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鍵は破壊されたみたいです

ごめんなさい、今回は少し短いです



私は気を失ったマヒロ少年を見ながら、魔力の線を操作しバキンッという音と共に鍵を壊したのを感じた。


「ふむ、此奴には少々キツすぎたか。ルドル少年、鍵はどうなっておる?私が感じたところによると無事破壊はできたと思うのじゃが」

「破壊はできたぜ!今は押さえ込まれてた魔力が解放され身体に順応を始めて……ちょっと待て、やばい!」

「どうしたのだ?」

「魔力が兄ちゃんの身体に侵食してる!レベルに反してこの魔力量に身体が耐えきれてないんだ!」

「なんだと?それはどうすれば良い?」

「……もう鍵は壊しちゃったから、どうすることも出来ない。今見ている限りだと、侵食率はそこまで高くないから身体が魔力にやられるってことはないと思うけど……身体の構造自体が魔力で少し変わってしまうかもしれないね」

「我らに打つ手は無し……か。仕方あるまい、これもマヒロ少年が決めたことだ。耐えてもらうしかないだろう」


私達親子が受けた恩はこのようなもので返せるものではない。

それに先ほどに見せた強い意思を秘めた目。


このようなことで挫けるような者では無いのだろう?

超えて見せよ、この程度の魔力など


私達はジッと、動かないマヒロ少年を見守った。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



時はマヒロが気絶して数時間後。


日本某所、和式の風格を全面に引き出した巨大な敷地に建つ屋敷の一つ。

そこの更に奥間、畳が敷かれた和室の中央にて一人の女性が右手でシュッシュッと音を刻むようにして硯で墨をたてている。


硯を擦る音のみが和室に響く中、外でドタドタとした音が聞こえてきた。

その音を立てていたのであろう者は、和室の扉一枚を隔てた状態で腰を下ろす。


「桜雲様、緊急の用件につき参上いたしました。入室してもよろしいでしょうか?」

「……入れ」


短く、部屋の中から通った声に従いその男性は襖を開け正座のまま入室する。


「して、どのような用件か。そちが急いで来ることじゃ。相応のものであろうな?」


ビリビリとした威圧と共に女性から声をかけられる。


「……黄葉の間にて保管しておられました、封魔の結石が破壊していたとのことです」

「ほう?」


初めてその女性は興味を示すように少し顔を上げた。


「あそこは確か……」

「元葉月家跡取りである、葉月マヒロの魔力を封じ込めた結石を保管していた場所に御座います」

「結石は一定以上の魔力にならぬ限り外れぬはず……確か二週ほど前に此の者の父方が亡くなっておったか?」

「は。一六日ほど前に、病院にて故人と成りました」

「我が娘ながら何とも哀しき男と結ばれたものよ。して、何時頃にその結石は破れたとな?」

「本日二十時頃になります」


ガリッ


これまで淀みなく動いていた墨をする手が初めて止まった。

そして、静かに立ち上がった。


「桜雲様、何方へ?」

「決まっておる。魔法政府の玄二に連絡を取れ。そうじゃな……こう伝えよ。我らの種がようやく芽を出した、と」


はっ、と直ぐに下がりその男性は何処かに行った。


「何々〜、お姉ちゃん。マヒロっちがようやく覚めたって?」


和室の静かさにそぐわない、高い声が響く。


「……盗み聞きは感心せんぞ。沙耶」

「良いじゃん良いじゃん。にしても、随分速かったね?予定より十年は早くない?」


いつの間にか、女性の背中に背中を預けるように一人の女性が立っていた。


「うむ。もしかせんでも異常事態じゃ。とは言え、我らは今の所動くつもりはない。それが何に影響されようともじゃ」

「うんうん、私もそれには賛成だなー。マヒロっちは言ってもまだまだ、此の程度じゃ足りないからね。ようやく結石を破壊してくれた、最初の段階。次は自分の鍵に気付けるか、だね?」

「沙耶よ、今から我は久方ぶりに玄二に会いに行くが、お主も行くか?」

「あー、久しぶりに行こっかな。お小遣い貰いに!」

「お主にお小遣いなど、いったいいくらやれば良いんじゃ」


半ば呆れた声を出しながら、二人は部屋から出て行った。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



んん……眩しい


目をゴシゴシと擦って身体を起こした。

先程から目を刺激して来るのは、木窓の外から差し込んでくる日光だった。


「……なんでリビングで寝てたんだっけ?」


昨日のことを思い出そうとして、身体中が熱いことに気付く。

例えるなら魔力を体内から纏う時に感じる暖かさと同じ感じだ。


そこで僕は思い出した。


ああ、昨日僕は気絶しちゃったんだ。

多分そのまま今の状態に至ったんだと思う。

だとしたら、この身体の熱さもそれが理由かな?


「あ、起きられたんですか?」


身体をソファに預けていると、キッチンの方からサーシャが出てきた。


「昨日は大変だったみたいですね。ヒルデさんの寝室の準備をして1階に降りたらマヒロお兄さまが倒れていらっしゃったのには驚きました。あ、そう言えばルドルが言うには鍵は取れたらしいです。おめでとうございます」

「うん、ありがとう。これまでとは比較にならないほどの魔力を体内で感じるようになったんだよね」

「それは良かったです。ルドルが詳しいことはわかっていると思いますので」

「了解」


そして僕はしばらくソファの上でぐうたらと朝日を浴びていた。




やっばい

書きだめが本当に消えてしまった……!


明日は普段と同じく10時に投稿の予定(出来るといいなぁ)

6月は……雰囲気で決めようかな


ブックマークや評価をしてねー

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