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スライム君のダンジョン戦記?  作者: 初心猫田
29/52

問題解決と作戦会議

「なっ? 大丈夫だったろ?」

「へっ?! ……あっ、はい……」


そうそうこの顔この顔! こんな顔がみたかったんだよ!

世直しものの時代劇って憧れだったんだよなー!

こちらにおわすは王女様であるぞ! っとか言って皆が一斉に驚いた顔をしたりしてな!


「あのっ、ありがとうございましたっ!」


おっと浮かれてる場合じゃなかった。


「いいよいいよ、気にしないで。俺も亜人差別とか大嫌いだし! こんなかわいい顔してんのに何がいけないんだか……自分こそ豚さんのくせにさ!」

「かっ、かわい……(ボンッ)ありがとうございます……」


ありゃ? 赤くなった。

緊張状態から解放されたんだから仕方ないか。

それはまあいいとして問題は……


「あのー、お三方? なんで俺に武器向けてんの? てかセシルさん、剣先が当たっていたいんですけど……」


「うるさいっ! 主が悪いのだ、この天然ジゴロめっ!」 ブスッ!


痛い! なんで刺す?! 俺なんかした?!


「フフフフフ、マスターに最初に出会ったのは僕なんだけどな~? なんでどんどん新しい子をつくっちゃうのかな~? 街に着いたとたんこれだよ~…… なんで僕だけを見てくれないのかな~? 百歩譲ってもアスタロトとセシルくらいしか認めたくないな~?

いっそマスターが寝てるときにぶつぶつぶつぶつ……」


やばいやばいやばいやばいっ!!!!!!!!!

ジュエルってこんなに目が死んだ子だっけ?!

というか、えっなに? この子まさかのヤンデレ属性持ちなの?! 恐い!

てか夜中に俺なにされちゃうの?!


「ベルゼ……あんたほんと最低よ! なんでライバル増やしちゃうのよ!なに?! 私達があんたの行動に振り回されるのがそんなに楽しいの?! 弄んでんの?!」


あー……だめだ。頼みの綱はアスタロトしか……


「アスタロトたすけ……」

「ふふふっ、流石はあの方の後を継がれるお方! どんな者であろうと女であればいつのまにかたらしこんでしまうあの手腕! なんてすばらしい! ああっ! この気持ちをどう表現すれば!」


あっ、こちらの方もだめみたいですね~

アスタロトの顔がにやけまくってとても見てられない……

とりあえずこういうとき元日本人としてはどう行動すべきか!

俺だって立派なもと日本男児! ならば考えなくても男のすることはひとつ!


「なんかわからんけど……申し訳ありませんでしたー!!!!」


……それすなわち土下座である!!!!




あれからなんとか場はおさまり、お互いにサリアさんから学園の様子や、授業内容についてのちょっとした情報を聞き出して俺達は試験会場の視察に向かうことになった。


「そんじゃサリア先輩、またな!」

「はっ、はいっ。 王子さ……ゴホンゴホン! ベルくん」


王子さ……だめだ! 考えないようにしよう……


「サリア先輩も去っていったことだし、試験会場にでも行くと「ちょっと待ちなさい。ベルゼ、とりあえずお爺様達の用意してくれた家に行って作戦会議するわよ!」作戦会議~? なんでまた作戦会議なんか……」

「あ ん た が 原因でしょうが!! 来て早々に貴族に喧嘩を売るなんて! あなた一応平民ってことになってるんだから少しは自重しなさい!!!!」


かっ、返す言葉もございません……


「ごめんっ! 俺、考えなしだった……お詫びってほどじゃないけどよかったら今度なにか欲しいものでも「一緒に買い物に行ってくれるのね?!」おっ、おう……」


やだっ、この人恐い!

目がギラギラ光ってやばいことになってる……

とても王女には見えねぇ……


「約束よ! 絶対破らせたりなんかしないんだから!」


そっ、そこまで楽しみにしてくれるならこちらとしてもやぶさかではないが……


「「「ジーッ……」」」


出来れば後ろの3人に聞こえないように言ってほしかったな~……

そう後悔しつつ俺達は家があるという場所に向かって歩きだした。

……まだまだ試験会場への道のりは遠そうだ。




到着~!!

じいさんが用意したという家は、豪邸と言うほどではないが広く、庭もあってとっても住みやすそうな造りをしているようだ。

俺が家の玄関を開くと、そこには気の良さそうな60代くらいの二人の男女が出迎えてくれた。


「王女殿下および魔王様方、ようこそいらっしゃいました。私、この屋敷でお世話を勤めさせていただくセバスと申します」

「私は妻のメアリーです。よろしくお願いしますね」


おうふっ! リアルセバスチャンだよおい! キタコレ!!


「ベルゼ……なに変な踊り踊ってんのよ……。まっ、まあいいわ! 二人とも、よろしくね」

「「精一杯勤めあげさせていただきますね」」


その後、二人と打ち解けるために様々な話をしたのだが……

セバスさんとメアリーさんが非常識な人だということを知りました~!

少しこの二人の逸話について語らせていただこう。


まずは1つ目。

何を隠そうこのお二人、元S級冒険者だったらしい。

ノエルがあそこまで強くなったのもこの二人が、幼い頃から教育してきたからだそうだ。

次に2つ目。

料理があり得ないくらい上手い……てか魔法みたい。

何をどうしているのか、注文したものが大抵5分とたたずに出来立てで出てくるのである。

しかもこれが美味しいのなんのって!!

世界料理人大会で10年連続優勝という輝かしい成績を持っているらしい。しかも夫婦で優勝争いをするというのだから驚きだ……

最後に3つ目! 俺個人的には、これが一番すごいと思うのだが……どうもこの二人ハーフエルフであり二人で魔王を追っ払ったこともあるらしい

さぞトラウマになっただろうと思えば……


「いや~、あのときはさすがに死ぬかと思いましたな。ハハハ」

「懐かしいですね~」


これである。

パワフル過ぎんだろ!! なんで執事とメイドなんかやってんだよ!!

そんな感じでとてもお強いようなのでぜひハンデ付きでたまに戦ってもらいたいものだ。

まあそんなこんなで話し合いも終り、レインが作戦会議のまとめにはいる。


「……そういうわけだからベルゼは天才的な魔法の才能があるためスカウトされた平民の子供ってことでいい?」

「ああ、問題ないぜ。名前はベルでいいんだな?」

「そうよ。それじゃあ話し合いはここまでにして……ベルゼ、さっそく買い物行くからついてきて!」

「おいっ! ここでそんなこと言ったら他の三人が! しかもテストも!」

「大丈夫よ、さっき説得したから!」

「大丈夫ですよ、ベルゼ様。先ほど学園から問題を起こした生徒の処罰の関係で試験は明日になると知らせが来ましたから。お三方のことは私達夫婦に任せて楽しんできてくだされ」


そういえばなるほど、確かに3人とも騒がしくないな。セバスさんもああいってることだし……

これなら大丈夫だろう!


「そんじゃ行きますか! 皆! 夕方には帰ってくるから大人しくな~!」


俺はレインと共に街へと向かって歩きだした。



おまけ

説得


「あなたたちさっきからぶうぶう文句つけてるけどね! 3人ともベルゼとデートしたんでしょ! 私にも譲ってくれたっていいじゃない! この前から自慢ばかり聞かされてた私の身にもなってみなさいよ!」


このひと言が決め手となり、レインはベルゼとの買い物(デート?)の権利を手にいれたというが、当のお気楽魔王様本人は知るよしもなかった。


「ん?」


end







つぎは12日に投稿する予定です

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