屋敷を買うぞ!
異世界転生をした元魔術師の俺は、赤子の俺でも魔術が使えるこの世界のすごさに感動して”最強の魔術師”と言う夢を目標にしていきることにした。
友人のカノン、恋人のアリシャ、後輩のクリームと共に日々切磋琢磨してた。
時期は夏。
夏休みによって大変便利であった魔術学校の図書室が使えなくなり、魔術の研究をどうするかと考えてた結果、共同で屋敷を買うことにした。
「屋敷を買うぞ!!!」
時期は夏。聖女の騒動から1ヶ月ほどたった猛暑の日。
地味に涼しく資料も多く静かで便利だった魔術学校の図書室が夏休みの関係で使えなく、仕方なくアルトの屋敷で魔術の実験をしている。
しかしアルトに申し訳ないし、この姉妹の視線が怖いのでできれば別の場所でしたい。
部屋強化によって魔術学校以外でも無害魔術(国に認められた街内でも使える魔術)でない魔術を使える。
それはそれとして借りている部屋でするわけにもいかなく、わざわざ城壁からでるわけにもいかなく困っていた。
アルトの屋敷で実験をするにしても、どうやら認識阻害の魔具が無いらしく駄目だそうだ(認識阻害の魔具が無い家では、エフェクトなどで外から目立つために魔術の使用許可が出ない)。
アリシャの屋敷でやろうとも思ったが、どうやらあの家は認識阻害の魔具の調子が悪いらしく魔術の実験には向かないそうだ。
そんな状態の中、俺はアリシャと2人きりで部屋の中にいた。
「じゃあ俺が金だすから魔具を新しくしたらいいんじゃないか?」
「どうやら龍脈に関係があるらしいから・・・・・・うちだと意味が無い」
「それにそう言うのはあんまりよくない・・・・・・。」
とのことなので、俺たちは屋敷を買いに行こうと思ったが。
「普通に考えて2人しか使わないのに屋敷買わなくて良くないか?」
「庭だけを買うのは厳しいし・・・・・・龍脈の関係で認識阻害の魔具は屋敷と一緒だから、屋敷を買わないと厳しい。」
「しかしどうするよ?家って使わないと劣化激しいだろ?」
「アリシャが住むなら俺も住むけど。」
「うーん・・・・・・まだ今の屋敷に未練があるかな。もうちょっとしてからだと嬉しい。」
「そうなるよな。さてどうしたものか。」
「お困りかな?」
そういうとアルトが部屋に入ってきた。
「割とお困りの状態ですね。」
「ああそうだな。」
「そこで提案なのだが、その屋敷に私達姉妹が住めば問題は無いだろう?」
「こっちからしたら問題は無いが、そっちの利益はあるのか?」
「ああ!他人の家ということで緊張している主君と違い、自分の家ということで油断している主君の姿が見えるからな!」
「そうだなぁ。使用人でも雇って使わない日は常に掃除してもらうとか?」
「流石に主がいない屋敷をずっと掃除してろ・・・・・・は鬼畜だと思う。」
そうかな?さぼり放題だし割と美味しい仕事だと思うんだけどな。
「実際問題。私達が主君が買った屋敷に住むのは利益しかないと思うが?」
「ああ。さっきのは本気じゃなかったんだな。」
「半分しか本気じゃないから安心しろ。」
一切安心ができないんだがそこを突っ込むと無限に会話が進まなそうだから放置しておく。
「主君は今後とも部下を増やしていくつもりなのだろう?」
「まあそうだな。1人は目を付けているが・・・・・・できれば最終的に6人ぐらいは欲しいところだな。」
「中々に謙虚・・・・・・。」
「まあ部下は直属の部下はな」
「いつかは組織みたいな感じに大量の部下を持つのも楽しそうだが、今は少数精鋭の方が面白い。」
「となると拠点が必要になるわけだ。少数精鋭ならばこそ、絆を深めるべきだと思う」
「ということで主君殿の拠点となるべき家を買い我ら姉妹が住む。そうすればよくないか?」
「うむ・・・・・・。確かに一理ある。」
「ということで屋敷を買いに行こう!」
アルトに説得され、屋敷を買いに売買人の所へ案内された。
「やや!アルト様。本日は何用でしょうか?」
そう言って胡散臭い見た目をしている売買人がアルトへ駆け寄る。
「ああ。魔術の練習をしたいから、魔術使用の許可が降りている屋敷を買おうと思ってな。」
「分かりました!ちなみにどれほどの規模の家をお求めでしょうか?」
「そういえば聞いていなかったな。どれぐらいの規模が良いんだ?」
「まあそうだな。まあ軽い魔術の試運転ができればよい程度だし・・・・・・アルトの屋敷より庭がもうちょっと広いところだとありがたい。」
「我が家より庭が広い屋敷で頼む。屋敷の大きさは10人住めるぐらいならば問題ない。」
「中々に多いな。」
「こういうのは想定より大きめに買っておくのが良いんだ。お金には余裕があるしな。」
俺は金は持ってるし、アルトもずっと働いてたわけで金もあるし、アグラは慰謝料として国から数世代は遊んで暮らせる金を貰っている。
アリシャは微妙だが、そこは誕生日プレセントということでこっそりと俺が出しておく。
「ああ・・・・・・なるほど。そういうことですか。」
どうやら売買人は何かを納得したようだ。
「お嬢様をよろしくお願いします……。」
これは多分部下としてよろしくお願いしますってことだろうな。
部下のことをこの人に一切話してないけど、多分きっとどこから情報が漏れたに違いない。
きっとそうだ。多分そうだ。絶対そうだ。
「いや違うぞ。そういうわけじゃない。」
ああ。アルトがちゃんと否定してくれた。
「ああそうだ。俺とアルトはただの主従関係だ。」
「おお・・・・・・!そうでしたか。勘違い申し訳ございません。」
「まあ今後そう言う関係にゴニョゴニョ・・・・・・。」
「そういうわけで拠点となるような場所兼、魔術の練習場が欲しいんですよね。」
「分かりました!精一杯安くさせていただきます!」
あんまりこういうのを受けると店側に申し訳ないから苦手だが、ご厚意でしてもらっているわけだから拒否るのも申し訳なくて困る。
「少々お高いですが中々にちょうど良い物件がありますので、今からそちらにご案内させていただきますね!」
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