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姫さま、『恋』をーーする。  作者: ※Rasp※Berry※
✝と或る名も無き星にて〜しがない教師と“恋”等の〜話✝
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“海”君、動く。

 華月 海はその日放課後一人だった。とても珍しくも。××××




 制服では目立つ様な気がした海では在ったが、最近彼は、存在感の消し方が卓越して来ていたので、見付かるつもりは無かった。先日と違って。そして勿論見付からなかった。対象の隣人宅の息子佐木 隼人に。



 勿論海は思った。隼人兄ちゃん“油断してるな”と。伯父達の言った通りだった。




 華月 海は、事実上“佐木 隼人”よりも、現時点で弱い。つまり未だ勝てない。ポテンシャルの話をすれば又別だが、今はその話では無い。つまるところ、例えば海が隼人に“襲撃を掛けたとしたら”な、話なのだ。



 正面から挑んでも奇襲を掛けたとしても、海では未だ隼人には勝てない話だった。隼人もそれ程“弱く”は無いのだ。




 『だから』ーーーー、だから『海』は、見付からないのだ。『隼人』には。海は隼人に警戒されて、いなかった。××××××海が油断しなければ、絶対ばれないのだ。『尾行』されている等と。××××××××




 先日は友人、原 理が『気配』を主張し過ぎてしまったので、海はあっさり引き上げた。何故ならそういう『約束』だった。『修行』なのだ。『隼人』の『家出』を利用した海の『修行』つまり『課題ミッション』だった。




 『危なくなったら、引き上げる』と、いう『約束』の。避難場所も指示されて在た。原を連れて(丶丶丶)は不本意だったが、『仕方無いかな』と、海はあの日思った。それで陽藍に指示されて在た避難場所で一番近かった()()の所持するマンションへ逃げ込んだのだ。



 友はアメリカエリアへ発つ前に、和希へと不動産の管理を頼んだのだ。管理費は収益の50(パーセント)で。本当は和希へ譲渡したかったらしいが、断わられたのだ。『阿呆。帰って来ない気か。』と、友は和希に言われて諦めた。『譲渡』を。××××そこ迄は海は知らないのだが。××××××つまり和希の使う部屋は元は友が住んで在たのだが、実はその前は陽藍が使って在た。友はそれを知っていて欲しがったのだ。家を建てる前迄の陽藍が、友美と暮らした部屋だった。勿論リホームやメンテナンスはされてはいるが、そもそもが華月 陽藍がデザイン、建築したマンションなのだ。和希はそれを知っていたが、流石に敦之はそこ迄は知らない。




 和希が敦之に進めた部屋に、若き日の自分の父親が暮らしていた事等。更にいうなら“その隣の部屋(丶丶丶丶)”には、陽藍の兄、篝が住んで在た。つまり或のマンションは、若き日の“彼等”が纏めて住んで暮らしていたのだった。陽藍達の、想い入れが強く深い、つまり想い出の場所なのだ。



 和希は絵理撫を娶ってから、陽藍に言われて或の部屋へ越した。何故か?




 安全だからだ。若き日の陽藍達が『結界』を施した場所だからだ。華月邸やその周辺に施した結界と同一である。絵理撫の『安全』の、為だった。絵理撫嬢に暴走されると、中々に面倒だからと思う陽藍達(神々)の、先手の対策であった。



 つまり。そういう『場所』が、陽藍達(神々)の生活エリア内には、『在る』のだ。タウン・タウン外周にも張られて在るが、例えば陽藍経営のホテル等も、例外では無い。因みにその結界だが、『遮断』の役割りの他にも、『感知センサー』の役も熟す。例えば。海の通う『学校』で何か『感知』されれば。




 華月 陽藍に『知れる』のだ。さておき。海が『マンション』に逃げ込んだのは、『遮断』の方だった。




 気付かれた『友人』原 理を、隼人から『隠した』のだ。




 理は意外に『勝ち気』だ。あの日理は通りすがりの『お姉さん』と、目が合った。彼は案外軟派な性格だ。目の合ったお姉さんには、無難な瞳を返した。つまり『八方美人』タイプなのだ。それはさておき。



 問題は『お姉さん』に、連れがいた。『良くある』話だった。




 案の定原 理は、『連れ』に絡まれ掛けたのだった。海が苦笑して、逃げた。『原』を連れて。海の逃げ足は速かった。見事な迄に。多分隼人には『質と柄が悪い奴に絡まれた間抜けた子供がきが、逃げただけ』ーーーーと、思われた『だけ』であると、海は信じる。海は終始『気配オーラ』を出さなかったからだ。




 自信は有る。例えば。




 海が気配隠さねば、原は絡まれなかった筈だからだ。“(神の息子の神々しさ)”に絡んで来れる勇者達ならば、モデルや芸能人の“スカウト”の人達位だと、海は知って在る。




 つまり海は、今『リベンジ』中なのであった。先日、隼人はつまり『理の殺気』に、触れた(気付いた)のだ。海が連れて逃げたので、その殺気を『お姉さんの連れの柄悪いおにいさん』ーーーーのモノだと、思ってくれた()だけどーーーーそう、思いながら。××××××××




 佐木 隼人は“殺気”を見逃す様な“質”では無いのだ。それが自分へ向けられていなくともだ。



 逆に云えば“殺気”以外には“疎”かった。つまり自分の射程距離テリトリー外の『気配』に迄は、気を配れないのだ。“今日”の様に。××××××





 海の名誉の為に付け加えるなら、先程のポテンシャルの話ならば、海は彼に勝てる。





 絶対的エネルギー量が、違うのだから。××××××××隼人は未だ知らなくて良いであろう。多分『立ち直れない』であろうーーーーから。××××××隼人が幾ら強かろうと、華月 海と云うエネルギー体の前には正に“焼け石”に水なのである。残念ながら。未だ危ないので(海は未熟なので)、父陽藍に解放されていない(抑えられている)“だけ”で。




 ポテンシャルだけなら海は此の星“最強”なのだ。勿論兄達よりも。“父”よりもだ。海本人は未だ自分の役割を知らない。××××××××勿論隼人も。××××××××





 今日も声を掛けずに帰ろうかと思った海だったが、ふと、思い直した。××××××







 ×××××××××××××××××××××××××××××




 「はやて兄ちゃん。」


 海はそう声を掛けた。




 ××××××××××




 「っ、海っ?!」



 隼人はやはり慌てた。



 ××××××××××



 仲村なかむら かなえという、隼人と料理学校で同期だった男が在る。彼は思った。



 彼の前に現れた“少年”を見てだ。“美少年”だった。だから思った。そして言った。“惜しい”と。




 ××××××××




 「え?」



 仲村の言葉に突然現れた美少年がそう言った。仲村はにやりとした。彼は今日、久し振りに連絡が来た料理学校で一緒だった男と、会って在た。彼からの申し出で。正直面倒だった。



 確か名前は佐木 隼人。確かに知り合いではあるが、呼出される程の間柄では無かった筈だと。



 共通の知り合いがいる位だ。少々イイ男なのも腹が立つ。確かそんな男だった。×××ד彼”の記憶では。××××



 では何故会っているのかと問われれば、仕事の相談だと言われた事と。“少し前まで海外エリアに居て”と言われた情報からだった。仲村も、留学したいと思って在た。しかし金が無かった。そういったバックアップまでしてくれる学校が在ったと知ったのは、上京し料理学校へと入校した後だった。××××××失敗したなと思ったが、手遅れだった。××××××××






 「海………………っ、なにしに…………………っ」




 「ちょっ、ハヤ兄ちゃん邪魔っ」



 海はそう言った。




 ××××××××





 「………………、は?」



 隼人はそう返した。




 ××××××××



 海は仕切り直してこう言った。「仲村、さん。仲村 叶さん。ーーーーですよね?」と。





 ××××




 「…………………っ、は?」



 そう言ったのは、仲村(丶丶) ()当人だった。××××××××××××




 「海っ、ーーーーなんでお前が知ってんの?」


 隼人が言うので海は面倒臭そうに答えた。隼人はその海の様子に、頬が引き攣りを覚えた。ーーーー




 「う〜ん。隼人兄ちゃんが面倒臭い。まあ仕方無いか。あの、仲村さん。初めまして。突然御声掛けして申し訳有りません。僕は“華月かげつ かい”と、申します。僕、『仲村 叶さん』の、ファンです。此れからも美味しいスイーツ作って欲しいなあと、思っています。




 で、ーーーーーー『本題』なんですけど。もし差し支え無かったら、『御時間』頂ける時って、有りませんか?ーーーー実は。僕の『父』が『経営者』なんですけど、少し前から『仲村さん』への『伝手』を、捜して居りまして。今日は本当『偶然』なんですけど、『チャンスかな』って、僕思っちゃって(丶丶丶丶丶丶)ーーーーーーーー御迷惑で無ければですが、話だけでも一度僕の父から聞いて頂けませんでしょうか?仲村さんーーーー」




 海は、そう言ったのだった。内心やや、舌は出して在た。“隼人兄ちゃんの家出(ミッション)とかは、もう諦めよう”ーーーーと。




 そして海は言った。“あの”ーーーーと。




 「ずっと言いたかったんです! 6年前の『マリージュア・ショコラティエ・コンクール』優勝おめでとう御座ます!って。或の『創作チョコ』凄かったです! 凄く綺麗でした!父も『美味しかった』って!…………」




 其処で流石にフリーズから溶かれた仲村 叶は言ったのだ。“待って!”と。美少年つまり“海”に。





 「え、“お父さん”て…………………っ、真逆…………………っ」と。“華月 陽藍”と、海は返した。仲村 叶が興味持った“料理学校”とは、陽藍と、友人“結原ゆいはら もとい”の経営なのだ。

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