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姫さま、『恋』をーーする。  作者: ※Rasp※Berry※
✝異世界の姫様と名も無き星のヴォーカルの話✝
19/75

『結婚』。

 それは和希と話した数日後だった。



 「え?紹ちゃん? 何してんのーー」



 紹は呼ばれて振り返った。『兄』とは似ていないなーーと、蓮は改めて紹を見た。



 会社のロビーに紹はいた。


 受付で見覚えのある『制服』に、蓮は気付いたのだ。『紹』だと。紹は受付のお姉さん事『舞衣マイチャン』に、何か話し掛けているところだったのだ。



 「あ、『蓮』クンだ。こんちは。どーも。ちょっとね。」



 男子高校生成る彼は、見た目だけでなら“爽やか”に答えた。ーー絋に『似ている』気がしたーー『女顔』なんだなーーと。蓮はついマジマジと紹の顔を『眺めた』のだった。



 「あのーー」と受付嬢が言った。滝は遅ればせながら「あ、マイちゃん『おはよ』」と言ったのだった。



 『おはようございます』ーーと返した彼女は、紹を見た。そして言った。



 『美津原、直ぐに参りますのでーー』少々お待ち下さいませーーと。



 滝が訝しんだ。「ん? 『美津之』さん?」と。



 紹が受付嬢に『ありがとう』と言った後に、蓮を見た。「あー違うよ」と。




 「『敦之』だよ。」ーーと。



 「『敦』君?」  「そうそう。」   「仲良いの?」   「『悪い』よ。」




 「ーーーーーーは?」



 瀬野尾 紹は、『満面』の笑みだった。ーーーーーーーーーー




 「『紹』ーー」



 「おっ、来た。『お姉さん』ありがとね。あ、『彼氏』居る?」


 「待てこら。何してんだ此の『高校生』はーー舞衣ちゃん、気を付けてね。そいつ見た目と違って『えげつない』から。ーーたく。何しに来た。」



 「ひでえ。馬鹿敦。はあ。ーーごめんなさい、お姉さん。『敦』が馬鹿で『迷惑』掛けてない? 俺、微力ながら『相談』乗るから『言って』ね? 連絡先要る?」



 「やめろ『馬鹿』。何・しに・来た。言ってる側からおまえはーー」



 「ほれ。」



 「ーーーーは?」



 戸惑う『敦之』に、紹は持っていた『それ』をーー差し出した。『ん』と。



 「?? 何だ此れーー差し入れか?」


 「『結婚』『おめでと』、『馬鹿』あつ。ーーんじゃね。あ、蓮クン『じゃね』。お姉さん『ありがと』。」





 「え、ちょ、おま」


 「あ、『敦』、それちゃんと『割れ物(・・・)』だからなあ! はは。」





 瀬野尾 紹はーーさっさと帰った。




 残された『美津原みつはら 敦之あつの』はーー茫然と立っていたーー



 受付嬢『舞衣』がその敦之に言った。ふふっと可愛く笑いながらーー



 「『良い子』ですね。ーー敦之さん。歳の離れた『御友人』ですか? ふふ。可愛い子ですね。」



 敦之は『えっ』と言ったーー滝は舞衣に教えた。『マイちゃんーー』と、




 「『瀬野尾』って名乗らなかった? 彼。 『太一』の“弟”なんだけどさ?」と。





 一瞬『間』を置いた彼女はーー「っ、ーーーーーーーーー?!ええッ?!」と叫んだのだった。ーーーーーーーーーー





 そして言った。『ーーーー確かにーーー名乗りましたーーーー』と。





 紹は『母似』だった。音は『父』だが。そして『太一』は、何方にも似ていなかった。



 紹の母『いと』の顔を知らない受付嬢はーー『綺麗な顔の男の子』ーー位にしか、思わなかった。特に『珍しい』苗字でもなく、考えがーー至らなかった。



 太一と『似て』いなさ過ぎ(丶丶)た。『ひろ』とと『イト』がーー、一緒に『居た』ならば『母娘弟オヤコ』だわーーと、




 思った事だろうが。




 太一と似る『訳』がーー無いのだ。瀬野尾 太一は、『夢』の『現実』の為に、『父親』を『変えた』のだから。ーーーーーーーーーー







 『太一』とは、『絲』と、『 洋太・・』の間に産まれた『存在』だった。トップ・シークレットで在る。だから『紹』はーー知らなかった。知らせる必要も『無い』と。




 薄々『勘付いて』いたが。






 それで『言う』のならば、『山田 理一』も又『同じ』ーーだった。





 理一の『今』のは、山田 達生だがーー最初に『生』を受けた時の記憶の中の『父』は、陽藍の友人『吉川よしかわ かなめ』だった。ーーーーー




 理一は『その時』の人生でーー達生にドラムを習った。何度か『要』を父とした人生を生きたーー後で、『細胞』がーー欲しくなった。





 『可能性』の話だった。『実験』の様なーーものだった。『命懸け(・・・)』の。最初はやはり『苦戦』したーーが、いつしか『成功』ーーだと思える程に成った。





 最初に『出来るかもしれない』ーーと気付き言い出したのは、『洋太』だった。絲は元々は『篝』の『妻』だった。だが、繰り返す人生の中で、縁が途絶えた。




 絲が篝を『忘れた』のだ。






 しかし『又』出会ったーーしかし。その時『篝』は『別の女性』ーーを慈しみ娶った『後』だった。



 その後も何度も巡り会う『人生』は、絡み合わなかった。ふたりは『友人』に戻った。ーー疲れたのだ。愛し『合う』ーー事が。





 そしてその時だった。『太一』が生まれる事と成ったーーのは。





 篝と『別れた』絲は、『洋太』と出会いーー選び合った。気の合う『夫婦』だった。 






 永い間『揉めに』揉めた『篝』と『絲』がーー再び『縁』に恵まれるのはーーこの時よりもずっとずっと『後』の事だった。





 洋太と篝をーー同時に愛してしまった彼女は、長く苦しんだ。篝と派手な『喧嘩』をしてはーー憎み合う事もーー在った。『優しい』洋太とーー『厳しい』ーー篝。



 優しさは絲を癒やしたーーが、優しさだけでは『足りない』事に、絲は気付いた。




 洋太との『決別』を選んだ『彼女』はーー消えた。彼等の『前』から。



 そして又『偶然』の『巡り逢い』ーーは起きたが、絲は篝を選ばなかった。





 次に彼女が『篝』を『選んだ』のは、『篝』の『』がーー篝を『裏切った』時だった。



 『美摘梛ミツナ』ーーという名の彼女は、篝達の『はじまりの物語り』にーー深く関わった女性だった。美摘梛は絲を『敵視』した。何度も篝が窘めたが。





 絲を『下卑』した。美摘梛は最後に、篝の弟で陽藍の兄に為る『誠』という男の妻、自分の友人でもある彼女を『巻き込み』、ーー消えた。





 『美津之』の『妻』を『攫っ』て『消えた』ーー『消滅』してみせたのだ。







 今でも美津之は、『美摘梛』を赦していないーー妻『理沙りさ』がーー『戻った』今でも。





 理沙は、『一時』、美津之と『出会う』前に、『篝』の『妻』だったのだ。美摘梛の『嫉妬』はーー『全て』を許さなかった。



 生まれ変われば『前世』を忘れる。それは『彼等』とて『同じ』だった。彼等が今『前世』の記憶が『在る』のはーー言うならば『努力』の賜物だった。





 いつでも陽藍に『だけ』記憶がーー在った。時々だが『彼等』はーー過去を思い出した。時にーー強く。時に弱く。『記憶』の『糸』は『必ず』在るーーと、いつしか気付いた。





 手繰り寄せる事を覚えた。偶に陽藍が記憶を失くした。それでも良かった。




 記憶が安定しない時代の彼等ーー神の『仲間』達ーーは、『不安定』を繰り返して生きて来た。




 『人だった頃の方がーー』よっぽど『楽』だったなーーと。


 そして人も神も『同じ』だと思う様になった。永い『時』をーー使って。




 彼等は答え(・・)を『出し掛けて』在たーー沢山の犠牲の中で。




 『戻らない』ーー美摘梛をーー忘れられない篝の元へーー絲は戻った。『記憶』をーー持って。



 彼女は強くしなやかだった。抜け殻の様な篝を抱いた。息吹く様に。篝の身体に『熱』がーー戻った。






 自分だけ『理沙』を取り戻した美津之の罪悪感がーー和らいだ。絲を良い女だなーーと思った。





 篝と洋太が『魅了』されただけ『ある』なーーと。自分も理沙を抱き締めた。二度と離す気は無かった。








 理沙がいない間、美津之が『壊れなかった』のは、『夏美』のお陰だった。佐木 夏美。





 『佐木 大和』、そして『佐木 直夏』の『母』で在る。『夏央』と共に生きようと決める前の夏美は、美津之の『妻』だった。




 元々幼馴染。友人だった。美津之と夏美ーーは。





 気丈に見えた美津之がある時言ったのだ。『夏美を女として見れるか?』





 『俺は別に「見れる」けど?』と。些細な切っ掛け。夏美が美津之を『意識』し始めたーー瞬間だった。





 夏美は、最初の『前世』で『篝』を愛していた。身分差で伝える事の無い想いだった。




 いつしかの『前世』で、陽藍の『幼馴染』だった夏美は、その時ずっと陽藍の事が好きだった。



 夏美を『妹』としか思えない陽藍は、夏美の気持ちにーー気付かなかった。






 夏美の『想い』はーー何故だかーーいつも、上手く報われないのだ。




 落ち込んだ篝を『救った』のは、自分ではーーなかった。篝は夏美の気持ちをーー受け入れられなかった。ーー恐かったのだ。『美摘梛』の存在が。




 夏美を呪い殺されでもしたら、ーー罪悪感から『生きて』ゆけないーーと。篝なりに夏美は『大切』だった。




 陽藍にしてもだ。陽藍なりに夏美は『大切』だった。美津之なら、夏美が『傷付く事はーー無い』そう思った。『自分には無理』ーーだと。夏美は案外『繊細』なのだ。




 『友美』程の度胸はーー無いのだ。友美ーー陽藍の妻が『異常』なのだ。



 陽藍は自分の妻を『とんでもない』女だなーーと、思っている。歴代の悪女が青く為りそうだと。『やばい女と結婚した自分もやばいのかーー』と気付いたが。




 その夏美だが、美津之の元へーー『理沙』が戻った時にーー美津之と話し合ってーー身を引いた。



 美津之に『ありがとう』と言って。






 そんな夏美に『惚れた』のが、『夏央』だった。意外過ぎて仲間達は『唖然』としたが、お似合いだった。






 再会した美津之と理沙の間に産まれたのが『敦之』で、




 篝と絲の間に産まれたのが、『紹』でーーある。勿論意図していた。此の頃の『彼等』は。ーーーーーーーーーー





 彼等は『生まれる』べくして『産まれ』たのだ。()達のーー『意志』で。






 『平和』ーーその為の『パーツ』。しかし意図せずとして、『喧嘩』絶えなき彼等ーー







 上の『階』で『親達・・』はーー頭を抱えていたのだった。『いつ巧く行く』のかーーと。






 「紹、敦は『ツン』なの? 『デレ』なの?」




 「両方『違う』っしょ。さてと『準備♬』準備♫♪ーーー〜♪」





 聞かれた『友』はそう答えたのだった。『後で和希も来るからね〜』と。御機嫌だった。





 そして漸く『滝』が来たのだった。ーー此の部屋へと。




 入って来た滝は、其処に『美津之』が居て、思わずぎょっとした。軽く『挨拶』した後に、ーー聞いてみた。




 『敦』君ーー「結婚したんですね。ーーおめでとうございます。」と。





 美津之は渋い顔をしたが、観念して言った。『ばれる』だろうからと。




 「『相手』、ーー聞いたか?」と。





 滝は間抜けに「え?」と応えたのだった。××××××××××××××××


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