ダンジョン攻略
異世界転生をした元魔術師の俺は、赤子の俺でも魔術が使えるこの世界のすごさに感動して”最強の魔術師”と言う夢を目標にしていきることにした。
友人のカノン、恋人のアリシャ、後輩のクリームと共に日々切磋琢磨してた。
時期は夏。
夏休みによって大変便利であった魔術学校の図書室が使えなくなり、魔術の研究をどうするかと考えてた結果、共同で屋敷を購入した。
その後後輩のクリームの誘いでダンジョンへ行くこととなった。
「そりゃ!!」
前から突っ込んでくるホーンラビットを右に回避しつつ、頭に向けて剣をぶつけそのまま皮を斬り、脳へと到達し討伐する。
「九時の方向!武器持ちゴブリン多数!」
「9時の方向とか分からねぇよ!!!」
後ろでアグラを守りつつ俺、カノン、アリシャへと指示を出すアルトから敵が来たという報告が来るも、そもそもどこがどの方角かすら分からない。
「観測者から見た場合の方向だ!」
戦闘に参加しているカノンから補足が入る。
「把握!アルトから見て左の方向・・・・・・って急がないと不味くないか!」
やばそうなことに気が付き後ろに下がろうと後ろを見るが、アルトが速攻でゴブリンを倒していた。
「いや・・・・・・アルトいるしいいかなって。」
そうカノンが呟く。
「とりあえずそいつら倒して反省会な。」
「「「はーい。」」」
基本戦術としては片手剣&盾のカノンが前線を張り、アリシャは火力支援をしつつ敵をひきつける火力&タゲ持ち(モンスターは魔術に反応する)、そして俺はそのアリシャを守りつつカノンの補助をする。
騎士時代に集団戦をしていたアルトが指揮を取りつつアグラを護衛、そして防御系の術式などによりアグラが補助&敵の乱入に備える。
というのが、集団戦初心者に俺達が(殆どアルトの提案で)生み出した戦術だ。
集団戦は今までとは戦闘方法がガラリとと変わりいまいち慣れない。
「しかしどうして集団戦というものは慣れないな。」
調整をしつつ行進しているため、俺らの実力的にはかなり遅い進みで地下2階の休憩所で休憩をしている。
「まあ・・・・・・私達は一対一の実力を磨いてきたからね・・・・・・。」
「俺も複数人との連携を前提としてないな。大体大技が多いし。」
「アリシャとの2人組なら対応できるけど、パーティー規模だと慣れない。」
前世の知識では確か魔術師も集団戦があったとは思うが・・・・・・何故かその時の感覚を思い出すことはできない。
これも記憶が無くなっている影響だろうか?。
「となると、やはりアルトの戦闘方法は集団戦に向いているよな。」
アルトは剣と魔術を一体化した攻撃を得意とする。
剣の振り方によって攻撃範囲は変わり、聖魔術による回復や防御も得意としている。
「父が騎士だったからな。その影響を受けたのだろう。」
「そうか・・・・・・。」
うん。
無差別範囲攻撃と広範囲攻撃を基本とするバランドが集団戦か。
全く想像つかないな!。
「さて。じゃあ次に行くぞ!」
そうアルトに急かされ、前に進む。
「2階ってどんなモンスターが主に出るんだ?」
「そうだな。外で買った案内書だと弓持ちのゴブリンが出るようになるらしい。」
「他には?」
「後は槍持ちのゴブリン、剣持ちのゴブリンと言った武器を持つゴブリンも出るらしいぞ。」
「結局武器ゴブリン持ちばかりなのか!」
「大体三層ぐらいまではゴブリンだったり、ホーンラビットのような雑魚が多いな」
「四層以降からはそれ以外のモンスターも増えるだろう。」
「しかしゴブリンが武器を持ってるなんて不思議だな。」
「ダンジョンの七不思議の一つだな。モンスターの持っている武器」
「さっき見たが作りはあまりよくなかったし、もしかしたら裏方に工房があるのかもしれないな。」
「そう考えると浪漫があった面白いよな。」
そんな他愛の無い会話をしつつ、出てくるモンスターを討伐すること計30分ほど。
「助けてください!」
そう言って前から男の3人組が走ってくる。
「トレイン(大量のモンスターを引き連れ回る迷惑行為)か?MPK(モンスターをによってPKをする行為)か?」
そうカノンに小声で質問する。
「表情を見るに恐らくはトレインだろう。脇目も振らずに逃走しているんだと思う。」
というか細々と続いているとはいえ、MMOの用語が伝わるとはこいつは中々にオタクのようだ。
「アリシャ殿!追い回している雑魚の処理を頼む!」
「アグラはこちらに来ている男性の防御を!」
「分かった!鳳凰結界」
「七連射・火炎槍」
こちらに向かってきてる男性を中心に円形の結界が張られ、男性たちはそこに閉じ込められる。
「何をする!ふざけるな人殺し!」
何やら心なき罵声を浴びせられている気もするが気にしない。
恐らくはパニック状態となっているのだろう。
ならば下手に説明するよりは、結界の閉じ込めて安全を確保した方が良いに決まっている。
そしてアリシャの放った炎の槍が後ろのモンスターへと刺さり、そのまま爆散。
爆炎と共に何故出るのか分からない土煙があがる。
「もしモンスターがいれば危ないから結界の解除はしないで、そのまま私が話を聞く。」
そう言ってアルトが男たちの元へ向かう。
「閉じ込めたのは悪かったがあの場面では最適解だった。問題はあるか?」
「も、問題は無い!だからこれを解除してくれ!」
「駄目だ!ここで解除するのは不味い!」
「そうだ!あいつが来る!」
パニック状態になっている故に複数人が同時にしゃべり話を聞き取りにくくなっている。
「あいつはこの程度じゃ死なない!」
直後土煙からこん棒のような物がアルトに向かって振り下ろされる。
「ハァ!!!」
アルトはその一撃を剣で受け止め、そのまま右の地面へと流す。
壊すのは難しいであろう耐久性持ったダンジョンの床を粉々にする一撃だ。
「何者だ!」
土煙がはれその正体が見える。
身長3メートルを超える巨体に青色の肌。
俺の肩幅並にありそうな太さの腕に、特徴的な巨大なこん棒。
「サイクロプスだよ!」
アルトが叫ぶ。
「見て強さは分かるがそんなに強いのか!?」
「強いも何もない!」
「こいつは小規模ダンジョンの巨大モンスターに匹敵する強さだ!」
ここまで読んでくださりありがとうございます。
感想、レビュー、ブクマ、評価等を頂けるとモチベーションが上昇するためにしていただけるとありがたいです。




