入学試験と無詠唱?
今日はついに入学試験の日だ。
昨日レインとの買い物を終え、家でセバスさん達の晩御飯を食べたあとレインに簡単な試験の流れを教えてもらった。
まず筆記試験で、魔物についての知識や倒し方、はたまた計算能力や識字率をはかり、次に身体能力、最後に魔力量を計測するらしい。
正直めんどくさい……
魔物の倒し方なんて言われても、俺達は何をしたって大抵の魔物なら一撃だからそんなこと考えたこともなかった。
それを聞いたレインが急に焦りだし、辞典に載ってる何千もの魔物をすべて覚えるまで寝るなと言い出した時は俺も焦った。
だが魔王のスペックってのは伊達じゃなかったようで……
「あんた……5分もたってないのにもう全部覚えたの?! ずるいっ! もうなんか色々とずるすぎるわよ!!」
と、言われました。イェイ!
わかるよ~、俺も同じ立場ならきれるだろうからな!
で、冒頭に戻るというわけだ。
「ベルゼ! 準備出来た?! 試験始まっちゃうわよ!」
「わかってるー! 今行くよ……そんじゃ3人とも、ちょっと行ってくるわ」
「うん~、頑張りすぎないようにね~」
「あはは……わかってるよ」
「主ならすぐだろう。晩御飯は何がいい?」
「なんでもいいさ! あの二人が作ってくれる料理なんだ、美味しいに決まってる」
「ベルゼ様、楽しんできてくださいね。すべてはあなた様の御心のままに」
「ああ、試験だろうと楽しませてもらうさ」
「それじゃあ行ってきます」
「「「行ってらっしゃい(~)(ませ)」」」
こうしてレインと俺は試験会場である学園へと向かった。
どんなところか楽しみだな!
学園の入り口には衛兵のような男が二人立っていた。
その二人に身分証明書を見せたあと学園のなかに入り、案内図通りに受付に向う。
受付では名前を登録し試験番号表をもらったあと、試験を受けるための各教室に移動することになった。
「どこだった?」
「私はA教室よ。ベルゼは?」
「残念、俺はBだったよ。そんじゃ後で入り口で落ち合おう。じゃあな」
「そうね、そうしましょうか。それじゃあまた後で」
そうしてレインと別れB教室へと向かう。
B教室を見つけ、中に入り番号札の貼られた机に座る。
まんま日本と一緒だな……
時間に余裕があったので周囲の観察を行うことにした。
う~ん……色々な人がいるみたいだなー
興味が湧いた俺はこっそり魔神眼を発動する。
えーっと、あそこのがたいがいいやつは実は料理スキル持ちで、あっちのクールそうな魔法使いっぽい女の子は殺人料理持ちで……殺人料理ってなんだよ?! 恐いな!
まあいいや、再開しよう。
んでそこのスタイルがいいエルフの女の子は学園長で……んんんんっ?! まてまてまて! 学園長だと?! あんな子が? 見えねえー!
流石に鑑定されたら嫌だな、あのレベルだとカモフラージュのステータスは見破られるだろうし……プロテクトかけとこ!
プロテクトをかけ終わると同時に教室の扉が開き、試験官が問題をもって入ってくる。
「これから入学試験筆記を行う。カンニング行為や怪しい行動をすれば即失格となるので気をつけるようにしなさい」
そう前置きして試験問題と、解答用紙を配る。
「それでは……始め!」
皆一斉に試験に取りかかり始めた。
魔物の種類や計算問題、読み書きなど様々な問題がでたが、全く問題のないものばかりであった。
俺は拍子抜けしながらも問題をとき進みさっさと終わらせて、考えごとをしていた。
まだ試験が始まって10分とたっていない。一時間ものテストをそれだけの時間で終わるとは思わなかったようで試験官が声をかけてきた。
「君、具合でも悪いのか?」
「いえ、もう全部終わっていますので」
途端に試験官は驚いた顔をするがそこはプロ。
「なっ!……そうか、見直しぐらいはしておけ」
そう言って何事もなかったかのように他の受験生の見回りを始めた。
そうするうちに、やがて試験は終わりをつげた。
「そこまでだ! みな、ペンから手を離して解答用紙を置くように!」
試験官はそう言うと解答用紙を集め始めた。
「それでは、次に身体能力を測定する。この教室を出て案内図を使って第一運動場に来なさい。では解散!」
そう言うと先に試験官は教室を出ていった。
俺達も後に続いて第一運動場に向かう。
「全員集まったようだな。では今から二人ずつ呼んでいくので5分間魔法を使わず身体能力のみで戦ってくれ。武器はなしだ。ではよんでいくぞ」
何人も受験生がよばれ格闘を始めた。
なかなかいい動きをするじゃないか、受験生ってレベル高いんだな~。
そんなことを考えている間に俺の番が来た。
「ベル! カインズ! 出なさい!」
相手はカインズという男の子らしい。よく引き締まったいい体をしている。180近くあるせいで、小柄な俺は見上げなければならなかった。
「アルスラ王国のベルです、よろしく」
「同じくアルスラ王国のカインズだ、よろしく頼む」
お互いに挨拶を交わしたあと構える。
「では始め!」
途端に突っ込んでくるカインズ君。
やるな~、技術力を除けば騎士団にだって入れるんじゃないか。 仲良くなれたらじいさんに紹介しよっと!
「だけど……まだまだ技術的には拙い」
単純に突っ込んでくるカインズ君を合気道の要領で倒して気絶させる。流石にやり過ぎたか……? 後で見舞いに行こう、同じ国みたいだし魔神眼で見つけられるでしょ。
あとなんか他の受験生と試験官が面白い顔をしているが無視だ無視!
「はっ! 試験を再開する! 次は……」
なんとか回復したようで、試験官は試験を再開した。
こうして筆記試験も身体能力試験も終わり、ついに最終試験受けることになった。
「受験生の皆にはあの的に向かって魔法をうってもらいたい。そこで魔法の威力が測られる。では一番から!」
順番に皆がうっていき、ついに俺の番がやって来た。
どうも魔法の威力の基準ってのはちょっと低いみたいだ。
俺は極力弱めたファイヤボールを放つ。
よし、上手いことうてた! 的はほとんど焼けちゃったけど、これなら少し優秀ってくらいで周りとの差はあまりないだろう。
こうして入学テストはすべて終わり俺は門の入り口でレインと落ち合った。
「どうだった? しっかり手を抜いて試験を受けられたかしら?」
「おう! 完璧だ。周りと同じくらいにしたからな!」
「ふーん……魔法は…?」
「へっ? そんなのただのファイヤボールをうっただけだぜ?」
「……一応聞くけどなんて詠唱したの?」
「えっ? 詠唱とか恥ずかしいことできるわけ……!」
ここで俺は昨日レインに無詠唱をするなと注意されたことを思い出した。
やばい……怒られる!!
気づいた時にはもう遅かった。
「私昨日散々無詠唱禁止って言ってあったでしょうがー!!!!!!!!!!!」
……どうやら俺はやってしまったらしい。
どないしよ?
一日間違えていました。すみません
テスト期間なので投稿が1週間ほど不定期になります。ご了承ください
次は18日投稿予定です
後から見直すと誤字と文章がめちゃくちゃだったので訂正しました。すみません
ブクマと評価本当にありがとうございます




