+間幕+“ じゃんぴんぐ すもーる すもーる ”の皆様達、とりま“休業”します。〜
「だからさ?毎回毎回“蓮”、お前はさ、俺“達”居ない場所で“何”してんの?それ?」
「まったくな〜。」
「……………………………。はあ。」
「待って待って。大和のそれ、一番“きつい”から。何それ。」
「溜息だろうね。」
「溜息だったな。」
「溜息吐いちゃいけないの? 俺だって“溜息”位、吐くよ。…………………はあ。」
「ちょっと“待って”?何で“俺”、今日“いる”のかな?」
最後にそう発言したのは、平坦な容姿の其の男、“橋本 和希”だった。何故いるのかーー此処は場違いにも“滝 蓮”の部屋だった。
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「え? “俺”が“呼んだ”から?」
蓮はそう答えた。仲間達は、気にもしていない様子だった。“何か可怪しいの?”位の、感じだった。
「ふー。えっとですね。滝サン。……………」
「ヤダ和希“君”、他人行儀。」
滝が巫山戯たが、仲間達は止めやしなかった。“待って”と思ったのは、和希だけだった。
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「和希さま〜」
「嫌、そっちも“待って”。」
橋本 和希は、気分は“四面楚歌”だった。“此の構図”はーー絶対“可怪しい”と。
「待てません。」
「待てませんじゃないでしょ。“さま”禁止だよね?」
先ず“彼女”へ言った和希は、“あっ”と、一勝を勝ち取った。さて。次だ。
「ま〜今、陽藍さんが居る訳でも無いし、多少は良いんじゃ無いの?ね?“ベニバナ”さん?」
「“エリナ”です。」
「え?」
フォローを入れたつもりの蓮は、“姫”からクレームをお返しされたのだった。
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「はあ。ーーだからね? 滝“君”。俺は、“ジャンスモの此れからの話”に、無関係でしょう。ーー何で呼んだの?」
和希は滝へ、そう言った。ジャンピング・スモール・スモールは、暫し無期限での活動休止に入る事を、改めて発表したのだった。合わせて滝の“ソロ”と、“結婚報告”もされた。
ジャンスモの“他”メンバー達は、此の機会に、“経営”に参加するのだ。正しくは“覚える”だが。
滝以外のメンバー達は、会社重役達の“息子”だ。勿論父達が“隠退”すれば、会社の“経営”を担わないと、間違い無くーー潰れる。
それは滝にも理解って“在”た。初めからの“約束”だった。滝が経営に加わるか、ソロに成るかは、“其の時に”考える事にするーーと、始めた活動だった。
今回、選んだのは滝では無かった。“失態”と言われ、強制的に“デビュー決定”だった。
大和や太一達も“その方がいい”と言った。理一は、敢えて何も言わなかった。滝が決めるべきだと思ったのだ。勿論、本音を言えば、滝 蓮の“才能”は、“裏方”では“無い”ーーと思った。
自分達の“覚悟”は、とうに出来ている。けれど蓮は、違う。本音を言えば、“巻き込み”たく“無い”のだ。
先日、“シークレットライブ”の日に、“刺激”を受けた“蓮”は、“全て”ーー思い出してしまった。
“忘れていた”過去迄もーー全て。
蓮は“昔”を“ぼんやり”としか憶えていなかった。だが先日、“和希”に“近付き過ぎた”蓮は、
等々、
“覚醒”してしまった。力と共に“記憶”も手に入れたのだ。要るーー記憶も、“要らない”記憶もーーだ。
“陽藍”という“完全に真黒い存在”の事も、思い出した。“自分”が“本当”に、“憧れた”或の“男”の事ーーーーも。全て“壊せ”て、全て“救え”る哀しい或の男の“事”を。
痛みだった。“陽藍”と言う名の“記憶”は、痛みそのものだった。しかも、蓮が今迄“思い”出せなかったのも、“陽藍”の“仕業”だった。
“又出会ったなら、又始めればーー良い。”彼の考え方は“そう”だった。
思い出した。“最後”の陽藍の“台詞”を。“俺は御前の前から消える時には”
“全て消してから「いく」ぞ。”ーーーーーーーー強烈で強力な“プロテクト”だった。
“それでも御前が又「俺」を選ぶならーー”又“来れば”良いーーと。
其れが呪文だった。“言魂”と言う。
“やられた”ーー覚醒と言う“只の頭痛”にーー打ち勝った“蓮”は、そう思った。
“おはよう滝。何だ残念、目覚めちまったのか。”
陽藍がそう言って、目覚めた滝は、陽藍を睨み付けた。
“本当に記憶消すと思わないでしょうよーー何やってんすか?あんたはーー”
ぐらりと揺れる脳味噌を目眩から立ち直らせながら、蓮は陽藍に、悪態付いた。悶絶の末に“起きた”男に、陽藍は場違いにきょとんとした後に、盛大に笑い、吹き出した。“おまえーー中々だな”ーーと。
“俺は人体実験の猿かーー”滝はそう言った。陽藍は更に笑いながら返した。
“猿で実験したら”「人体じゃ無いだろ。馬鹿だなおまえってさ。はあ。」
蓮が“説明”しながら盛大に溜息を吐いたのだった。“オジさんなら言いそう”仲間達は、そう思ったのだった。
「ーーで?何で“俺”は呼ばれたの? 愚痴?」
和希は笑わずにそう言った。“本当場違い”と。思わず笑ったのは滝だった。和希は仏頂面だった。愉快な程に。“間違い無く『蓮』だーー”と、仲間達は思った。“戻った”ーーと。
「呼んだ理由あるに決まってるでしょ。和希っちは。一緒に週刊誌に“抜かれた”仲でしょ。何言ってるかな、此の“ひと”は。“参加”して。」
「は?何に?」
「“参加”して。」
「え…埒開かない……面倒い。うん“嫌”かな。“お断り”します。」
「ちょっ冷た! 聞いてから! 聞いてから断って! ちょっと! 全く。」
“侮れないわー”と蓮がぼやいたが、仲間達は無視した“話し合い”をしていたのだった。
「はー。ジャンスモのメンバーは今迄一体“どんな”苦労をーー嫌、考えまい。察しますよ。お疲れ様でした。ーーじゃ。“エリナ”、お待たせ〜」
「帰れますか!?」
“帰れる帰れる”と和希が言って、蓮が“未だ〜!”と叫んだのだった。ベニバナ改め“エリナ”姫改め“さん”は、“お留守番”出来ずに、付いて来たのだった。“滝君処だよ?”と言ったのだが、“大丈夫です!”と。
帰りに“ごはん位ならーー”と、デート“予定”だった。“忙しいから遠出とかは又今度ね”と。元気良く“はいっ”と言った彼女を、可愛いと思ったのだった。ーーーーーー
「ちょっと〜本気で“聞いて”から帰って?」
蓮は再度そう言ったのだった。一応和希は、振り返った。
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「はい?」
「だからね。和希君。」
「蓮の“我儘”大爆発。嫌爆進?」
「ごめんね、和希君。」
理一、太一、大和が順に言ったのだった。苦笑しながら。
「「「俺達の“休業中〜”蓮の“面倒”みて欲しいなって。ほらこいつ、“此れ”だし。」」」
ジャンスモメンバー達は“過保護”全開だった。橋本 和希は、気付いた。
こいつら、“友”とーー同類だと。
一応溜息を吐いてから、彼は言った。“勿論断りますよ”と。
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報告に行ったら、陽藍は大爆笑だった。“イケメン台無し。ま、いっか。”と思った弟子は言った。
「俺、『高校教師』なんですけど。何を言い出すんですかね、或の人達は。ーーーー馬鹿なんすか?」と。真顔で言って置いた。
「まーな。」
笑い転げながら陽藍は答えたのだった。丁度、その時陽藍の『友人』は入って来た。
“どうした?”と言った男に、華月 陽藍が転がったままに、言った。
「よお、“かずいち”君。珍しいな。どした?」と。甲田 一一と言う名の男だった。陽藍とは腐れ縁の、幼馴染みだった。
「和希君久々〜“こいつ”どしたの?」
甲田 かずいちが言うので、和希は答えた。“笑い転げてただけ”ですよ?ーーと。
面食らったかずいちは、一瞬間を置いてから堪え切れずに笑い出したのだった。
“昔から良く知る”ーー此の男と一緒に。横腹が痛いと訴えながら。
「おい『フェアリーボーイ』、ど〜にかしろ。腹痛いわっ。」
「何でおまえが“笑ってんだ”よっ。かずいちっ。話、ーー聞いてもいないのにっ。横腹痛いのは俺だわったくっ。くく、ははは」と。
溜息混じりの和希は、笑う“おっさん”達の横に、ーーーー座り込んで、諦めたのだった。“駄目だーー此の人達ーー”と。
海と紺が“居候達”と共に“下りて”来て、笑う父達と呆れてる和希に“何?”と聞いたのだが、投げ遣りな和希は“笑ってんじゃ無ーの?”と、不貞腐れて答えただけだった。
“あー愉しかった。なあ?かずいち?”と父は聞いた。問われた友人は、返事した。“良い運動したな。なあ?陽藍?”と。
“ーー運動?”と海が聞いたが、和希は苦笑いが止まらずに、答えられなかった。
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「残念。」と、瀬野尾 太一が、和希が去った部屋で言った。
「そう“上手く”は“いかない”よ。諦めな、蓮。ーーーー」
そう言ったのは、佐木 大和だった。
「“理想”では“在った”がな。仕方無いな、“ギター”探すぞ。蓮、それで“良い”な?」
山田 理一はそう言った。その頃“笑い転げる”陽藍を観ながら、橋本 和希は思ったのだ。“高校教師に、プロの『後ろ』のギターを”「頼むなよなーーーー」と。
「そうだな。」
“涙目”の“師匠”がそう言って又笑ったのだ。和希は基本的に、“友”に教わり“ギター”が弾けた。何故なら、友は“ギター”より“ベース”が好きで。
“和希〜ちょっとギター覚えて?”〜そう言った“友”に、付き合わされたのだった。
“は?”と言ったが、友は“聞かな”かった。“大丈夫、お前器用だから、弾けるって。”
実際には、苦戦した。それで、見兼ねた陽藍が篝と共に“教えた”のだ。
だから“太一”は“知って”いた訳だ。“観て在た”のだから。“篝”にギターを習うーー“和希”を。
自分達が“休止”するに当たって、心配は勿論“滝”だった。耳の良い“滝”は、“完全為る演奏”で無いと、“唄えない”のだ。なので“当分”は、“太一”も滝の“サポート”予定だったが、ゆくゆくは完全為る“ソロ”活動をさせたかった。滝も“弾ける”が、極力“唄”に“専念”させたいのだ。
悩んだ彼等。大分前からの悩みだったのだが、先の件の後に、不意に“あっ”と太一が思い付いたのだった。
“和希君、ギター「巧い」よ?”と。面食らったジャンスモの面々は、数秒後には“悪い顔”をーー
していたのだった。“其れ、愉しそう”だな?と。
実は。“太一”すら“知らない”情報が、此処に未だ“一つ”。
海達の“従兄弟”に、『吉田 玲音』と言う青年がーーいる。十九歳。『プロ』の『ギタリスト』だ。玲音とユニットを組んでいるのが、『吉川 雄大』と言う二十歳の青年だった。陽藍の友人の一人で、『右腕』でもある“吉川 要”の息子で在る。
雄大は“ヴォーカル”だった。玲音と雄大は、仲が悪い。犬猿と言えるレベルだ。ーーが、音楽の相性は、“相思”相愛だった。
ユニット名を『バーサス』と言う。『VERSUS』だ。そうVS。『闘い』なのだ。
今一番『ジャン・スモ』を脅かす存在と言えば、此の二人組だった。は、さておき。
『雄大』は、『巧』の、『親友』だった。二人は同い年。そして馬も合った。雄大と玲音がやって行けているのも、巧の“存在”が少なからず、嫌、大いに在った。
まあ、それはさておき。『巧』と『雄大』とは、本当に仲が良く、又歳が近い玲音と巧も、仲が良い従兄弟通しだった訳だ。当然と言えば、当然か。先ず玲音がギターが好きなのは、叔父、“陽藍”の“影響”だった。玲音はいつも“此の家”で練習していたのだ。子供時代に。
仕事でずっと海外に“いる”玲音の父親代わりが、華月 陽藍“叔父”なのだ。つまり玲音は幼少期“兄弟姉妹”と一緒に、従兄弟達の“此の家”で育ったのだ。
つまり。玲音が陽藍から“ギター”を習っているのを“見ていた”巧は、自分も習い始めた訳だった。
玲音程“真面目”にやらなかった“巧”だが、其処は“才能”なのか、正直“玲音”が焦るレベルに“弾ける”のだ。何故なら“雄大”と“遊んだ”からだ。
雄大の“遊び”は“歌”だった。一緒に“遊びたい”幼き日の巧は、父に頼んで玲音と雄大と“一緒”に、習った訳だ。そうーー音楽を。
途中でサッカーに夢中になった“巧”だが、何しろ父の趣味の“楽器”なら、好きなだけ此の家の“中”に、在るのだ。いつでも“練習”出来た。ギターも“ピアノ”もだ。
海にしても“然り”で在る。何故、“誰”も“知らない”のか。
簡単で在る。巧にしろ“海”にしろ、“外”では“弾かない”からだ。何故か。“下手”だからだ。
兄“達”が“プロ”で父も又“元”プロだったと“知らない”海等は“特”に、“自分(達)は下手なのだ”ーーと、思い込んでいるからだ。
太一が“知らない”のは、海と巧とは歳が離れ過ぎて、此のふたりの“幼少期”、太一にしろ大和にしろ理一にしろ。忙しくなった“活動”の為に、“見る”機会、“知る”機会がーー“無かった”のだ。
海と巧が、真逆の“即戦力”だと知らない太一は、“いざと為ったら悠太にでもーー”
“悠太の優しさに漬け込んーー、頼み込んで”ーーと、
“思案”していたので在った。既にピアニストとして歩む“悠太”が引き受けてくれる訳も無く、例え絆されても“父陽藍”が“許可”しないのだが。
“過去”故に、何処か遠慮がちに“生きる”悠太の“癒し”は、父“陽藍”から習った“ピアノの調べ”だった。ヴァイオリンは勿論、ギター迄も弾ける“悠太”だが、やはりピアノが“好き”なのだ。
しかも専門は、“アレンジ・クラシック”。クラシック好きの父の“影響”だった。
“太一”の願いはーー叶わぬ様だと、橋本 和希は“気の毒”に思ったのだった。
勿論“海”は“聴く専門”だし、巧は“父の会社を継ぎたい”ので、滝と太一を助ける事はーー無い。
因みに。巧が“継ぎたい”のは、“ジャンピング・スモール・ラビット”では無く、恐らくゆくゆくは“商業総合施設タウン・タウン”でーー在る。今は“兄”陸が助けてくれるーーが、いつかは“独り立ち”出来る様、努めている。
スクリーンの中でギターを“弾く”日は、来ないであろう。恐らくは。




