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無敵の人間なんて存在してたまるか!!

異世界転生をした元魔術師の俺は、赤子の俺でも魔術が使えるこの世界のすごさに感動して”最強の魔術師”と言う夢を目標にし、友人のカノン、恋人のアリシャ、後輩のクリームと共に日々切磋琢磨してた。


時期は夏。

後輩のクリームの誘いでダンジョンへ行くこととなった。


そこで地下深くにいるはずである、サイクロプスが何故か浅い階にて出現。

サイクロプスを倒すべく俺達は休憩所へと避難要請をしに行くも謎の男と出会ってしまう。


俺とカノンが攻撃をするもその男は不気味に立ちさも無敵のように、攻撃が効いていないように立っているのであった。




 俺の兔脚一撃(ラビットストライク)と、カノンのエンタープライズンが直撃したにも関わらず無傷で

立っている、まるで無敵のような男がそこにはいた。




「攻撃がヒットした実感があった時点で幻術ではないな。そっちの攻撃は当たったか?」


「魔術だから当たったかの感触は不明だが、俺に幻術は効かないから幻術や幻影の類ではない」

「魔法使いって線は?」


「物理無効だけ魔術無効だけなら可能性はあるが、両方無効はありえないな。」

 ・・・・・・いや、こっちの世界の魔法は知らない以上は断言は避けるべきだろうか。

 とはいえ物理&魔術無効なんてチート持ち相手はどうしようもないので、ここは選択肢から外しておくことにする。



「物理&魔術無効はそもそもお互いに干渉できない系、あれはデコイで本体じゃない系」

「そして後は死んでも生き返る系で種があるのが基本だな。」


「悪意は奴から感じるから本体で問題ないと思う」

「当たった感触があるのであれば幻術でもないだろうし、ならば蘇生系だろうか?」


「物理無効&魔術は避けたという可能性も捨てきれないが、可能性として蘇生が一番高いだろうな。」


「しかし自己蘇生なんて可能なのか?」

 確かに、聖女レベルが聖女の位を捨てることによってようやく得れる対価。

 それが蘇生だ。


 いくら自分を、死んだ直後に蘇生させるにしても本来は出来ないだろう。



「まあできなくは・・・・・・無いかな。」

 地球では生命の樹(セフィロト)を材料とした自己蘇生魔術を組むことが可能・・・・・・ではあるが、いかんせんコストがゲロ高いので殆ど使われることは無かった。


 魔素の濃いこちらの世界ならば生命の樹(セフィロト)を材料とした自己蘇生魔術をより便利に、より安価に作れる・・・・・・なんてことはない。



 そもそも地球は何故魔素と地中の魔力の密度が違うのか、それは過去の魔素が濃かったからだ。


 神と言われるほどに人間を越えた存在、超人が生きていた頃。

 ゼウスやオーディンなどのような有名な神様の元となった人間がいた時代。それが神代。


 理由は不明だがそこから魔素が薄れて行き、結果的に今の地球の魔素となった。


 そして地球にはその超人を再現することにより、部分的な力とはいえ疑似的に超人の力を再現する技術がある。



 その再現の一つが魔道具・生命の命(セフィロトライフ)

 一度だけ死亡を無かったことにするという超強力な魔道具だ(地球では魔術関係の道具をまとめて魔道具と呼ぶ)。


 ちなみに生命の樹(セフィロト)の表皮を使って作っているのだが、現存しないとてもとてもとてもとても貴重な存在な上、一度使うと効果が無くなるために死ぬほど効果な魔道具となる。


 

 神代の超人の力を疑似的に再現するという再現魔術、これが地球とこちらの世界では明確に違う魔術だ。

 ただし再現魔術は素材が高価だったり、弱点も引き継ぐなどと万能ではない。



 その再現魔術、又は魔法によって実現可能なのが自己蘇生。

 そしてその再現魔術はこちらの世界には存在しない。

 

 そもそも歴史がそこまで長くなく、魔術が衰退していないために”過去にいた偉人”と言う存在はいても”超人”と言うほどの扱いになる人間は存在しない。



 今考えると、神代の地球の魔素はこちらの世界より発達していたのだろうな。

 



 確かにこちらの魔術は地球より強力なものが多い。

 しかし魔法は無敵ではないために物理・魔術両方無効はありえなく、自己蘇生もこちらの世界では難しいだろう。



「こっちので死んでなくて、カノンの一撃で止めを刺して自己蘇生が入った・・・・・・と考えるべきだろうか?」


「戦闘中に限られた情報から断言をするのは良くないが、それ前提で動くことにしようか。」



「・・・・・・そろそろ相談は終わったか?」

 すると完全に無言だった黒ローブの男がいきなり話しかけてきた。


「先制攻撃しておいてなんだが、割と急ぎの用があるから通してくれたりしない?」


「人を攻撃しておいて何を言っているんだ。」


「流石に無理があるか。」


「流石に無理がある・・・・・・まあ九道の実戦はこれぐらいで良いだろう。」

 そういうと男は黒ローブに手を突っ込み、腹の辺りから何かを取り出す。


「次はこっちだ。弐丁贋(にちょうがん)。」

 男が取りだしたのは俺達が良く知っている物だった。


 そして同時に作品の中にしかなく、現実では殆ど見ないであろう存在。

 正当な魔術師が殆ど使わないということもあり俺もあまり見たことの無い、人を殺すために作られた鉄の塊。


 

 拳銃だ。

 と言っても現代のハンドガンのような銃ではなく、マスケット銃を小型にしたような歪な形の二丁銃。



「さあ。俺の実験に付き合ってくれよ?」

 そう言って男は俺達に対して銃を撃った。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

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