへの“御気持ち”そのもの(丶丶丶丶)です。




 それを“仲村様”に御譲りすると云うことは。………………………わたくしに、………………、






 わたくしに“和希様”を『諦めろ』と………………………っ」






 「うわっ!ちょっ、分かった!分かったから!絵理撫(丶丶丶)落ち着いて!」




 “橋本 和希”は、そうーーーー慌てて“()”を、抱き締めた。




 その腕の中、絵理撫は泣き崩れた。和希はあやした。そして言った。




 「其処迄“重い話”じゃ、無いよ。ーーーーーー」と。“大丈夫だから”と。









 「後“言葉使い”、元に“戻ってる”からねーーーーーー。“絵理撫”。」と。




 ×××××××××





 ×××××






 ×××




 ××





 ー










 「…………………………、落ち着いた?」




 「…………………………。うっ、ふっ、うっく。ぐす………………っ」







 「…………………“絵理撫ちゃん”さあ。………………ちょっとは“和希”を、信用したら(丶丶丶丶丶)?」





 重い空気を破ったのは、敦之の其の言葉だった。“姫”は泣きながら、敦之を見た。敦之は彼女を見て、“甘やかされてる”と、そう思った。××××




 顔をあげたので、当たり前の様に、和希が彼女の涙を拭って在た。××××





 “泣き過ぎだからね?”と、呆れながら。どうやら。“異世界に嫁いで来た”緊張感で、いっぱいいっぱいだった様で。緊張の“糸”が、切れたのだろうーーーーと、泣かせて置いたのだ。




 “頑張り過ぎは、良く無いから”と。勿論“基”も、同じだった。“心配”で様子を“見に”来たのだった。





 「………………………っ、すん。」




 「…………………、落ち着いた?」




 和希に屈み込まれて、其の顔を覗かれた絵理撫は、彼に髪を撫でられながら、こくんと漸く頷いたのだ。未だ涙は、伝ってはいたが。××××××××××







 「………………甘やかしてんなあ……………。別に俺に関係無いから良いけどさ。」




 敦之は辛口だった。





 「絵理撫ちゃん。何がそんなに“不安”が在る訳?和希は基本(丶丶)裏切らない奴だぜ?信用して無いの?」




 「ちが、違います………………っ。」



 敦之の言葉に、絵理撫は応えた。“そうでは無い”と。




 「だって“和希様”は………………」



 「ん?」



 「……………………」



 「何?」



 絵理撫と敦之の“やりとり”に、和希は口を出さなかった。




 「で、何?」



 敦之はもう一度、そう言った。忘れ去られた“叶”は、置き去りにして。





 「………………だってね、敦之様。………………和希様は“私”を“好き”ですか?」




















 「は?」



















 美津原 敦之は、そう応えたのだった。“何言ってんの此のひと?”と、思いながら。




 「あ〜。成る程? “不安”とか“信用”とか以前の問題から、来たよ。流石和希ーーーー。相っ、変わらず俺の予想の(・・・・・)斜めから、来んなあ、御前。ーーーーーーはあ。面倒くせ。」





 「…………………、敦。」



 そう言った和希に対して、





 「…………………、え、…………………………え、えぇ?えぇえ?!めんどく…………………っ」




 絵理撫は若干、困惑したのだった。“放置”を決めた敦之は和希に聞いて在た。



 「……………御前さ、“口説き方”が、可笑しかったんじゃ、無えの?それとも絵理撫ちゃんが、凄え“鈍い”の?」



 「………………………………、敦、君。」



 「普段使ってる“口説き文句”並べれば“問題起きない”だろ?何だよ“好きですか?”って。御前好きでも何でも無え奴その気にさせんの、得意技だろ。どうした?“言葉の壁”か?其れこそ“らしく無え”な。和希。」




 「……………………………、敦、君。やめて。“誤解”が生まれますから。“勘弁”して?」





 “幸い”と云うならば、絵理撫は“混乱”して、敦之の言葉を“殆ど”は、聴いて、いなかった。













 「あ〜はい、はい、分かりました。」



 そう言った和希が、“覚悟”を、決めた。




 「絵理撫」ーーーーーーと。






 「っ!はいっ」




 やや、正気を取り戻した“彼女”は、和希へとそう応えた。そして彼は言ったのだ。





 「あの日、その“チョコ”と同じ物を、用意してた。それで気に入って(・・・・・)貰えたなら、伝えよう(・・・・)と思ったんだ。」と。





 そしてこう言った。










 「“姫君”は、“姫”を、辞めてしまっても、“俺の奥さんには成ってくれますか?”って、ね。」







 “姫”は、別の意味で泣き出した。「う〜和希様〜」と。夫にしがみついて、泣き出したのだった。そして言った。“はいっ”と。






 「はあ、疲れた。てか此れもう“見せ物”だよ。…………………何で“こう成った”んだよ。……………はあ。」





 喜ぶ妻と違って夫は溜息と共に天を仰いで在た。







 海が珍しく腕組みし、悩みながらこう言った。「う〜ん。原因…………………、“チョコレート”?」と。






 “教師”は、返した。「違うと思うぞ…………………………。」と。






 因みに敦之は、こう言った。“なあ和希ーーーー”と。






 「ん?あ〜はい、よし、よし。何?敦ーーーー?」





 「御前ーーーー、“結局”さ、」





 「ん?」






 “好きとは(其の言葉は)言わなかった(使わなかった)な”と。




 和希はけろりとして在た。“ふたりきりでも無いのに、使わないだろ?”と。




 “相変わらず(丶丶丶丶丶)の和希”に、友人“隼人”は、既に“化石”と成りて動かなかった。

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