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スライム君のダンジョン戦記?  作者: 初心猫田
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説教と新魔法

「試合終了~!! ベル君チームの勝利!」


ふぅ、危なかった。

最後は、魔力切れしたドレイクさんを外に出すだけの単純作業だったのでよかったが……

レインの最上級魔法……下手すると特級魔法にも届くと思われる大陽爆発(サンバースト)と、それに勝るとも劣らない威力を持つ古代魔法のブレスがぶつかったのだ、ただですむはずがない。

あのまま俺がなにもしなければ闘技場を魔方陣ごと吹き飛ばしてここら一体を火の海と化していたことだろう……


「……なんだけどいまの威力だと流石に私も抑えるのが大変だからこれきりにしてね?」

「「すっ、すいません!!」」


いや、先生ならどうやら止められたようだ。

ただやはり楽に止めることはできないみたいで、二人に注意を始めた。


「ベルゼさ……コホン! (おいっ! またか!!) 私が止めたから良かったものの、あれだけの規模の魔法になるとこの闘技場の設備ではとても耐えられません。お二人の才能はとても素晴らしいものですので、是非これからも研鑽を重ね成長し続けていってほしいのですが、周りのことを考えず魔法合戦を始めてしまっては結局連携がとれなくなり、味方の援護も受けることができません。あなた達の戦い方で魔力がつきてしまったらどうするのです?」

「「……」」


確かにあんだけの魔法を、周囲を気にせずタイミングも考えずに撃ってしまっては魔力消費が激しいし、味方の対応も遅れてしまう。

カトレアのようにタイミングを上手く合わせて支援魔法を送ってくれる奴なんてまれなのだ。……まあそう考えるとカトレアも、Sクラスにはいったのは伊達じゃないって訳だ。


「二人とも理解して、反省しているようなのでお説教はここまで! 私が今から闘技場の整備を行っておくので今日の授業はこれでおしまいです。明日からは普通の授業となるので今日より長くなりますよ? しっかり気を引き締めるように! では、解散」


授業は終わり、皆体育館から出て下校し始める。


「そそそ、それじゃあ用事があるので失礼しますね、ベルさん! レインさんにもお伝えいただけるとうれしいですぅ~!」

「オッケー! じゃあまた明日、ばいばいカトレア」

「はいっ! さようなら~!!」


そうしてカトレアは元気よく帰ってゆく。……あっ、こけた。


「それじゃあ私達も失礼いたしますわ。今日の反省をいかして、もっとドラゴン・ディザスター・カノンの威力と制御力をあげないといけませんので。レインさんにもよろしく、それではごきげんよう」

「「また明日」」


竜族の三人も帰っていった。

聖女のセイラさんもなにも言わずに帰ってしまったし、カインズ君にいたってはいつ帰ったのかさえわからない。

……カインズ君、魔王の俺にさえ気付かれずに帰るなんて地味にすごくないか?

レインも、とぼとぼとした足取りながらこちらに近づいてきた。

俺はそんなレインに一言声をかける。


「よっ! 帰ろうぜ?」

「……うん、そうしましょうか……」


元気がないながらもなんとか反応はしてくれた。


「……ごめんね、ベル。貴方が止めてくれたんでしょう?」

「! ……気付いてたのか」


ネタばらしをしてしまうと、二つの魔法がぶつかり爆発してしまう前に俺が、黒炎魔法の特級魔法に当たる黒炎獄葬(ゲヘナ)という技で焼き消しただけだ。まあ世に言う力業である。

だが俺はあの魔法を誰にも察知されないよう(少なくとも先生以外には)、一瞬で操作し、一瞬で消し去ったはず……

先生や学園長レベルならともかくレインにはとても感知できたとは思えない。

一体どうなってる?


「いや、何してたかは分かんなかったけど先生が最初明らかに口滑らせてベルゼって言っちゃってたじゃない? あれでわかったのよ」


原因あんたか! この天然爆弾っ子め! もううちにはジュエルがいるから天然爆弾はお腹一杯なんだよ!!!!

驚いて損したよ、全く……


「そう言うことかよ! それならわかった。じゃあ帰るぞ」

「……わかったわ」


う~ん……ほんとに元気ないなー

まあ味方を殺しかけたんだ、しょうがないか。

しっかり反省してるようだし、ドレイクさんも修行するみたいなこと言ってたし……よし!


「レイン、帰ったら稽古をつけてやるよ! さっきの魔法、あれは頑張ればもっと威力をあげられんだぜ?」


実は、さっき黒炎獄葬(ゲヘナ)を使ったとき、食魔法が発動してさっきの二つの技の使い方を覚えてしまったのでアドバイスが簡単にできてしまう。魔王のスペックマジ鬼畜!


「えっ?! あれ以上の威力? しかもベルゼが個人で稽古をつけて……? ……でも今日あんなことをやらかしちゃった私が……」


おっ? ちょっとだが食いついてきたな……

ならこれでどうかな?


「あーそう。残念だな~。せっかくお前にも使えそうな新しい火魔法を考えたんだけどな~、本人がいやならしょうがないか~!」

「ちょっとベルゼさん?! そのお話詳しく! 魔王である貴方が考えたってこと?! 教えなさいよ!」


おっ、おう……


「予想以上に食いついてきたな……なんで?」


俺が尋ねた途端、レインがずかずかと近づいてきて目の前で興奮したように話し出す。


「当たり前じゃない!!!! 貴方、自覚ないのかもしれないけど魔王なのよ? 世界で七人しかいない魔王よ?!」


うっ、うん……

わかったから下がろうか……近いよ!

だが気にしたようすもなくレインは話を続ける。


「いいえ、わかってないわ!!」


心読まれた?!


「別に読んでないわよ、失礼ね! そうじゃなくて貴方が考えた魔法ってことは魔王のオリジナル魔法ってことでしょ? そんなもの魔法使いなら誰でも喉から手が出るほど欲しいに決まってるじゃない!」


そっ、そうだったのか……


「そうよ! ……貴方そろそろ自分の価値ってものをしっかり認識した方がいいわよ?」


わかった。


「わかったならいいわ。じゃあ早く帰りましょ? 新しい魔法が私達を待っているわ!」


そう言ってレインはどんどんと先に行ってしまった。


「新しい魔法を待ってるのはお前だけなんだがな……? まあここまで期待してくれてるんだ、いっちょやったりますか!」


ポツリと呟きながらも俺はレインの後を追いかけて走り出した。

……あとナチュラルに心を読まれたことはスルーしておこう。

深く考えると恐い……




魔法の順番


最下級魔法……生活魔法など

下級魔法……ファイヤーボールなど

中級魔法……ピッグ君の部下が使っていた

上級魔法……使えるとそこそこベテランと呼ばれる

最上級魔法……ワンアップ前の大陽爆発(サンバースト)

特級魔法……ドラゴン・ディザスター・カノンなど

超級魔法……人間の使える魔法の最高位

災害級魔法……まさに災害

超越魔法……今のところ謎

神級魔法……今のところ謎 魔王レベルが使う

遅れました。すいません

行事がここ1、2週間立て込んでるので不定期となります

ご了承下さい

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