情報整理/5
異世界転生をした元魔術師の俺は、赤子の俺でも魔術が使えるこの世界のすごさに感動して”最強の魔術師”と言う夢を目標にしていきることにした。
友人のカノン、恋人のアリシャ、後輩のクリームと共に日々切磋琢磨している。
そして俺は国の最高戦力の1人であるアルトに土下座して”聖女を助けてほしい”とお願いされ助け出した。
その後俺の泊まっている部屋へと戻り、情報整理をしているところだ。
「転生者に関する情報にしては、今の所5人いることと」
「後は1名は既に殺されてもう一度転生している、大まかな家柄が分かったってぐらいだろうか。」
「家柄に関してはうろ覚えだから、間違っていたらすまんな。」
「あくまで断言はしないで、参考にする程度が良いだろう。」
「1番は騎士の子供・・・・・・だったと思う」
「どこの国の騎士か分からないな。」
「いや・・・・・・兵士のことを騎士と表する国はそこまで多くない。」
アルトが驚きの情報を口にする。
「マジか。じゃあ騎士と表する国で、優秀と言われている俺達の年代の騎士・・・・・・アルトとか?」
「確か記憶が無いとかなんとか?」
「記憶は戻っているし、あくまでバランドとは義理の親子だ」
「そして実家は農民だ。」
「となると、第一騎士団長のジェミニとかか?」
確か学園長の言っていた、同年代の優秀な騎士だったか。
「いや、あいつは違うだろう。」
アルトが否定する。
「なんでだ?」
「あいつは男だからだよ。」
「マジで何故だ!?」
「アグラが神託によって導かれた対象がジェミニではなく、リーシェだからだ。」
「なるほど?分からない。」
「えーっとな。まあ乙女の口から言うのは憚られるのだが」
「聖女が人を蘇生する場合、肉体的に男じゃないと・・・・・・ようするに珍子が必要なのだ。」
「なるほど。本当に意味が分からない。」
「えーっと。俺も聖女の蘇生についてはよく知らないのだが」
「助ける場合は蘇生のできる男を優先するべきだろう、ならばジェミニの方に助けを求めた方が良くないか?って感じか。」
「そうだ。リーシェ殿と同じ転生者ならだ」
「神様は『転生者は英雄願望があるから助けを求めるには楽な存在』と言っていた。」
「俺の神という概念が変わっていく気がする。」
「考えるだけ無駄だカノン。あれは割と俗に染まっている」
「とはいえ、それだけの情報で断言するには流石に早すぎないか?」
「性格的に助けに行かなかった。又は立場的に助けに行けなかったとかあるかもだし。」
「ジェミニは俺達と違って特に勢力に入っていない。立場的に助けに行けないというのは無いと思う。」
「やつは過去に、自分の立場を捨ててでも人を助けようとしたことがある」
「性格的にも立場的にも助けを求められたら助けに行くやつだ。」
「うーん・・・・・・やっぱ違うのか?」
「現状は断言できないが、可能性は低いと思う。」
「ここであれこれ言っておいても仕方ない。私が今度聞いておこう。」
そんな進まない話をしていると、アルトがありがたい提案をしてきた。
「そんな簡単に聞けるものなのか?」
「リーシェの言う通りだ。転生者なのか?って言う質問をするということは何らかの方法で転生についての情報を得たということをしゃべることになる。」
「流水殿は勇者召喚に一時期関わっていたそうだし、もしかしたら地球の人間が赤子としてこちらに来ている・・・・・・という考えになったとはどうか?」
「それはありかもだが、ジェミニにわざわざ聞く意味が無いだろう。怪しまれるぞ?」
カノンがアルトへ指摘をする。
「若いのに実力があるから・・・・・・ってのは微妙か。」
「転生者と具体的には聞かないで、遠回りしてそれっぽく質問するとかどうだろうか?」
我ながら名案だと思う。
「と言うと?」
「例えば、自分が知らないであろう知識を知っていることは無いか?とか」
「今の自分ではない人間の記憶が無いか?とかを含みある言い方で言うんだ。」
「転生者の特徴を抑えつつ、何かを知っているかのように聞くって感じか。」
「そうそう。」
「ただ、それだと答えてくれるかは分からないな。」
「そこは賭けだな。まあ、意味ありげに聞けば答えてくれるだろう。」
「なるほど・・・・・・確かにその状態でそれっぽいことを聞けば答えそうかな?」
「ってか、そこで嘘をつかれたら意味が無いし水掛論になりそうだ。」
「それは誤用だろ」
「水掛論じゃないにしても、そこで嘘をつかれる可能性を考えれば確定の情報じゃなくなる。」
「無意味に真実か分からない情報を増やすと余計に混乱するしな。」
「そこは問題ない。安心してくれ」
「私には神眼と言われる、嘘を見抜く力を持っている。」
「なるほどなるほど。」
アルトに嘘ついてたことってあったかなぁ。
「リーシェが嘘ついてないか後悔してる・・・・・・。」
「な!?別にそんなことないぞ!?」
「常時発動型ではないから気にしなくて良いぞ。」
「良し。安心した。」
「安心するところじゃないだろう・・・・・・。」
「んじゃまぁ、ジェミニ?に聞くってことで1番は保留。」
「2番は俺で、3番は殺されてまた転生して6番となっているはずだ。」
「4番は上級貴族・・・・・・ってことを考えると、カノンかな?」
「5番はこどくの状態で、6番は貴族の子供だろ?なら俺は4番だろうな。」
「孤独の状態ってことは、つまりボッチってことか」
「カノンって俺に会うまではボッチなんじゃないっけ?」
「そういう後天的なものじゃなくて、先天的な状態の話だろう」
「ならば根本的に人と相いれない化物とか・・・・・・または毒虫の方の蟲毒かもしれないな。」
「人と相いれない化物・・・・・・とは違うが、他国で言う忌み子のことかもな。」
「他国だけってことは、地球で伝えられている意味とは違う感じか。」
「生まれもって何らかの障害を持つ人間だな。」
「あんまり違いはないようだが・・・・・・バウントでは忌み子って産まれないのか?」
確かリリィも目が見えなかったわけだし産まれないってことは無いだろう。
「魔術による補助が発達しているから、忌み子という文化が無い」
「障害があったとしても差別されずに生きていける。」
「他国なら嫌われるが我が国では差別はされないってことだな。」
「蟲毒ってなら、暗殺者の集団による生き残りのための殺し合い。後は強いダンジョンのモンスターで転生とか?」
「暗殺者だとうちの国ではないな」
「うちの暗殺者は蟲毒って感じではないからな。」
「そして6番はどこの貴族か分からない」
「とりあえず俺と同年代の下級貴族を漁ってみる・・・・・・か。」
「じゃあ今後は皆戦闘能力を高めつつ、情報を集めて協力できる相手を増やしていくって方針で問題ないか。」
「他国の同年代で話題になった人間の情報もできるだけ集めるようにしよう。」
「って言うことでアリシャは大丈夫か?」
「大丈夫・・・・・・あとアグラが寝てるよ。」
「マジだ。」
どうやら疲れているのか、途中から寝てしまったらしい。
「恐らくまともに眠れていなかったのだろうな。安心したこともあって、気絶するように寝ているな。」
「じゃあ解散ってことで。」
「んじゃ。俺たちは別の部屋を取って見張りでもしますかね。」
そういってカノンとアルトが帰ろうとする。
アグラを置いて行って。
「ってか、アグラはどうするんだ?」
「え・・・・・・お前の部屋に泊めたら良くないか?」
「いやー。流石に気まずいというか。」
「学園長が来るから・・・・・・あの人歳に似合わず明るいから問題無いと思うよ。」
「学園長も別の部屋に泊まるんじゃないか?」
「じゃあアグラもお前らと一緒に泊まれば良くないか!?」
「何でって・・・・・・そりゃなあ?」
「まあそうなるな。」
アルトが賛同する。
「分からないからな!?」
こいつらは何を知っているんだ。
長くなって申し訳ございません。
同日投稿の次で部屋での話し合いは終わる予定です。




