レインと留学交渉
稽古を終えた俺達は、飲み物をもらうためメイドさん探しをしていた。俺の笑顔が原因でほとんどが医務室送りになっているとは知らずに……
「しかし全然見つかんねえな~」
「そだね~。何でかな~?」
「ん? あの廊下の突き当たりの部屋人の気配がするぞ。主、あそこの者に聞いてみてはどうか?」
「そうだな、聞いてみるか。(ガチャ) おーい、あんたメイドさんどこにいるかしら……」
何で俺、ノックしなかったんだろう。
そこには下着以外なにも身に付けていない金髪の美少女がいた。
「だっ、誰よあなた達!」
落ち着け俺! ここはクールにだ! ノエルを思い出せ! 俺ならできるはずだ!
「白い下着もいいんじゃないかな! かわいいよ! ただ上はまだ要らないんじ「余計なお世話よっ!!!! 変態!」 グハッ!」
「マスター?! 大丈夫?」
「今のは主が悪い、自業自得だ!」
飛んできた花瓶が急所に当たり俺は答えることができない。何でこうなった?
俺は、その後10分ほど悶絶し続けた。
「さっきはノックせずに入っちゃってごめん! お詫びにひとつ何でも言うこと聞くから許してくれ、なっ?」
「それはいいんだけどあなた達何者? 私を第2王女レインと知っての狼藉かしら?」
「えっ?第2王女って14歳だろ。その胸はどう考えても「なにか言いたいことでもあるのかしら?!」14歳そのものの将来性溢れるものです、はい。だからその花瓶を下ろそうか、軽くトラウマなので……」
「わかればいいのよ。だいたい姉さんが大きすぎるのがいけないのよ(ボソッ)」
「ん? なんか言ったか?」
「なっ、何でもないわよ! それよりあなた達は(ガチャ!)「おおっ、ここにおったかベルゼよ。ノエルの奴が迷惑をかけたようですまんかった。次はもっとしっかりした案内人をつけよう。」……おじいさま? どうしてここに?」
「おお、レインか! お主、学園都市に留学するための用意はできたのか?」
「いっ、いえ。まだですけど……」
なんかカオスだなー。
ところで今めちゃくちゃ気になるワードが聞こえたんだが……
「留学生? 楽しそうだな! じいさん、俺達もその学校に行きたい! 何とかしてくれ!」
「! あなたおじいさまをじいさん呼びするだなんて……無礼だわ! 今すぐ謝りなさい!」
あっ! なんか怒られちった。
「レイン!!!! 無礼はどちらじゃ!! その方は三代目暴食之王殿だぞ! 今すぐ謝らんか!」
あっ、レインが固まった。おっ、今度は顔が真っ青になった。面白いな~。
「ままま、魔王?! すっ、すいませんでしたー!!!!!!!! 何とぞ無礼をお許しください!!!!!」
うわー怯えちゃったよ。魔王ってそんな怖いんだ……。
元はといえば俺が悪かったんだし早く立ってもらわないと……正直美少女の土下座は心苦しい。
「大丈夫、大丈夫! 気にして……」
「るんだよね~。ねえレインちゃんだっけ~? 魔王様にため口で、さらには謝るように命令って~、どうなのかな~?」
「ひいっ!」
「頭が高いんじゃないかな~?」
おいジュエルー!!!! ここで隠れドS性を発揮してんじゃねえよ!! レインちゃんもう涙目じゃねえか! こうなったら……
「ジュエル、それ以上やるなら3日間飯抜きな。」
「えっ……ごめんなさい~!!!! 反省しますから~、それだけは止めて~!!」
「ごめんな、レインちゃん。さっきは悪いことしちゃったし、ため口で全然問題ないよ。」
「そうです……そう。ならお言葉に甘えるわ。」
よし、これで解決かな! んじゃ改めて
「じいさん! 俺達もその留学やりてえんだけど!」
「ちっ! 忘れておらんかったかっ!!」
レインside
「じいさん! 俺達もその留学やりてえんだけど!」
「ちっ! 忘れておらんかったか!!」
私は第2王女レイン。胸に将来性ある一人のレディーである。文句があるならかかって来なさい。
今日、私が着替をしていると3人の人が入ってきた。私は急なことに動転し、あろうことか丸眼鏡の少年の……その……急所に花瓶を投げつけてしまった。
その少年が魔王と聞いたときは、死を覚悟したけどこの人は無礼な真似をした私に優しかった。今もおじいさまと楽しくお話しされてるし……
魔王には逆らってはいけない。これはこの世の常識であり、それは王女であろうと関係ない。
だけどベルゼ(と言うらしい)は顔は普通だけどとっても優しい魔王様だった。連れの女はむかつくけど!!
でもこの人と一緒なら少し不安な留学も楽しくなるかも!
「おじいさま、ベルゼと一緒に行かせてくれませんか?」
「しかしのう……いろいろ問題がな?」
やっぱり無理なのかな……
「しゃあねえ、この手はあんまり使いたくなかったが……じいさん、俺眼鏡外すぜ!」
「ちょっ、それはよすんじゃ!! わかった、普通の生徒としてでいいなら交渉してみよう! それでいいかの?」
「よっしゃー! レインよろしくな!」
「えっ? ええ……ところでおじいさま、何故眼鏡を外させないの?」
「顔が兵器なんだとさ! ふんっ、失礼な。」
兵器? さすがにそこまでひどいと思わないけど……
「レインよ、お主が考えておることはだいたいわかるぞ。しかしな、残念ながら逆じゃ」
「逆?」
「仕方がない。ベルゼよ、少しだけ眼鏡を外してくれんかの」
「えっ? 別にいいけど……はいっ」
ベルゼが眼鏡を外した途端、私はおじいさまの言うことを理解した。
「これは……確かに顔面兵器ね……」
「じゃろ。ベルゼもう着けてよいぞ。」
「何だったんだよ! 全く! レインにまでディスられたし……どうせ俺なんか……ぶつぶつ」
これは学校では素顔をさらさせたらいけないわね……
普段から式典などでイケメンには耐性があるはずの私でさえこれだもの。他の人が素顔を見てしまったら……ううっ、恐ろしい!
この人は私の、じゃなかった、私が守らないと!
こちら、レインにまでディスられた顔面兵器です。
俺としてはかっこいいと思ってたんだけどな……この国では兵器レベルの不細工さか。
もう知るか! とりあえず学校に行けるかも知れねえんだ。ポジティブシンキングで行くぞ!
「じゃあじいさん! 俺達は町歩きでもしてくるから後はよろしくな!」
「うむ、わかった。王城の通行許可書を渡しておくから夜までには帰るのじゃぞ。」
「オッケー!」
じいさんに返事を返し、俺達は王城の門をでて町に行くため歩き出した。
「さて、皆どこ行きたい?」
「私は武器をみたいな!」
「僕は美味しいものが食べたい~」
「私は服が見たいですね。」
おっ、おう。皆ばらばらか……どうしよう?
俺が悩んでいるとアスタロトが助け船を出してくれた。
「ベルゼ様、分裂を使ってみたらどうですか?」
「なるほど! それなら行けるかも。アスタロト達と練習もしたし今なら3つぐらいには分裂できるはずだ、それで行こう。」
「それなら~、一人につき一人マスターがつくんだ~! デートみたいだね~!」
この子、特大の爆弾落としやがったよ! ジュエル……恐ろしい子!
こうして俺達のデート(?)は始まった。
ノックせずにドアを開けると美少女が……
テンプレです。
次回はデート回だと思います。




